人生は偶然の必然。新緑ロンドンの食べ歩きで見つけたもの

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今回は遠い国イギリス・ロンドンで「まさか、こんなところで!?」という驚きのお話を二つ聞いてください。

3ヶ月ほど前、私は新緑萌ゆるロンドンに滞在していました。5月後半ともなれば、緑が生き生きするベストシーズン。日中は心地よい冷たさに、羽織るものが一枚あった方がいいでしょう。そして気温が次第に高くなってくる午後4時過ぎには、芝生に腰を下ろし、青い大きな空を眺めるのです。そのうち日差しもピークを迎え。そして暗くなる午後9時頃にホテルに戻る、そんな毎日を過ごしていました。

ハムステッド・ヒースの風

時差ボケ真っ只中の到着2日目、私は友人と落ち合うため西ロンドンの街を訪れました。ロンドン市内の移動はもっぱらバス派の私。少々時間がかかってもバスを乗り継ぎ移動するのが大好きです。しかし万が一、待ち合わせ時間に遅れてはと地下鉄で手堅く向かいました。が、案の定早すぎました。待ち合わせ時間までまだ40分もあるではありませんか。待ち合わせ場所であるAskew Roadの隅っこにあるお店の混み具合を偵察しながら、小さな商店街を何往復したことか(笑)。

そろそろ12時、店の中も賑わい出しました。先に到着している私の使命は、店の中で一番いい場所を陣取ること。通りに面しているお日様が当たるテーブルに座り、友人の到着を待つことにしました。

お花屋さんが来て、一つ一つのテーブルのお花を新しいものに変えてくれました

さっきまで通りを何往復もしただけに、しっとり汗をかいてしまった私。日当たりの良いテーブルだけに暑くてたまらなくなり、上着を脱ぎ捨て半袖になりました。あ〜スッキリ、と思っていたところへ友人が交差点の向こうに現れた!そして私は驚いた!友人はあったかセーターにストールをさらりと纏い、私とはあまりにも違ったスタイルで登場したから。おそらく驚いたのは私だけで、友人はさほど違和感は感じていないよう。さっきまで何往復も歩き続け、汗をかいた半袖の自分と、あったかモードの友人との洋服のギャップがあまりにもありすぎたことが面白すぎて、ただただ自分の中だけで盛り上がってしまっていたことに、果たして友人は気づいていたのだろうか(笑笑)

さてブランチやスイーツで有名な独立店。再会を祝し、イングリッシュ ブレックファストとラテで乾杯♪ ブランチで選んだメニューはバターミルク・チキンのシーザーサラダルバーブのパンケーキ。ルバーブのパンケーキって惹かれるよねって頼んだけれど、ちょっと想像と違っていた。見た目も味も…。

デザートはストロベリー・ローフ。見て美味しい、口にしてさらに美味しいケーキでした。

するとお店の男性スタッフさんが
「あれ〜君と僕、全く同じ靴じゃないか! どこで買ったんだい? 僕はeBay(イーベイ・海外通販サイト)で買ったんだ。高かったよね。でもとっても履き心地がいいだろう。疲れや違和感も感じることがなく快適さ! 君もそう思うかい?」と、一人大盛り上がり。
「ええ!!もちろんよ♡」
そして笑顔で揃って記念撮影。これがなんとも偶然の驚きのお話一つめでありました。

さてお腹も膨れたところですが、もう一軒甘いものをいただきましょ。次に向かうは高級住宅街、セレブ気分、ハイソサエティな街といえば、チェルシーですね。ちょうどこの頃、毎年5月にチェルシーで開催される「チェルシー・フラワーショー」で街全体がお祭り気分。ショップは花のデコレーションで着飾られ、道ゆく人はお花をバックに記念撮影をしています。

するとここはお花屋さん?と思わせるような素敵なベーカリー屋さん。一歩入ると、魅惑的な壁紙に芸術的なパティスリーが並びます。

入れ替わり立ち替わりお客さんが絶えません。店内満席だなと思ったら、道路に面するカウンター席が空いたのですかさず確保(ラッキー!)。その間に友人がケーキとドリンクを買いに行ってくれました。

クリームチーズのアイシングが美味しいチョコレートギネスケーキ。さすがフレンチ系のお店です。

滞在二日目にして美味しいもの尽くし、友人に感謝!ウィンドー越しに颯爽と歩く人たちを見ながら「ここは紛れもなくロンドンなんだな〜」とうっとり。するとウィンドー越しに黒髪の美しい女性が、携帯構えて写真を撮っているのがめにとまりました。「んっ…この女性、どこかで見覚えが… ああ!」と言いながら、私は思わず店の外に飛び出ました。透明人間でもあるまいし、そんなに慌てることもなかったのに、この手でこの目で確かめなければという思いで必死でした。

その美しい女性は、15年前にアメリカで知り合った方でした。お互いアメリカ駐在中で、彼女はとても料理が上手でした。ひと手間かけた彼女風アレンジを見るのが私はとても大好きでした。何よりも愛情溢れるお料理だったのです。15年ぶりの彼女は、あの頃にも増してキラキラしてて輝いていました。そう、これが二つ目のお話です。その後、私はロンドンの大好きな友人と、懐かしいアメリカで知り合った彼女とワンちゃんの4人で美味しいお茶の時間を楽しんだのです。

あの日、あの時、あの場所で、店の窓から外が見える席に座らなければ、私は彼女に気づくことはなかったでしょう。そしてその全ての条件を私に与えてくれた友人がいなければ、この出来事は起こらなかったでしょう。滞在二日目にして胸が一杯になった1日。こんなことがあるなんて、もう一度、心からありがとう。

 

【Burnt】
住所:163 Askew Road, London W12 9AU
営業時間:月〜水 8:00-16:00 木・金 8:00-22:30 土 8:00-16:00 日9:00-16:00
URL:https://www.burntrestaurant.co.uk

Birley Bakery
住所:
28-30 Cale Street, London, SW3 3QU
営業時間:月~金 7:00-18:00 土・日 8:00-18:00
URL:https://birleybakery.com/

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兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。Instagram: @n_amihey

2件のコメント

  1. アバター画像
    ナミヘイ on

    侑貴子さん、いつもありがとうございます!
    ロンドンに住む友人と、ロンドンで再会した友人に挟まれて過ごした時間は夢のようでした。まさに「自分を生きている」を二人から感じました。
    私たちもありのままに、パワーアップしましょう♪(笑)

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