白銀の世界でいただく北海道スコーン【コノミチ】は大地の味わい

0


私は過去に一度LCC(格安航空会社)に乗り遅れたことがあります。あれはロンドン・スタンステッド空港からエジンバラへ向かうライアンエアー(アイルランドの格安航空会社)を利用した時でした。

友人の幼い子供2人を含めた2泊3日の6人旅行。「赤ちゃんがいるから十分に余裕を持って」が合言葉だったのですが、早くに空港に到着したものの余裕を持ちすぎ喋りすぎ、ふと気づいた時には保安検査場に長蛇の列!無事通過したものの、1人を抱っこ、1人をバギーに乗せ搭乗口まで大疾走。しかしこれがまた遠いのなんのって、免税店、レストランの人混みをかき分け約10分。到着した頃には案の定誰もいなかった…そして汗だくになった大人たちが私たちの他に約数名(笑)。乗り遅れたのは私たちだけじゃなかったんですね。

変な安堵感と連帯意識の中、空港スタッフの後ろにつき、今きたルートを引き返しました。すると面白いことに「乗り遅れた方はこちら」というサインがあるのです。乗り遅れなければ絶対見ることのない光景、これもまた旅の醍醐味と我に言い聞かせ、再びライアンエアーでエジンバラに向かったのです。

というわけでLCCにあまり良い思い出がない私ですが、LCCなだけに運賃が節約できるのが魅力の一つ。目的地を冬の北海道に決め、昨年のうちに往復チケットだけ購入しておいたのです。そしていよいよ出発の日! 日本の航空会社は出発間近の搭乗者を優先的に案内してくれる為、よっぽどのことがない限り乗り遅れることはないですものね、安心安心♪

今回の北海道の旅は全て公共交通機関で移動と決めました。大移動する為、一本乗り遅れるとその日の予定が全てキャンセルになってしまうぐらい限られた時刻表との闘いです。「神のみぞ知る」と言いたいところですが、遅延、キャンセル率が高いLCCが、定刻離陸、着陸してくれさえすれば北海道初日は全てうまく行くのです。LCC様さまと手を合わせ祈りました。するとどうでしょう! 定刻前に新千歳空港に着陸、もう完璧じゃないですか! そのまま到着口をすり抜け、真駒内(札幌市南区)行きのリムジンバスに飛び乗ることができました。

実は今日どうしても行っておきたかった場所があったのです。
革製品と焼き菓子のお店 コノミチ

真駒内駅でリムジンを降り、さらにバスに乗り換え約10分。丁寧に雪かきされた店舗前は安全に私達をお店へと導いてくれます。
「こんにちは!東京から来ました」私は嬉しくてそう挨拶をしました。
「こんにちは!東京から?どうもありがとうございます」と笑顔で迎えいれてくれました。

正面に置かれたアンティークの小さなガラスケースの中には、今日のスコーンのラインナップがぎっしり。そして隣には深みのある色合いの鞄や財布、靴などが所狭しと並んでいます。

革担当は代表を務める小樽出身の籏谷淳実(はたや あつみ)さん。革製品との出合いは、20代の頃オーストラリアのブーツブランドのお店でアルバイトをしたことがきっかけ。独学で腕を磨き、工場勤務などを経て、2018年に独立。牛革を一点一点手染めし制作、販売しています。「牛の命を頂いて作るものだからこそ、少しでも長く使ってもらえる商品にしたい」ちょうど今頃は今春ピカピカの一年生に胸膨らませる子供たちへのランドセルを制作中でしょう。

風合いがなんともかっこいいバックパック

かたや窓から差し込む太陽の光とお店のランプが反射して、キラキラ輝くガラスケースの焼き菓子担当は奥様です。どれもこれも見応え抜群で私の視点が定まりません。「全部食べてみたい」そう思ったのです。

店内で隣り合わせた札幌在住のお客様がたくさんのスコーンを購入しているところでした。尋ねてみると、大阪や東京に住む友人からスコーンを送ってほしいと毎回リクエストがあるそう。今日も友人のスコーンとご自身のスコーンを購入しにこられたそうです。定番プレーンを中心に魅力的なフレーバーが並びます。週替わりキャラメルカプチーノ、生クリームミルク、メープル塩バターなど、一口かじったらどんな美味しい世界が待ってるのだろうなんてついつい想像膨らむスコーンばかりでした。

悩みに悩んだ挙句、Wチョコレートとクランベリーホワイトチョコ。そして期間限定のスイートポテトバターのスコーンサンドと、旅行移動中にいつでもぽいっと口の中に放り込めるミニスコーンを購入。本音を言うと全部買い占めたかったのですがね(笑)

自分が「食べたいな」と思えるものを作っているという店主さん。美味しいを突きつめていくうちに、気づいたらやはり北海道産食材が中心だったそうです。また製造、陳列、販売まで1人でこなす店主さん。並大抵の仕事量ではありません。店主さんの渾身の思いがつまった焼き菓子に乗り継ぎ乗り継ぎ出会えたこと、本当に来て良かったと思いました。

スコーンをバッグに詰め込んだら、この先にある真駒内滝川霊園まで足を伸ばしてみました。正面入口にはモアイ像が並びます。モアイの『モ』には未来、『アイ』には生きるという意味があり、私達が生きた証を後世へ永遠に伝承できるように建てられました。

大きいものは高さ9.5m重さ120t。その他は高さ6.5m重さ60t。

また宗派を問わないこの霊園には建築家 安藤忠雄氏が設計した頭大仏殿があります。世界遺産ストーンヘンジのレプリカもありました。頭大仏に見守られながら個別に7年間安置供養したお骨はのち、永代供養墓ストーンヘンジへ合葬されるそうです。

上:高さ13.5m総重量1,500tの石像大仏

朝から何も食べずに東京を出発したのでお腹もぺこぺこ。コノミチさんのスコーンをこの白銀の世界でいただきました。とろけそうな甘みのスイートポテトバターのスコーンサンドは北海道コーンポタージュスープと一緒に。スコーンを少しちぎってスープと一緒にいただくのも最高!贅沢!!しあわせ〜!!!

緑豊かな大地に育まれた北海道・コノミチさんのスコーン、この大きな空の下で皆さんにも食べていただきたいな〜とナミヘイは心から思うのでありました。(往復LCCでお得感満載の旅がスタートできたことにも感謝♡)

 

【leather & bake KONOMICHI】革製品と焼き菓子の店
最寄り駅:JR真駒内駅 北海道中央バス 常盤6条2丁目バス停駅下車すぐ
住所:〒005-0856 札幌市南区常盤6条2丁目107-18
営業時間:11:00〜17:00
定休日:日曜、月曜日(その他お休みは営業カレンダーにて確認)
駐車スペース:車3台分(近隣の方の私有地や交通の妨げとなる為、店舗前駐車ペース内に停められない場合は時間を置いて来店)
URL:https://konomichi.shopinfo.jp/
Instagram(焼き菓子):@konomichi.bk
Instagram(革製品):@konomichi.leather

Share.

About Author

アバター画像

兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。Instagram: @n_amihey

Leave A Reply

CAPTCHA