じゃいったい、どうすりゃいいのよ~、と昨日(6月25日)のガーディアンを読んでいて思いました。大手スーパーマーケット・チェーンのMORRISONSがプラゴミ問題に対する意識の高い消費者のハートをつかむべく、青果コーナーで使う袋を、あの透明のビニール袋から100%再生紙の紙袋に変えることをファンファーレとともに発表。ところがところが、地球にとって紙袋はビニール袋よりはるかにダメージが大きい、というのです。
じつは、袋の使用で、紙とビニールではどちらが地球温暖化を進めるかという環境庁による調査では、同じ紙袋を4回以上使用しなければビニール袋よりもエコにはならないという結果が、すでに7年前に出ていたんです。すっかり忘れていましたが、2011年12月のガーディアン電子版のコラムでも、紙を製造するにはプラスチックの4倍のエネルギーが必要だという事実(つまり、二酸化炭素の排出量が4倍)に触れていました。
環境問題を意識したのは、森林を破壊するパルプの使用量を減らすことだったような記憶があります。環境問題の専門家によると、プラスチックを紙に戻すという今回のMORRISONS の決定は、気候変動への取り組みを逆行させることなのだそう。というのも、紙袋では農産物の鮮度を長く保てず、結局は食品廃棄物を増やすことになり、その埋め立て地からメタンガスが放出され、地球にとってはより悪いインパクトを与えるから…。
ワタシとしましては、昔から日本の過剰包装には反対でレジ袋ももらわず、レディメイドのお惣菜をあまり買わないので、ゴミもあんまり出さないほうではないでしょうか。といいながら「紙」が無性に好きなので、米国を訪れたときは高級スーパーや食料品店へ何度も行って買い物して、あの分厚くて丈夫な「little brown bag」をもらってそれを全部持って帰ります(何かを整理するのに使用したり、好きすぎて使えなかったり…苦笑)。
今回のスーパーで使用する青果用の袋の問題にかぎらず、環境問題への対策は、ベスト、というものがありません。これもエコじゃないしあれもエじゃないけど、どっちをとるほうがマシなのか、なのでしょう。人間の生存自体が地球を痛めつけることになるわけですから、地球によいことなど、最初から無理なのかも。あとは、この先も研究を進めることと、環境問題を地球規模で考える、個人個人の意識革命しかないのかもしれませんね。
そしてもちろん、国の政策も重要です。ご存知のように、マイクロプラスチック汚染問題に対し他国に先んじて取り組んでいる英国。先日、カナダで開かれたG7サミットで、5か国が承認した「海洋プラスチック憲章」に、ニッポンの(恥ずかしげもなくトランプ大統領にオベッカばっか使ってる)ア~ビ~首相が(環境問題に背を向ける米国に遠慮して)署名を見送ったと知り、怒り心頭でした。ア~ビ~首相はどこまで口先だけなんだ!
紙版「あぶそる~とロンドン」発売、待ちきれません!(ウレシイです!!)
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