美味しいコッツウォルズ

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先週、16歳からずっと仲良しの友人夫妻、イッコちゃんとコレアキ君が
夏休みに、イギリスに遊びに来た
そして私もほぼずっと一緒に行動を共にした

彼らは、毎年夏になると気ままにヨーロッパを旅行する
ドイツやスイス、イタリアなど自由気ままに旅をしている
今回もスペインか、ノルウェイに行きそうだったけれど
今年の夏はロンドン/ケンブリッジ/コッツウォルズ地方/バースに
旅先が決定! ヤッタ〜〜!!!

前回ロンドンに来たのは、約四年前だったかな?
その時もずっと私は一緒に行動、そして今回
私と、息子のレイナンまで、一緒に
コッツウォルズ、バースの旅へ連れて行ってくれました!

私がイッコちゃんと出会ったのは、高校生の時だったから
会えばティーンエイジャーにすぐに戻ってしまう私達
彼女のしっかり者のご主人様と
まあ、頼りになる私の息子、2人がいたから無事に旅を終えたけれど
3日間コッツウォルズ、バースの旅は、珍道中だった

旅の想い出を全部書くと、膨大になってしまう
だからその中から、幾つか選んで旅の記録を今回は書くことにする!

旅行の始まりは、私の忘れ物から始まった
Canary Wharfの駅に着いたら、やっぱり私のお財布には
オイスターカード(日本ではSuica)がなかったので
3人を待たせて、私は家に走って戻った

息子から
「どうしていつもカードをお財布に入れておかないの?」と
叱られてしまった

私は地下鉄に乗る前、出しやすいように、いつもオイスターカードは
お財布から出してジーンズのポケットやバッグのポケットに入れる
そしてその後、お財布にしまわないで、カードはそのままポケットの中…

これがいけないのだ!

でも、同じようなことをしてしまうイッコちゃんとは
「どうして、“こういう失敗をしない人” がいるのだろうね…??」
と、逆に話題になってしまうのだ

出掛けようとする時、あれが無いこれが無いと
騒ぐのは決まって私、どうして物を失くさない人がいるのだろう
私は、忘れ物、失くし物をする度に
《忘れ物をしない人、失くさない人の不思議》
について、考えてしまう

だから…、やっぱりこんな失敗をよくしている
長年の付き合いになるイッコちゃんと一緒にいると
私の心は落ち着く…

ま、そんなことはさておき、先に行きましょう

私は、英国に長く関わっているにもかかわらず
何故か英国の人気観光地、コッツウォルズ地方に行ったことがなかったのだ!

ロンドンからも気軽に行かれるし、英国で一番古い村があったり
英国で一番美しい田舎町と、評判のコッツウォルズなのに…

理由は、多分夫の趣味じゃ無いから、なのかな〜?
つまり、ここは可愛すぎる、美し過ぎる地方なのだ!

そうそう私のお気に入りで
コッツウォルズが舞台のシリーズ物の本がある

主人公アガサは、コッツウォルズ地方の
《藁葺き屋根で蜂蜜色の石の家》にずっと子供時代から憧れていて
いつか住みたいと思っていた女性
奮闘努力をした甲斐があり、ロンドンでの仕事が成功し
早くにリタイアすることができる身分になった

そこで彼女は、ロンドンを引き上げ憧れの村の生活を始める
するとそこで
幾つもの殺人事件が起こる
アガサは憧れのハンサムな隣人ジェームスと共に
素人探偵になって、大活躍をする…

と言うストーリーは、ブラックコメディー

軽い読み物で、彼女のライフスタイルを垣間見るのが好きな私は
アガサに会いに行くような気持ちで、時々本を手にする

で、何を書こうとしたのかというと…

私が見たことがない、そしてアガサが大好きな《蜂蜜色の石の家》というのが
どんな感じなのか?と、ずっと気になりながら読んでいたので
今回、コッツウォルズ地方に行って
この蜂蜜色の石の家々を初めて見た時に
「あー、アガサが話していたのはこれだったのね〜」と、大感激した
ということなのです。

しかし…
あまりにも美しい村を次から次へと、車で通過していると
それはそれで、すぐに普通に見えてきてしまい
私とイッコちゃんは、車のバックシートに座って
初めは、あんなに感激していたのにも、 か か わ ら ず

「これも、ハニーカラー、またハニーカラー、またまたハニーカラー…
まあ可愛いけれど、全部同じね〜、なんだか飽きちゃうわね〜」

なんて、言いだす始末です
折角連れてきてくれた運転中コレアキ君は、それを聞いて苦笑い…

でも、コッツウォルズは英国の裕福な地方なので
点在する町や村には、素敵なお店が沢山ある!

