Birley Bakery バーリー・ベーカリー
明らかにフランス的なブーランジェリーのように見えるそのベーカリーは、実は英国人のパッションの賜物。数多くのプライベート・クラブのオーナーとして、またシティで展開するサンドイッチ・チェーンの創業者として知られる事業家ロビン・バーリーさんが、長年温めてきたクオリティの高い焼き菓子への想いを形にしました。
それにしても麗しいベーカリーです♡
ビジネス・パートナーは、フランス人エグゼクティブ・ペイストリー・シェフのヴィンセント・ザナルディさん。これまで、コベント・ガーデンにあったジョエル・ロブション氏の「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」の立ち上げを手伝うなど、ロンドンにおけるフランス料理業界に多大な貢献をしてきた方。2012年からはロビンさんの下で、プライベート・クラブのパティシエ部門を盛り上げてきました。
そしてこの「バーリー・ベーカリー」は、彼らのパートナーシップで新たな役割を演じるべく、チェルシーの美しいヴィレッジに2023年1月にもたらされたのです。
甘いケーキやペイストリーに目が行きがちですが、実は食事パンには非常に大きな力を入れているのだとか。現代風のサワードゥ・ブレッドや、全粒粉を使って昔ながらの製法で作られた繊維たっぷりの健康パンをはじめ、食に一家言あるチェルシーの住人たちを満足させる食事パンが毎日焼かれています。
原材料へのこだわりは、職人としてのヴィンセントさんのこだわりに直結しているところ。小麦粉はブルゴーニュのアルチザン生産者から仕入れているほか、ヘーゼルナッツはピエモンテ、アーモンドはバレンシア、ハチミツはバーモンジーなど、最上級の食材を使っています。
そして、なんと言ってもバーリー・ベーカリーの名物の一つはこちら、紳士のネクタイから呼び名を取った「クラヴァット」。しっかりとしたパイ生地のようなペイストリーに、さまざまな具材をのせて楽しむカナッペ風の食事パイで、今やチェルシー・ランチの定番になりました^^
ケーキ類はもちろん、伝統のフランス菓子がズラリ。パリブレスト、レモン・メレンゲ・パイ、キャラメル・チョコレート・ケーキ・・・そしてとても繊細で香り高い、トロペジェンヌ♡
トロペジェンヌは、しっとり軽いバターをふんだんに使って香り高く仕上げたブリオッシュ生地に、カスタード・クリームを挟んで仕上げる口当たりの軽いケーキ。南フランスの伝統菓子ですが、バーリー・ベーカリーでは最上級のものをいただけます♪
その他にもニューヨーク・スタイルのチーズケーキ、バナナブレッド、バノッフィー・パイなど、イギリス人たちの好物も忘れてはいません。アレルギー対策として卵を使わないフラン、糖質を控えたレモンメレンゲ・タルト、ビーガンのチョコレートチップ・ビスケットなども用意。
バーリーのもう一つの主力商品に、各種高級チョコレートがあります。アーモンドとポップコーンのドラジェ、香り豊かなオランジェットのほか、抹茶レモン、ピーナッツ、ブロンド・チョコ、自家製プラリネで作るセレクションもあります。
いずれにせよ、バーリーの商品は何をいただいても幸せな気持ちになること間違いなし。スタッフは皆、知識豊富でとても親切。フランス本国でさえ、今ではほとんど姿を消してしまった伝統的なブーランジェリーからインスピレーションを得ているだけあり、どこかノスタルジックな雰囲気が漂っています。
もうすぐチェルシー・フラワー・ショーですね! この期間はいつもにも増して盛り上がるバーリーなのです♪