年末年始考、新たなる10年へ向けて

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皆さま、あけましておめでとうございます! 旧年中はあぶそる〜とロンドンをご訪問いただきまして、本当にありがとうございました。本年も楽しく役に立つ情報を発信していきたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます^^

さて、クリスマス、お正月が終わり、世の中は通常モードに戻りつつあります。皆さまは年末年始をどのようにお過ごしになったでしょうか?

クリスマスは、英国では日本のお正月のようなもので、家族・親類が集まってたくさん高カロリーのご馳走を食べて楽しみます^^  日本でも大晦日からお正月にかけては家族や親類、友人同士で集まって、ご馳走を食べたり初詣に出かけたりしますよね。

とても賑やかで、それでいて神聖で、一年の総括をするような盛り上がりを見せる時期。SNSでは七面鳥のローストやおせち料理の写真が絢爛豪華に踊り、笑顔いっぱいのグループ写真であふれます。はちきれんばかりの楽しさ、和やかさ。家族の絆、大切な人との交流や互いへの思いがたっぷり伝わってきます^^

一方で、クリスマスやお正月を家族で過ごせない人もいます。家族が遠くに住んでいたり、すでに両親が亡くなってしまっていたり、子供たちと疎遠になっていたり。家族と呼べる人が一人もいなくて、天涯孤独の人もいます。

イギリス人の友人S(60代)は、両親を亡くしているだけでなく、3人兄弟のうち残っているのは自分一人。唯一の近親であった姉の子供である甥っ子も5年以上前に亡くし、たった一人で(猫たちと一緒に^^ )生きています。今年のクリスマスはどうしたのかなぁ? 友人の多い彼のことだから、きっとどこかに身を寄せていたとは思うのですが・・・。

世界中の何十億という人たちが皆、賑やかで幸せな年末年始を過ごすわけではないことを思い知らされるのが、この時期なんです。同時に、人々のつながりが強くなり、新たな絆が生まれるのも、この時期。

私自身は数年前に円満離婚を経験してから子無しのシングル生活を送る中で、家族がいないことを寂しく感じる時期でもあります。幸いなことに周りには同じような年齢のシングル女性も多いので普段は全く気にならないのですが、この季節になるとなんとなくソワソワざわざわしてしまいます。今年は身を寄せるところがあるかな?と。ロンドンで生きるシングルの日本人たちは、クリスマス前からお正月にかけて日本に一時帰国する人も多いです。私ももう少し大きな家に住んでいれば、人を招待する側になるのにな ^^

今年のクリスマスは友人の家族に誘われ、コッツウォルズのアヴェニングという小さな村で過ごしました。ここに来ることに決まったのは、12月に入ってから。声がけいただいた時は本当に嬉しかったです ^^   写真はクリスマス・イブの風景。イブの日の夕方に村の教会で子供達によるキリスト教にまつわる演劇が行われるんです!

教会で少し子供達の演劇を観た後、村を散策。教会が一つ、パブが2軒だけある小さな村です ^^

日本でもお正月を挟む年末年始に同じように感じている人たちもいると思います。イギリスではクリスマスにホームレスの人々に温かい食事と寝所を提供するボランティア団体もたくさんあります。

結婚していた時、クリスマス三が日をロンドンにある元夫の親友の一軒家で過ごすことが何度かありました。そこには毎年、大勢が集まってきていました。ロンドンだけでなく、地方からもシングル男性が毎年来ていたっけ。いろんな人を受け入れる懐深い家なのです^^(もちろん家の主の家族も勢揃いです)共通の友人の一人(シングル男性)は、イブの日は一緒に過ごすのですが、クリスマス当日になるといなくなるので、どこに行くの?と聞くと、ボランティアでホームレスの人たちに料理をするんだとの返事。そういったクリスマスの過ごし方もあるんだなぁと、日本人として新鮮な感銘を受けたことを思い出します。

クリスマス当日の朝! 晴天でした! 朝の散歩、爽やかで気持ちよかったです。

教会の敷地内。

霜が降りていて、清冽な朝でした ^^

私たちがこうして散歩している間、友人の旦那様と娘さんが、クリスマス・ディナーの用意をしてくださっています♡

朝靄の中、陽の光が射し込んで・・・昨年見た風景の中でも、一二を争う幻想的な美しさでした。

健全な両親の元に生まれて育ち、20代で結婚して家族を作り、ずっと安定した生活を送る人もいるでしょう。一方で、家庭の事情で子供の頃から孤独とともに生きていたり、親しい人が次第に亡くなって寂しい思いをしている人たちもいると思います。

