そうだ【ザ・スリーベアーズ】行こう。京都に行こう。

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京の都、とういう響きはなんとも上品ではなかろうか。雅びかさ、奥ゆかしさの町。老若男女海外からもその魅力に触れてみたいと、観光客の足は途絶えない。キョウト、Kyotoと、京都を目指す。私の実家が兵庫の為、帰省して気が向けば、そうだ京都、行こう。と、軽い感覚で訪れることもしばしば。まだ今年も感染拡大という事態の少し前、私達は嵐山を訪れていた。冬晴れで半袖でも歩ける暖かい日だった。嵐山と言えば渡月橋(とげつきょう)。渡月橋を眺めながら、恋人同志は桂川べりに腰を下ろし、愛を囁き合うのです。しかし、母、妹とやって来た我が次男。嵐山まで来たのだから、どうしても桂川に横並びになりたかったらしい。そこで…笑!

嵐山のシンボル的存在、渡月橋(とげつきょう)

もうひとつ京都といえば、皆さんもご存知、JR東海のCMテーマ曲。ほらっ!もう耳に流れてきたでしょ? 京都の四季の表情にあわせ、音も声も色も匂いも、そして曲調も変えられています。あのCMが流れるたび「そうだ京都、行こう。」と、ナレーションの声に重ねている自分がいます。ここ数年は重ねるだけではなく、目が覚めて「そうだ京都、行こう。」と思えば、一気に準備をして京都に向かうことが多くなりました。(このテーマ曲の邦題は「私のお気に入り」。原題は “My Favorite Things”、ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の劇中歌。ナレーターは25年にわたり長塚京三さん、二代目は俳優の柄本佑さんが務める。)

ちょうど1ヶ月前、11月半ば。実家で少し朝寝坊した私は、天井を見上げてぼ〜ぉっとしていました。実は前夜からなぜかJR東海のCMテーマ曲がぐるぐる頭を巡り、YouTubeで何年にも渡るCMを観ていたからです。さてと、こうなったらもう行くしかありませんね。布団から飛び起き、身支度を済ませ、30分後には家の扉を後にしていました。目的地もこれまた前夜にSNSで発見したティールーム。場所も確認せず阪急電車に飛び乗ったので、京都の奥地だったらどうしようと思いながら(笑)、再度経路を車内でチェック!すると阪急烏丸駅(地下鉄四条駅や、烏丸御池駅からも同じ)から徒歩約3分とでました。私が想像するにひっそりとした佇まいのティールームを予想していたのですが、地下鉄出口から一本道の大通り沿い、オフィス街じゃないですか〜。ちょっと意外!半信半疑で見落とさぬようiPhoneに案内してもらいました。

京都市内は「碁盤の目」。通りの名前を覚えていれば交差点名を言うだけで良い。

発見!「ザ・スリーベアーズ

京都・四条烏丸(しじょうからすま)にあるイギリススタイルのカフェ&ティールーム。ユニオンジャックのクッションと金色のポットが目印です。色とりどりの花に囲まれたドアをくぐってティールームへ。

目印はユニオンジャックのクッション&金色のティーポット♪

 

ロンドンのチェルシーフラワーショーみたいですね♡

烏丸通りに面する大きなガラス窓からの明るい日差しと、あたたかいシャンデリアがティールームを彩ります。大きなミラーに反射する光が、まだ朝だというのになんともロマンティック♪

上質なアンティーク家具がずっとティールームの奥へと続きます。シンプルでありながら高級感があり、家具の浮き彫りや独特のデザインに目が奪われてしまいます。また2020年9月に5周年を迎えられたばかり。オープン当初から盛り立ててこられたスタッフの方々と同じように、家具も使い込むほどに質感も色味もますます渋くなってきているのではないかと感じました。壁紙が違う奥のお部屋もまた独特な雰囲気があって素敵でした♪

 

ポートベローマーケットで買って来られた雑貨が並び、ショーケースに入っているスイーツは単品でオーダーできます。

壁紙が可愛い♡

「ザ・スリーベアーズ」という店名の由来は、イギリス童話の「ゴルディロックスと3匹のくま」(Goidilocks and The Three Bears)からだそうです。ゴルディロックスという小さな少女が3匹のクマに出くわす物語です。

ティールームから15分ほど歩くと京都御所があります。

「ザ・スリーベアーズ」さん。定番のクリームティーやアフタヌーンティーだけでなく、イングリッシュ・ブレックファストなどのセイボリーや、パイやケーキなどと一緒に、イギリスの紅茶やジントニックも楽しめる手作りメニューをたくさんご用意しています。私がティールームに到着したのは11時30分。すっかりお昼時分。朝ごはんも食べずに家を出たので、今日はイギリスの伝統の家庭料理をいただくことにしました。

マッシュポテトを牛挽肉の上にのせ焼き上げたコテージパイ。イギリスの学校のランチやパブ、スーパーで目にしますよね。ほっこり甘いお味でした。タイムの香りがとってもよくって、私一推しの一品です!

