今年もあっという間に12月!皆さんは庭の冬支度は終えられましたか?私は長期出張でイギリスを離れていたため庭仕事がおろそかになってますが、暖冬に助けられて少しずつ冬支度を始めているところです。しばらくガーデン巡りもできていないので、今日は少し前に訪れたリッチモンドパークの中にある森林公園、イザベラ・プランテーションの写真をご紹介しますね。
リッチモンドパークの南西部辺りに位置するイザベラ・プランテーションは春に咲くツツジ、アザレア、シャクナゲなどで有名ですが、紅葉の季節もきれいです。もみじはもちろんモミジバフウや世界三大紅葉樹の一つのヌマミズキなども植えられています。
Acer japonicum ‘Aconitifolium’
今年は夏の終わりの日差しもいまいちで秋から冬にかけてあまり寒暖の差がなかったため、紅葉が例年ほどきれいでない気がします。遠出して紅葉を見に別のガーデンに行ったのですが、長雨で葉が落ちてしまっているところもあってちょっとがっかり^^;。でもリッチモンドパークならロンドンからも近いし無料なので気軽に行けていいですね。
現在イザベラ・プランテーションはヘリテージ・ロッタリー・ファンドなどから資金援助を受けて部分的に改修を行っているそうです。池や小川の整備やフットパスの改修を行って、よりアクセスしやすいプランテーションへと整備されるそうです。この日はボグガーデンの周辺のパスの改修が行われていて、その周辺は立ち入り禁止になっていました。整備が終わる日が楽しみですね。
小さなヘザーガーデンもあるので秋の終わりや冬でもお花が楽しめそうです。これからの時期は庭のお花が減ってしまうので、冬に開花するタイプのヘザーやヒース類を植えておくと庭が寂しくならなくていいですよね。冬に開花しないタイプのものでも葉は常緑なので年間を通じて観賞価値は高いと思います。
リッチモンドパークはロンドン内にある8つあるロイヤルパーク(ハイドパーク、グリーンパーク、ケンジントンガーデン、リージェンツパークなど)の中で最大の規模をほこるそうです。地下鉄やナショナルレイルでもいけますが、イザベラ・プランテーションまでは少し歩くことになるので、小さいお子さんや車椅子利用者と一緒に行かれる際はリッチモンドパーク内の駐車場まで車で行くと便利です。環境保護の面から考えると公共の交通機関で行くのが一番ですが。
イザベラ・プランテーション内には3つほど小さなポンドがあり、小川も流れていて、それにそってフットパスが整備されています。元々は1830年代に植林されたビクトリア時代の森林を利用した公園です。40エーカーほどの敷地内を、森林浴を楽しみながら静かに散歩が楽しめます。
同プランテーション内には19世紀から20世紀初頭にかけて活躍したプラントハンター達が中国、韓国、日本、北米から持ち込んだ木々も植えられています。中でもアーネスト・ヘンリー・ウィルソンが日本から持ち込んだクルメ・アザレア(久留米ツツジ)は有名で、彼が持ち込んだほかの植物とともにこのプランテーション内で見ることができるそうです。
他にも同時期に活躍したプラント・ハンター、ジョージ・フォレストがイギリスへ持ち込んだロドデンドロンや、彼らより前の時期に活躍したデイビッド・ダグラスによって北米から持ち込まれた真冬から早春にかけて花を咲かせるシルクタッセルブッシュなどもあります。
リッチモンドパークには他にもプランテーションがあり鹿もいたりと子供から大人まで楽しめる公園だと思います。一人で森林浴を楽しむのもよし、家族でわいわいと散策するのもよし。カフェやレストランもあるし、気軽にロンドンから行ける距離にあるので、週末のお出かけプランに困ったらぜひ行ってみて下さい。車用のゲートは日没に閉まってしまうそうなので、それだけはお気をつけて~。
ガーデン名 | イザベラ・プランテーション(リッチモンドパーク内) |
最寄り駅 | Richmond |
営業時間 | 年中無休 開園・閉園時間は時期によって異なります |
URL | https://www.royalparks.org.uk/parks/richmond-park |
★情報は2015年12月時点のものです。事前に必ず公式サイトで詳細を確認してからお出かけ下さい。