でも、本当のところ「孤独」は自分自身の感情として存在するだけ。一人でいることを心からエンジョイすることもできますよね。人とのコントラストの中にいる自分を見るのか、自分の中にしかない光を見るのか。そんなことも考えてしまうのが、この時期でもあります ^^

「家族や親類が多くて、毎年料理が大変。クリスマスは重労働で大嫌い」と言っている人もいますし!  まさに十人十色のフェスティブ・シーズン。クリスマスもお正月も、否応なく自分や自分の置かれている環境と向き合わざるを得ない季節であることは間違いないです。そして、どんな心持ちで過ごすのかも、自分次第。

クリスマス・ディナー! 文句なく人生の中でトップ3に入るクリスマス・ディナーでした ^^  芽キャベツをスライサーで細かくして、甘酸っぱくソーセージと一緒に炒めた一品(ジェイミーのレシピだって)が目新しく美味しくて。自家製ブレッド・ソースも鴨の脂で調理したポテトも、柔らかなロースト・チキンも、全てが素晴らしく♡

クリスマス・プディングとミンスパイ! これはウェイトローズのだったかな ^^ これに添えられたブランデーバターが、この近所にあるファーマーズ・マーケットの自家製品で、全員揃って「人生最高のブランデーバター」と意見が一致しました ^^

ボクシング・デーは、打って変わって冴えない天気・・・でもカントリーサイドのウォーキングを満喫しましたよ。ここはネイルスワースと言うヴィレッジです。素晴らしい3日間をご一緒させていただいた友人家族に感謝!! 11月の段階ではこんな素敵なクリスマスが待っているなんて、思ってもいませんでしたもの。

さて、クリスマスとは少し色合いが変わり、イギリスでは大晦日は友人たちと飲んで騒いで年越しをするのが一般的です。カウントダウンをした後、隣にいる人とキスしたりハグしたり。そんな風習で派手に祝杯を上げ、心を温めます ^^

大晦日は、地方にリロケートし、クリスマスでロンドンに戻って来ていた元夫と午後からパブで飲んだ後に、ハムステッドの人吉で年越しそばw   人吉もすごい久しぶりで相変わらず美味しかったです♪   元夫とこの日会うことにしたのも数日前でしたけど。

その後、カウントダウンのためにメイフェアにある老舗メンバーズ・クラブ「The Arts Club」へ。The Arts Clubはチャールズ・ディケンズも創業メンバーに名を連ねる歴史ある紳士クラブですけど、最近は違うマネージメントみたいです。この中にある日本食レストランで友人がDJをするというので、誘ってくれたのでした。でなければ会員さんしかこられない場所。貴重な体験でした ^^ バーレスク風のダンサーさんもいて、なかなか盛り上がってますw

ロンドンに住んで21年ですが、大晦日にセンターにでてきたのって、たぶん初めてか2回目くらい。年が明けた後、家路につく人々。花火を見た後なのかな? 右はホットドッグ屋さんに群がる人たちw

イギリスの元旦は祝日ですけど、たいてい前日の大騒ぎの疲れをとるために使われることがほとんど。新年は歓びですが、日本のように一年の始まりを神聖なものとして捉え、初詣という形で祝ったりはしません。そして2日から日常生活へと戻っていきます。

お正月2日目に、ありがたくも料理上手な友人宅に呼ばれておせちやお雑煮をいただく私。お揚げの中にお餅が入ってまーす♡  こちらも前日にお声がかかったんですよね。いやー、幸せ。良い一年になりそう ^^ この年末年始、私とともにいてくださった全ての皆さまに、感謝。

さてさて、2020年の始まりです! 新しい10年、new decadeの幕開け。皆さんは、どんなふうに過ごしていきたいと思われますか? 私は元旦に「2020年にやりたい100リスト」を作ってみましたよ。いえ、正直にいうと100も挙げられなかったんですけど ^^  書き出したことによって何かが明確になったように感じました。

2020年が皆さまにとって素晴らしい年となりますよう、心からお祈りしています♡

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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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2件のコメント

  1. アバター画像

    浩子さん、コメントありがとうございます!♡
    みなさん、あまりコメントを残してくださらないので、なんか嬉しいw
    ぜひぜひ、美味しいところに食べに行きましょう!
    楽しみにしてます♪

  2. 上田 浩子 on

    まゆさん
    今日はトルコ🇹🇷会でお会いできて光栄です。
    是非今度美味しいレストランで食事会があるなら誘って下さい。
    よろしくどうぞ。
    浩子

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