栄えるランダバウト、消えたタックスディスク、そしてジェレミーの災難

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英国ならどこにでもある一方旋回交差点、ラウンダバウト9月30日付インディペンデント紙によると、世界で初めてお目見えしたのは1903年のニューヨークながら、この呼び名を作ったのは英国なんだそう。日本では「ラウンド・アバウト」と呼ばれ、少~しずつ増えてきてはいるものの(32都道府県に140カ所ほど存在)、英国人みたいに「どうぞお先に」ではなく我先に行きたがる日本人ドライヴァーが、馴染めるのかどうか…。

わたしは英国で運転免許を取ったので、ランダバウトは練習済みなんですけど、初めて見たときはその合理性に感心したばかりか、真ん中に緑が見える趣にも感動しました。でも、英国人はそれだけでは飽き足らないようで、中央にさまざまなものを建てています(ドーキングでは巨大雄鶏像、ヨークでは風車も)。スウィンドンへ行く機会のある方は、ぜひ、手に汗握ってクルクル回る「マジック・ラウンダバウツ」をお試しください!

ところで、英国では1921年から義務化されていた紙製のタックスディスク(道路税支払済み証の円形ステッカー)が、10月から廃止になりました。今時そんな方法で「ちゃんと納税してます、善良な市民です」と世間に証明するなんて、どう考えても時代遅れ。廃止についてコメントした大蔵省は、「モダンな時代への移行の、目に見える象徴」と、これまた時代がかった言い回し。なんだか21世紀の話とは思えませんが、英国らしいなあ。

一方、月末には駆け込みでのオンライン納税が殺到したため、DVLA(自動車運転免許庁)のサイトではシステム障害が起きたようです。タックスディスクを貼らなくてよくなったおかげで、「世間の目」に触れず脱税をする不届き者が増えるのではないかと、危惧する声もあがっています。が、納税情報はすべて電子化され、DVLAがそのデータベースを管理しているので、違反車はナンバープレート読み取り装置で判るそうですよ。

ナンバープレートといえば、アルゼンチンで領土問題にからんだ事件発生。BBC2の長寿番組『Top Gear』の撮影クルーが、暴徒化した地元住民から石やレンガを投げられ、撮影を切り上げて命からがら帰国したことを、多くのメディアが伝えています。フォークランド(マルビナス)島にも近いパタゴニアでの撮影に使ったポルシェのナンバープレートが、1982年のフォークランド紛争を暗示する「H982 FKL」だった、というのが原因。

地元の人々にはただのシャレではすまなかったわけですが、動画を見るとかなり過激。問題発言でたびたび世の中を騒がせている番組プレゼンターのジェレミー・クラークソンは、「ナンバープレートはまったくの偶然、今回に限ってはこちらは何も悪くない」と、制作側の「悪ふざけ説」を全面否定し、さらに「アルゼンチン政府による組織的な抗議行動」に相違ないと主張。真相は不明ながら、領土問題はマジでエスカレートが怖い!

それにしてもクラークソンは、ふたたび問題のある言葉を発した場合、「即刻クビ」という最期通牒をBBCからつきつけられているので、潔白の弁明も、ほぼ命がけかもしれません。昔からのファンにしても、愛着のあるタックスディスクに続いて、名物がまた消えることになりやしないかと、ひやひやですかね?

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About Author

つつみけいこ

京都東山の生まれ。19歳から雑誌の仕事(編集者/スタイリスト/コーディネーター/ライター)に携わる。英国では、憧れのフローリストの下での花修行や、尊敬するアーティストが学んだカレッジで現代アートを勉強し、通算11年間のロンドンライフをエンジョイした。オーサカン(大阪人)となった今も、“心”はロンドナー。変わらぬ日課として読むUK のオンライン新聞から、旬なニュースをあぶそる~とロンドンのためにピックアップ。帰国後は本の翻訳を手がけ、この5月に『ヴェネツィアのチャイナローズ』(原書房)、2014年7月に『使用人が見た英国の二〇世紀』(原書房)、ほかを上梓。ロンドンで目覚めた世界の家庭料理チャレンジ&花を愛でる趣味ブログserendipity blogは、開設して6年目に。

1件のコメント

  1. まさにスインドンでマジックラウンドアバウト体験してきました。(あるとは全く知らず)
    カーナビが200m先のマジックラウンドの2番出口を出て、4番出口に…などと音声案内し始め
    なんのこっちゃわからないうちにグルっグルグルっと。
    未だ慣れません、、、便利なんだ思うんですが。。

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