アップグレードの春。

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minimalist


先日からずっと「アップグレード」という言葉が気になっています。

ここ数週間で世界に広がっている不安と混乱、かつてない状況下に置かれている私たち。

もちろん自分と大切な人たちを安全に守り、被害を最小限にとどめることがなによりも大切だけれど、この時期だけでなく、事態が収束したあとの日々をどんな気持ちで過ごしていくのか、自分で選ぶための素晴らしいチャンスになるかもと思っています。

それが アップグレード。

このコーナーで「余計なもの削ぎ落としていくとその人ならではのスーパーパワーが戻ってくる、それは好奇心と創造性」という内容のコラムを書いたことがあります。

もしこの時期に「被害者意識」と「ものごとの先送り」にさよなら(=ミニマイズ)できたら、このアップグレードが一気に、世界的なレベルで進むんじゃないかなと。

いつも周りの状況や誰かのせいにして、怯えたりパニックになったり腹を立てながら被害者意識で暮らすより、幸せであることを選び、やることはやった上で、どんな状況でもゆたかな気持ちを持って楽しみを見つけたり作っていく。

そして、この時期急にできた時間をぼーっとしたり不安な気持ちで過ごすだけでなく、誰かに声をかけたり、自分にとって大切なことを見きわめたり、 今までやろうと思ってできなかったことや学び、今後やりたいことの準備期間に使う。

状況が落ち着いたあと、たんに前と同じ自分で元の生活に戻るか、アップグレードした自分で混乱する世界に向かうのか。

今回の世界的な自主隔離の状況を見ているとみんなすっごいクリエイティブだなあ〜、いろいろやってるなあ〜、自分もうかうかしてられないわ〜と感動です。

様々な方法を編み出してお互いを助け合ったり、今まで通り仕事ができなくなっても新しいサービスやビジネスを生み出したり。プロだけでなく世界中の人たちが自宅からバーチャル・コンサートを開催したり、自作アートを披露したり、コメディを発信したり。警察官の手洗いダンスに吹き出した人も多かったのでは。

大変な時期をよりよくしていく工夫は人間が持っている創造性のたまもの。もちろん治療活動やワクチン開発もその一つ。
被害者意識なんて最初から無縁だったり、これを機会にサヨナラしている人が沢山いる!と感じて嬉しくなりました。

本当はどうなんだろう、どうやったらできるかな、という好奇心とひらめきやアイデアとして発揮される創造性。実現するためのテクノロジーがそろっているも創造力のおかげ。

不安ばかりをあおるようなニュースやトピックも多いけれど、この2つを自分の中で確認できれば大丈夫。今は大変でも、これをチャンスに多くの人がアップグレードするはずと願いながらこの時期を過ごしています。

Stay safe, be curious and get creative!

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About Author

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写真家&ライター。東京で広告制作・編集と撮影の仕事を経て2003年渡英。フリーランスで活動中のアーティスト。ロンドンをベースにアーティストや作家をモデルにした絵画的なテイストを持つポートレート制作などを行う。英国をベースとしたエキシビションを開催。日常系ミニマリズム研究家。「あぶそる〜とロンドン」編集長、江國まゆ氏と共に2018年に『ロンドンでしたい100のこと(自由国民社)』(執筆&撮影)、そして2020年には『レス・イズ・モア 夢見るミニマリストでいこう。』を出版。

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