満開のモクレン:Caerhays Castle Gardens

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Uk☆エコ・ガーデニング格闘記


春爛漫、永遠に終わらない庭仕事に追われる日々です。ちょっと前の話で恐縮なのですが^^;、イースターホリデーで尋ねたコーンウオールのガーデン、Caerhays Castle Gardensの様子をご紹介しますね。素敵なお城のようなマナーハウスは200年ほど前に有名な建築家John Nashによってデザインされたそうです。建設を依頼した人は支払いができずパリに逃げたそうで、Michael Williamsが1854年にこちらを購入し現在に至ります。門をくぐると長い1本道がマナーハウスまで続くのですが、途中大きな湖があり水鳥やキジがくつろいでました。

1城は一本道のある丘より下にあり、近づくと建物の一部は隠れてしまいます

こちらは120エーカーに及ぶ広大なウッドランド・ガーデンです。Michael Williamsの息子、John Charles Williams(J.C. Williams)は熱心なプランツマンで、当時中国などで活躍していたプラントハンターを莫大な資金でサポートし、当時は珍しかった東洋のマグノリア、ロドデンドロン、カメリアなどの種子をここで育てたそう。

2海のすぐそばにあるガーデン

こちらのガーデンはマグノリア(木蓮)のナショナルコレクション・ホルダーに認定されていて、ガイドブックによると原種72種、222種の異なる品種名を持つ園芸種、205種の名前のない品種があるとか。J.C. Williamsとそのご家族によって現在に至るまでにマグノリアをはじめ、カメリア、ロドデンドロンなどの交配を行い多くの品種(ウィリアムシー交配種)を生み出しています。

3 木蓮の下の水仙もきれいに咲いてました

広大なガーデンは防風林によって海風から守られています。もともと養分に富んだ酸性の土壌に恵まれたことと、海から発生する霧で湿気が保たれることで、中国や日本などの森林から持ち込んだ木々もうまく育ったそうです。

4ガーデンの周囲には低い丘や森が連なっていて借景のよう

暖かいコーンウォールでは早咲きのマグノリアは2月半ばから開花し始めるそうです。たくさんの品種があって開花時期が異なるため、4月上旬でも満開のマグノリアがけっこうありました。まだまだこれから咲きそうなマグノリアも。こちらのガーデンは2月半ばから6月半ばの間オープンしているそうです。

5Magnolia x loebneri ‘Leonard Messel’

一番印象に残ったのはこのロドデンドロン。こちらで交配して作られた品種だそうです。あたり一面が赤い花びらで埋め尽くされ、赤じゅうたんのよう。この木のそばを通る人はみんな足をとめてその美しさを堪能していました。みんなたくさん写真を撮っていました。

6Rhododendron ‘Red Admiral’

こちらのツツジは1910年に日本の皇居のお庭からきたものようです。詳しいことはわからなかったんですが。久留米ツツジかな。立派な株に育っています。こちらには赤、青、黄色の3つのガーデンコースがあるのですが、このツツジは赤のルートの入り口を入ってすぐのところに植えられていました。

7Rhododendron ‘Hinomayo’

Caerhays Castle Gardensにはカメリアもいっぱいあります。こちらで交配されたウィリアムシー交配種として有名なものも。Williams家は著名なナーサリー(Burncoose Nurseries)も所有していて、多くの植物を取り扱っていますが、中にはこちらのガーデンから提供される植物を交配し作り出したものも販売されています。今後も新しい品種が作出されるのが楽しみです。

82種類のカメリア

ガーデンのいたるところにいたキジ。人がいてもおかまいなしで私の横を通り過ぎて行きました。こちらのガーデンに向かう途中の車道にもたくさんキジがいたのですが、どのキジも車がきても逃げずのんびり歩いてました。Caerhays Castle Gardensには年間14,000人以上が訪れるそうなので、人に慣れてるのかな。

9そこのけ、そこのけ、キジ様のお通りだ~

ウッドランド・ガーデンなので木々の下にはたくさんのプリムローズが咲いてました。プリムローズは地植えにしてもコンテナ植えにしてもいいし、株分けも簡単でどんどん増えるので庭にあると重宝しますよね。ただコンテナ植えにしてるとやっかいな害虫Vine weevilの幼虫に根を食べられることも多いので、理由なく株が弱った場合は土の中をチェックして、幼虫を発見したら土を全てとりかえコンテナもきれいに洗ったほうがいいそうです。ロドデンドロンも被害にあうことが多いとか。幼虫は根を食べ、成虫は葉を食べる、とんでもない害虫!

10よく見かける黄色のプリムローズの中にピンクのものも

壁一面をクレマチス・アーマンディが覆っていました。花もかわいいし、香りもよく、常緑の葉は緑のカーテンのようで1年を通じて活躍するクレマチス。5~10メートルと大きく育つので植える場所を選びますが、4月頭から咲くのでありがたいお花です。

11新しいつるが真ん中からにょきっと出てますね

カフェでいただいたクリームティ。ホームメイドのスコーンは甘すぎず、ふわふわしすぎず、適度などっしり感と粉っぽさ(?)があっておいしかったです。久々好みのタイプのスコーンに出会えて幸せ♪天気はいまいちでしたが、庭もカフェも素敵で満足の1日でした。

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ガーデン名 Caerhays Castle Gardens
住所 Gorran, Saint Austell PL26 6LY
電話番号 01872 501310
営業時間 2月中旬から6月中旬 10.00am – 5.00pm
URL http://www.caerhays.co.uk/

★情報は2015年4月時点のものです。事前に必ず公式サイトで詳細を確認してからお出かけ下さい。

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About Author

在英20年、ロンドン郊外の自宅の庭で節約とリサイクル・無農薬をテーマに土いじりに奮闘、花や木、ハーブ、野菜や果樹などいろいろ挑戦中。3年間のカレッジ生活を経て園芸とガーデンデザインの資格を取得。フラワーショーや造園現場の通訳・コーディネイト、デザインや園芸相談、メンテナンスサービス、ガーデンガイド等10年ほどやってます。庭と旅とお笑いをこよなく愛する植物オタク。ここ数年家族の闘病等でガーデニングもブログもサボってました(;^ω^)ぼちぼち復活できるかな?ブログ「イギリスの片隅で庭仕事」http://gardenuk.blog.fc2.com/もそのうち復活する予定。

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