そういう場所に着くと私達は、俄然元気が出ます!
そして退屈そうにしている、コレアキ君とレイナンをよそに
私とイッコちゃんは夢中になって、お店巡りをしてしまいます

まず1軒目の、あらゆるブラシが置いてあるブラシ屋さんで大騒動

お目当てのマッシュルームブラシを選んだあとは
お店の人に
「これは何用なの?これは何?あれは何用?これは?これは???」
と質問を浴びせ、色々面白いブラシを発見しては、
「ワーオ面白い!これ便利ねー、そんなのがあるんだ!見たことない〜!」

結局マッシュルーム用と野菜用そして、コート/ジャケット用のブラシを購入して
お店を出ました

次に入ったところは、英国でよくある、カントリーファッションのお店
ここで、私は探していたブーツ(またブーツです…)を見つけて大騒ぎです!
「これもセール品???幾らですか?サイズはあるかしら?色は他にあるの?」
などなど、店員さんに聞いて、地下室の倉庫から、持ってきてもらう

その時、イッコちゃん
「この帽子イイ!!!こういうの欲しかったの!
サイズは?幾ら?カラーは?これイイ〜〜
ねえ、どう思う?イイと思わない?こっちの色の方がイイかなー???」
と、横で騒いでいる

私は私で、
「ねえ、これの方がイイかな?どう思う???」
と、イッコちゃんの質問を全く無視して、彼女のその帽子を見ることもなく
私は夢中でブーツを何度も履いて、鏡で見たり、履き心地を試そうとして
歩いてみたり…

すったもんだ散々騒いだ後

「…でも私、ブーツ買ったばかりだしね〜」
「帽子、結局被らないのよね〜」

なんて、独り言のように言いながら
私達は、何も買わずにお店を出るのです

呆れた二人…

って、言われてしまう私達は
いつもこんな感じで、どこへ行っても同じです

息子に旅から戻ってきて言われてしまいました
「きっと、ティーンエイジャーの頃から、全然変わっていないのだろうな〜って
思って見ていたんだ…」

まあ、失礼しちゃうわねっ!
って、思ったけれど、やっぱ、当たってるな〜

私は、イッコちゃんよりも一歳上で、高校の時一学年上だった
当時二人ともがアメリカに夢中になっていて
学校の、ある行事がキッカケで出会い、二人とも小田急線の新宿駅から
通学していたので、学校ではあまり話すことがなかったけれど
行き帰りの電車の中で、「早くアメリカに行きたいね〜」という話題で
飽きもせずにずっとずっとお喋りをしていた

そして、念願叶って二人とも交換留学生になることが出来
1年間私はオハイオ州の
イッコちゃんはミネソタ州の田舎の高校に通う事になったのです

卒業後も、イッコちゃんのお父様が銀座で画廊を経営されていたこともあり
銀座に行くたびに会う、と言う関係が続いて、今に至っている

ここまで深く長い付き合いだと、まるで家族のような気がしてくる…
そういう貴重なお友達との旅は最高です

さて、話を旅に戻しましょう

今回は《イッコちゃんとの、おかしな愉快な旅》だったけれど
もう一つ、グルメの旅でもあったのです!

又ちょっと、話が飛んじゃうけれど…
5月に東京に戻った時のエピソード

私がずっとお世話になっている

ある会社の社長と会食をしたその時に
「イギリスの料理が、どれだけ美味しくないか」という
“よくあるいつもの話題 ”になり
私はいつものように

「いや実は、イギリスは今とても美味しいのです…」

と、イギリスの名誉のために、話した
だけど、結局信じてはくれなかった

しかし、英国でグルメは、今普通になっているのであります
今回も、それを改めて感じる事が出来た旅で
本当に美味しいご馳走を沢山頂きました

トルコ料理、イタリア料理、スペイン料理、インド料理、英国のガストロパブ料理
この他に、ロンドン1高いビル《シャード》の上階にある中華へも
食べに行く予定で、予約を取っておいたのに
なんとキッチンが火事になったとか?で、キャンセルになってしまった
ちょっと残念

とにかくイギリスでは
世界中の料理、そして流行りのアジアフュージョン料理を
美味しく食べることができるようになったのです

さて、ここで話がまたちょっと飛ぶけれど、先日インド人の友達が
話していたけれど、テイクアウトのインド料理店も
ほとんどのインドレストランも、実はバングラディシュ料理なのですって!

