6つ年下の友人セラちゃんはここ数年年末年始ホリデーシーズンをアメリカで過ごす。私はその度にアメリカの写真をセラちゃんにリクエスト。セラちゃんはエンターテイメントが大好き♡だから今回も迫力満載のエンターテイメント🏒🏀⚾️と、これぞアメリカンフード!🍔🍟🍕がセラちゃんからのグリーティングカード🇺🇸
2008年12月私達のアメリカ駐在生活がスタート、まだ幼い子供達と段ボール箱20箱ほどでJFK国際空港に降り立った。出迎えてくれたのは私が4人分ほど塊になった長身ででっぷりの男性一人。チップとともに軽々と山積みの段ボール箱を車に積み込んでくれた。私にとってのアメリカは全てが “BIG” だった。すれ違う人々に食べ物やドリンクサイズ。ハイウェイの車線の多さ。そして映画でしか観たことがなかった馬鹿でかいタイヤと、それを履いてハイウェイを突っ走るとてつもなく長い車たち。そんな車たちに混じって常に緊張しながらハンドルを握っていた頃が懐かしい。NYは日本と同様四季がある。ちょうど季節が一回りした頃、カーラジオを流しながら意識的な意志なしで運転している自分に気がついた時、私は私に「この国に来て毎日毎日運転よく頑張った」と自分を心から労えた。その頃から果てしなく続く大きな大きなアメリカの空を見上げながらハンドルを握る時間が何よりも大好きになった。特に冬。冷え切った冷たい空が抜群に綺麗だった。(でもね、慣れてくると気が緩んで違反しちゃうんですよ。例えば、事故、スピード違反などなど…..スピード違反で裁判所にも行きました、笑!)そんな懐かしい気持ちを一年に一回、本場アメリカからセラちゃんが届けてくれる写真とともに思い出すのです。
さて私のここ数年の年末年始は実家でわいわいがやがや過ごします。そのうちにバイトやら、学校やらで日替わりで子供達は東京に戻っていきます。そして母と二人の実家生活再スタート。昨年、母の記憶が日々狭まっていくお話もしましたが、あの頃3秒だった記憶が今回さらに記録更新していました!((((;゚Д゚))))))) でもね、よく考えてみると一番大変なのは母ですよね。いつもは毎日一人静かにゆったりと自分のペースで過ごしているのに、怒涛の如く孫たちが入れ替わり立ち替わり大集合するのです。混乱する気持ちも十分理解できます。でもその記憶も母の中では持続しない為、年一回の大集合、大混乱の中、大笑いするひとときの時間を母に過ごしてもらう方が大切じゃないかと私たち姉弟は考えるのであります。しかし母との二人生活、たまにはお互い息抜きも必要。
……というわけで! 2020年最初の「ニッポンの英国」は「神戸」に行ってまいりました。
私の神戸と言えば “坂道”「トアロード」です。海側の旧居留地と山側の北野町山本通を結ぶ約1㎞の坂道。当時お気に入りの雑貨屋さんがあり、学生、OL時代は運動靴で何度も往復したものです。あとは「高架下」。日本一長い高架下商店街とも言われる神戸市中央区の元町高架通商店街、通称「モトコー」。シャッターが下りている所の方が多いかも、笑。雑貨、洋服、靴、時計、パソコン、中古レコード、謎のガラクタやコード類!?など狭いながらも個性的。ここは神戸のディープな一面を垣間みられる場所です。
「UNDERGROUND BAKERY」
2020年のオープンは7日11:00。花隈駅に10:50到着予定で家を出た。その日は朝からしとしと雨が降っていてとても冷たかった。花隈駅下車後、傘をさしながら目的地へと向かう途中、膨れた茶色の紙袋を持ったご婦人方とすれ違った。チラッと紙袋に視線を落とすと「UNDERGROUND BAKERY」‼️ 時刻10:56 ⁉️ しまった、もうオープンしてるんじゃん‼️ 足早に一つ先の曲がり角を右に曲がった。と、すでに大行列。新年初日から……さっすが。コートを羽織っていないサラリーマン、赤ちゃんを抱っこ紐のお母さん、一人退店すれば一人入店。やっと店内をガラス越しに見える場所まで進んでその先を見ると、すでにいくつか売り切れの痕跡が……。思わず後ろに並んでおられたキレイなお姉さんに話しかける。
「遠くからいらっしゃったんですか」
ーいえ、車で西宮から。
「初めていらっしゃったんですか」
ーいえ、何度か。
「いつも行列なんですか」
ーハイ! いつももっと並んでますよ。今日は雨だからまだ少ない方です。と、ニコッと笑いかけてくださった。
そっか! 今日はラッキーだったんだ♡
そして待ちに待った英国のおやつの扉を開ける。「いらっしゃいませ!」袋に詰めながら、しかもお会計をしながら声をかけてくれた店主の方が満面の笑みで私を招き入れてくれた。店内はあたたかい空気で満ち溢れていた。それは空気のみならず、彼女が作る手作りのお菓子たちからも感じられた。あたたかくとてもやさしい匂いだった。
イギリスはアフタヌーンティーの国ですから、お菓子の種類が実に充実しています。ふわふわとしたものではなく、見た目も味わいもどっしりとしたものがイギリス菓子です。泡立て器ではなく、木べらでざっくり作りあげる工程もどっしりとした味わいを引き出しているのでしょう。
今回ほとんど売り切れの中から私が選んだものはフラップジャック ティールームスコーン ファームハウススコーン シナモンバンズ ウェルシュケーキ。おそらくこのあとすぐに完売閉店になってしまったのでは、と思います。毎朝小さなキッチンで焼かれる UNDERFGROUD BAKERYさんのお菓子たち。『素朴』なやさしい味が数え切れないほどのお菓子たちに詰まっていました。つまり店主の方の大切な想いかな。一口食べて幸せになりました。また訪れたい、いや絶対訪れます!の私の一店になりました。
雨の中、コートも羽織っていなかったサラリーマン、可愛い赤ちゃんを抱っこ紐で列に並んでいたお母さん、西宮から車でやって来られたキレイなお姉さん、そんな誰もが気軽にふらりと立ち寄れるお菓子屋さんにはチケットがあります。有効期限はございません。今日みたいな冷たい日、風吹く日、ギラギラ照りつける炎天下の夏日もこちらのチケットは有効です。
「UNDERGROUND BAKERY」SAKAEMACHI ST. 101
オープンは火・木・土曜日の11時。店内Ⓜ️満員電車Ⓜ️でお待たせすることもございますが心を込めて作られた優しく素朴なイギリス菓子がお待ちしております。ニッポンで味わうことができるイギリスの味。またこちらのお店のツイッターがとっても素晴らしい! お菓子のことはもちろんですが、映画情報、ご近所のお店のお話、ラッキーなプレゼント情報、お茶のお話など「宝箱」のようなツイッターです!
神戸にある「ニッポンの英国」是非ともお立ち寄りくださいませ🇬🇧
写真/アメリカはセラちゃん撮影
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【UNDERGROUND BAKERY】アンダーグラウンドベーカリー
住所:神戸市中央区栄町通5-1-1 サンシティ栄町101
OPEN:火・木・土 11:00~ なくなり次第閉店(完売閉店はツイッターでお知らせ)
※但し1/25(土)はイベントのため臨時休業
http://ugbakery.com