マイカフェ:ダブリン編

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cafevisit


今回、ロンドンcaféヴィジットは
アイルランド、ということでちょっと番外編
でも、これを書いていたら
私の世界がまた新たに広がってきた感じ…?

それでは飛びましょう〜、いざアイルランドへ!

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ダブリンはカフェの街である、ということを
以前何かで読んだことがあり
アイルランドへ行くことになった時に
そのことを思い出した

そして、私はダブリンで気持ちの良い素敵なカフェを
絶対に一軒は、見つけてみよう!と思ったのです

確かにダブリンの街を歩いていると、ギネスパブ/バーの他に
ロンドンのそれとは少し違う雰囲気のカフェが
幾つも目に入ってきました

わっ!やっぱり、ダブリンは面白い!!!

そして、その中にあった一軒がここでございます

 

とにかく、ウィンドウディスプレーが、めちゃくちゃステキで
一見、まるで古本屋かアンティーックのお店のよう

年代物風?の本や小物が色々重なり合って、積み上げられている
そしてクロワッサンや、パン オ レズン、ケーキやスコーンなどが
その年代物風な物と一緒に、いい感じにディスプレイされており…

とにかくこのセンスに脱帽です

オーダーするカウンターにも美味しそうなケーキが色々ある
お茶にもかなりこだわっているようで
スタイリッシュに、瓶づめされたお茶がずらりと、壁一面に並んでいる

カプチーノを頼んで
それを持って二階に行くと

うわっ〜!
そこもまたチャーミング!

それは、窓からの光があまり入って来ない
天井の低い、屋根裏部屋の様に小さな部屋だった

だけど、それがかえってコージーで感じ良い

壁の一部にある、ゴールドのベースに緑模様の
クラシックモダンな壁紙もイイし、ほんとステキ!

大きさも、イメージも、質感も、様々なフレーム入りの絵が掛かり
ポエムが書かれてあるその壁は、ペールグリーン

この部屋に一歩踏み入れた私は
わくわくしてしまった!

いつものように全体が見える席を選んで
ゆっくりと美味しいコーヒーを飲みながら
ジックリと部屋を観察

すると…

th_2015-06-04 12.37.37どこのカフェへ行ってもそうなのだけれど
幾つか、ちょっと気になることが見えてきた

『もしこれが、私のお店だったらどうする????』

「ほら、来た来た」
こういう風に考え始めるのは私の癖

何かしっくりとこない点を見つけると
どうしてもこういう方向に思考が移動してしまうのです

そして、現状の物とは別の物をあっちこっちに置き換えて
空想を楽しみはじめる、これは私の遊びです

まずは、このカフェ椅子
これらがちょっとこの狭いスペースには
そぐわないような気がする

壁側の作り付けのベンチシートは良い
この小さな丸テーブルも、雰囲気が合っているからこのままでOK

でも、やっぱり椅子が、ダメだな…

これは、スツールが良いんじゃない???
狭くても邪魔にならないし…

そう、決まり!
置くのは、色々な種類のスツールがいい!

透明なプラスティック製だったり真鍮製だったり
木製に皮のクッション付とか
雰囲気のある柄物のクッションを乗せたり
ちょっと高級なハリスツイードのファブリックで包んである
筒型のスツールなんかもイイな

とにかくここには、背もたれがないスツールなら
狭いスペースにピッタリ

そして、一つづつ違う材質、質感と色合いのスツールを
重ねることで、全体を調和させるのだ!

今のこの部屋も、色々な物がセンス良く飾られている

でも、良く見ているとそれらが何か、あまりにもまとまり過ぎて
綺麗に仕上がりすぎて、ちょっと冷たい感じを受ける

私だったら、そのお行儀の良いまとまり具合を崩してみる

例えばそこに、ファブリックをもう少し使って、暖かみを出すとか…

まず、ラグをを使うかな?
それも出来たらカッコいいアンティーク
なければ中古の、使い古して擦り切れている様な、味のある物がイイ

そして壁の一部にファブリックを使う

アイルランドだから、緑色基調のタータンでもイイじゃない

そう言えば、以前暮らしていたスコットランドの部屋で
夏が終わった時、それまでテーブルクロスとして使っていた
赤系タータンのファブリックを壁の一部一面に垂らして
部屋の雰囲気を一変させたことがあった

