おうち時間が増え、ご飯作りを楽しんでいらっしゃる皆さま &お料理に目覚めた方、増えたのではないでしょうか。食は人生の楽しみの一つ。 ロックダウンで美味しいレストランに行けない分 、自宅でおいしいものを作りたくなりますよね。
今回はサウスうろうろのかわりに、 キッチンをうろうろ。
最近重宝しているユニークな料理本をご紹介します。
本のタイトルは「The Flavour Thesaurus」(「味覚の辞典」)。
著者のニッキ・セグニットさんは料理の中でも味覚関連に強いフードライターで、各種食品メーカーと組んで、商品開発にも取り込んでいるという方。
この本自体も、レシピではなく素材の組み合わせを知り料理に生かす「フレーバーペアリング」を教えてくれる内容になっています。「へえ〜こんな組み合わせが!」という驚きがいっぱい。
風味の組み合わせが円形チャートになっているのも、ユニークです。
ためしに「ジャガイモ」という項目でページをひらいてみると、ジャガイモの属する味覚グループ、風味、香り、コクなどについて記述があり、ジャガイモに合う素材やハーブの組み合わせ、その組み合わせを使った各国料理、エピソードが短く説明してあります。好きなページをパッと開いて楽しむ読み物としてもいい。
ちなみにこの本ではジャガイモ君の相棒として、肉・野菜・フルーツ、スパイス、ハーブなどの組み合わせだけで約45パターンが紹介してありました。
「ジャガイモ×アンチョビ」「ジャガイモ×アスパラ」「ジャガイモ×ナツメグ」…と組み合わせを眺めているうち、トリュフもジャガイモと同じ「土グループ」で相性いいのか〜。じゃあ、頂きものであまり使いこなせていないトリュフオイルをポテトサラダに加えて…なんて新しいレパートリーが生まれるのもこの本の楽しさ。
これに和のペアリングもプラスしたら、最強ですね!
「レバーと青魚」「キノコと青魚」「オリーブとアニス」「リンゴとセージ」「 マンゴー×チリ」「ヤギのチーズとブラックベリー」…組み合わせを眺めているだけでも、ワクワクドキドキ。パリの人気レストランの片隅で暮らす、料理好きなネズミが主人公の映画『レミーのおいしいレストラン』を思い出してしまうのです。
一流シェフや食品メーカーは、日々化学実験のようにフードペアリングを研究しながら新しい味を生み出しているんだなと、食材のみならずフード業界への見方も変えてくれる1冊。
風流な食の貝合わせ、この機会にぜひお試しあれ♪
The Flavour Thesaurus by Niki Segnit