なんでこの話に飛んだかというと…

旅の途中の小さな町で
私達は、お客さんで満員で大流行りの凄く美味しい
インドレストランと出会いました

その名は《インドの王子様》

「きっと食べきれないねー」
と言うほど沢山頼んでしまったお食事を
私達は綺麗にペロリと平らげてしまったのです
そして帰る時に、尋ねました

「ここはインドのどの地方の料理ですか?」
「バングラディシュです」

やっぱり…

先日のインド人が言ってたことは嘘ではなかったのだ!

昔は、バングラディシュ料理といっても、判らないから
皆んなインド料理と、看板を出していたのだそう
フーン、なる程

 

さて、旅行の楽しみは、なんといってもお食事!
絶対に、夕食は何が何でも、美味しいレストランを見つけたい
と、思ってしまう

バースで一泊したホテルの女性のお奨めで行ったレストラン
これもまた良かった

レストランに着いて、その客層をみて
「うん、ここはおいしいにちがいない!」と思って
食べたお料理は、やっぱりとても美味しかった

このレストランは、煉瓦オーヴン料理がどうも美味しいらしく
周りを見て私達も以下を頼んだ;

チキンを1/2羽、ステーキ一皿、ピザを2枚、パスタ
フレンチフライとサラダ

これらを皆んなでガツガツと食べて
「あー、美味しかった〜」
チキンの味付けは、3種類のソースから選ぶ
コレアキ君が選んだそのソース、確かレモンハーブ?
これが予想通り美味しかったのであります

th_2015-08-20 16.24.43さて、英国で、美味しく食べるそのコツはなんでしょう?

それは、やっぱり、アジアのように
シェアーすること、だと思います!

前菜が美味しくて次を期待すると
量の多いメインディッシュが、グワ〜ンと来る
どんなに美味しくても、それを一人で食べていると
私は、お腹いっぱいになるし、同じ味に飽きてしまう…

最近、シェアーが出来るお店では問題なく
皆んなで分けて色々な味を、楽むようにしているけれど

*正当な、イギリスやフレンチ系レストランの時
*シェアーがちょっとできない雰囲気の時

私は前菜を2皿/3皿、サイドメニューを一品にして
メインディッシュは頼まないことにしている

今回の旅では、インド料理やトルコ料理、イタリアン、スパニッシュタパス
だったので、分け合うことが出来て、色々な味を楽しむことが出来た
本当に美味しくて大満足、ご馳走様でした!

友人夫妻と一緒に探検したロンドンでも、また是非行きたい!!
と思うレストランを三軒見つけた!

まず一軒目は、前にここで書いたグルメのチカちゃんお奨めの
お肉屋さんがやっている、美味しい〜〜お肉のレストラン!
赤身の生肉タルタルが、なんとも美味しい!
そして、お肉の塊を焼いたものを、食べやすく切って
ドーンと出してくれる迫力満点の塊焼肉料理!
場所は、South Kensington

二軒目は、Canary Wharfにある、イベリコ豚スペシャルのスペイン料理
ここの焼き豚料理は、絶品!もっと食べたかった…
それと、スペイン料理と言ったらパエリア!これも美味しく、そして
熱々ポテト料理、私の好物ブラバスもまた お い し い!!!

三軒目はSouthwark、大通りを一本入った裏路にある、
秘密のレストランみたいで、なんだかワクワクしてしまう!ここも又タパスのお店
Canary Wharfのレストランとは、雰囲気も料理も違った趣向
とても美味しかった!
ここでの私の好みは、イワシと海老とイベリコ生ハム
そしてやはりポテトのブラバス…

想い出すと、可笑しかったことや
今になると笑い話だけど、ちょっとヒヤッとしたことや
失敗談、Oh My God!的な事が
引っ張ればズルズルと出てくるけれど

やっぱり、旅は食べ物の話に尽きるのかしら
あー、これ書いていたらなんだかお腹がすいてきちゃった…

と、言うことで
今回は美味しいごはんのお話で、おしまいです!

仲良しと、グルメの旅… 最高!
また、次回を楽しみに

イッコちゃん!コレアキ君!
本当に、美味しくて楽しい時間をどうもありがとう〜〜!!!

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【きょうのカフェ】
ヒントは、Tetburyのメインストリート、雑貨屋さんが
正面にあって、カフェはその奥
カフェのビル全体が、大きな雑貨屋さん
奥にはテラスもあって、気持ちの良いカフェレストラン
コッツウォルズへ遊びに行った時、
ちょっとコーヒーブレイクにいいかも!

【前回のこたえ】
Vinothec Compass Restaurant
Tunnel Avenue, off Milleniium Way
London SE10 0QE

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About Author

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東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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