1300円(紅茶またはコーヒー付き)

今日の私のティーウェアはコーニッシュウェア。イングランド南西部にあるコーンウォール地方の海をモチーフとした、爽やかな太めのブルーストライプが印象的です。私の斜め前に座られたご婦人方は英国バーレイ社のブラックウィロー。ご婦人のお一人がバーレイ社の食器コレクターだとか。「ここはイギリスよね〜」と楽しそうなお話が聞こえてまいりました。バーレイを存分に堪能できる時間もここでは過ごせます。

フードメニューは全て、紅茶またはコーヒー付き。さらに+250円〜でミニデザート付きにもできるのです。私はマスカットのミニパブロヴァを注文しました。さくっとしたメレンゲと、果皮が薄くパリッとした食感が生クリームと一緒に口の中で広がり相性抜群!まさにひとくちサイズのミニデザート。真っ白なメレンゲに鮮やかな黄緑色も楽しめます。

ミニデザートをいただいた後、ショーケースに並ぶお菓子たちをじーっと見つめ、よし!もう一個いただこう!バナナとトフィーが入ったパイ、バノフィーパイを注文しました。上に生クリームとチョコをのせています。こちらはミニデザートではありませんのでたっぷりいただけます。

抹茶、レッドベルベット、人参など、今週のカップケーキと称するお菓子もあり!毎週違った味を楽しめます。

その間に「お支払いの際はこちらをお持ちくださいませ」とテーブルの上に置かれた一冊の本。オスカー・ワイルド(アイルランド出身の詩人、作家、劇作家)。注文したメニューの支払い明細の代わりに、イギリスにゆかりのある人物をそのテーブルの支払い明細とするとは、粋じゃないですか! お隣の席は、ウィリアム・シェイクスピアか、それともチャールズ・ディケンズか。先程のバーレイ食器コレクターのご婦人のおしゃる通り「ホント、ここはイギリスよね〜」

人生、恋愛、結婚など、オスカー・ワイルドはたくさんの名言を残しました。

ここまできて、ど〜しても心残りがひとつ。それはザ・スリーベアーズさんのメニューです。手作りでとっても素敵で気になっていたのだけれど、写真におさめることができなかった。そんな時、お隣の席に可愛い女性二人組がキャッキャッ、キャッキャッ、言いながら何にしようか、これも食べたい、あれも食べたいと、私が心残りにしているメニューを片手に悩んでいる。私はその二人を横目で見ながら、あ〜そのメニューの写真が欲しいんだけど、と悩んでいる。失礼かとは思ったんですよ、でもど〜しても手に入れたかったのです。思わず口に出ちゃいました。「すみません、そのメニューの表紙、写真撮らせてください!」と。突然の割り込みに驚いたお嬢さん方。(そら、驚くよね〜)でも快く撮影させていただきました。すると、そこへ「お客さま〜、どうぞどうぞ、こちらをお使いに〜」とスタッフの方が半ば焦ってやって来られた。それもそのはず、大変失礼致しました。どうぞこのおばちゃんを許してください。心臓に毛が生える、というのはこういうことなのでしょうか!(^◇^;)

ただいま、クリスマスバージョンのヴィクトリアサンドウィッチをご用意しております。またクリスマス限定お持ち帰り用のジンジャーブレッドマンも登場。スパイスと発酵バターと卵のホリデーシーズンならではの味。しかしこれだけではありません。イギリスで寒い時期に親しまれているスパイスの入ったあたたかいワイン、モルドワインと、タルト生地にドライフルーツ、りんご、スパイスで作ったミンスミートを詰めて焼き上げたミンスパイもご用意!クリスマスはもうすぐです!

ここにずっと座って、ティールームの大きな窓の向こうに目をやると、洋館のカフェ&セレクトショップ「DEAN &DELUCA」が見えました。烏丸通りを忙しく行き交う車や自転車、人の波が、なんとなくロンドンの街にいるかのような気分になってきます。じゃあ反対に通りからこのティールームを見てみると、大きな窓の向こうのあたたかいシャンデリアの光の中でお茶をいただいている光景は、ロンドンのティールームに腰掛けているかのように見えるかもしれません。

 

京都・四条烏丸にあるイギリススタイルのカフェ&ティールーム「ザ・スリーベアーズ」。
「そうだ京都、行こう。」と思いたったら、「そうだ ザ・スリーベアーズ、行こう!」をお忘れなく。しんしんと冷える季節がやってまいります。手作りの英国菓子と、あたたかい紅茶やモルドワインを飲みながら、英国気分を存分にお楽しみください🇬🇧

 

 

🌟 Happy Holidays 🌟

 

 

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ザ・スリーベアーズ】Cafe and Tearoom THE THREE BEARS
〒604-8152 京都市中京区烏丸通蛸薬師南入る手洗水町647 トキワビル1F
TEL:075-252-2221
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兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。Instagram: @n_amihey

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