冬の暖かい感じが出て、とても心が落ち着いたことを覚えている

こうして、一部の壁にペンキを塗らずして
色を変え、雰囲気を一変させる方法として
ファブリックを使うのは、手っ取り早くて、お手軽でイイ

ついでに言うと、部屋の中に小物
例えばクッション一つを加わえると
それが発端になって徐々にイメージは膨らんでいく

それが、《部屋を飾って遊ぶ》きっかけ作りになるのだ

もしそれが緑色系クッションだとしたら
違う色で柄ものクッションを一つ足す

そして、さらにもう一つ
今度は同じトーンだけど違う色、だとか
同系色で違う素材、などのイメージで選ぶ

3つ目の物は、3つのクッションを
繋ぎ合わせる役目になるものだから
1番小さくても存在感あるものにしたい

その他、クッションだけではなく
テーブルクロスもその緑色に似合うものに変えてみようか?

そして大きなフルーツボールには
赤緑色になった洋ナシを
花瓶には、大小太細の葉っぱシリーズで、緑色だけ

床に積み上げておくインテリア雑誌のカバー写真の色合いも
部屋の雰囲気にあった一冊に変える

こういう遊びでの基本は、家にある物を使い回すこと
又は安い中古品を、マーケットで見つけたりして
なるべくお金を掛けないこと

マーケット以外に、イケアやタイガーなども便利
ちょっと可愛くて、安くておしゃれな物があるからね

文房具小物も、模様替遊びに役に立ってくれる要因になる
だから、ノートやファイルケースなど、バカにしてはいけない
買うときにちょっと自分なりにこだわった目で選んでおくと
後でそういう物も、模様替遊びの時に大活躍してくれることになる…

 

と、また何時ものように
横道に逸れてしまった話をダブリンカフェに戻そう

 

ここは屋根裏部屋みたいで、コージーな部屋だから
私のお店だったら、壁の色をもっと濃くしてドラマチックにしたい

そうすると、ちょっと冷たく感じる空気も暖かくなるし
壁に掛かっている絵がもっと映えるだろうから

それから天井からぶら下がっているランプも
もう少し味のある物がいい、小さな古いシャンデリアとか…
又は、テーブルランプでもいいし
フロアースタンドランプもいい

とにかく、この小綺麗にまとまり過ぎている部屋
もう少し崩すと、絶対にもっと良くなる!そのはずだ!

…とは言っても、これは私の趣味
『もしも、ここが私の店だったら』

と言うのが出発点だからね

こんな事、もしオーナーに話したら
何と思うのだろう???

 

多分ここのオーナーは北欧趣味

このペールグリーングレーの壁とアンティーク調でラスティックな飾り物
そして、スッキリと綺麗にまとまっている感覚は
グスタヴィアンスタイルだ!

つまり、多分、オーナーにとって
ここはパーフェクト スタイルのカフェで、完成品なのだ
と、思う

だから、私の意見なんて
全然違う世界の話になる、ということ…

 

カフェオーナーと私の趣味が一致した時
それは、私にとっても最高のカフェになる
ということ…

そういえば、かなりそれに近かったカフェを
ロンドンとエジンバラに一軒ずつ見つけた

両方とも全然ちがうイメージなのだけれど
両方とも私のすごく好きなタイプ

一つは、カラフルで明るく楽しく元気になってしまうカフェ
もう一つは、狭くて暗くて、非常に落ち着いてしまうカフェ

カフェと言うのは、私達の家の外にあるもう一つの部屋
と言うポジションだから

カフェを選ぶ時にはその時の目的によって、多少違っても
当然居心地よく、気持ちが和むところがいい

 

私は、家で仕事をするのが基本なので
家に居て息がつまると、外に出てしまう

実は、自宅からすぐの所にお気に入りのカフェが一軒ある
それを、私はマイウォーターカフェと呼んでいる

そのカフェは、残念ながらチェーン店
雰囲気は、ただ明るいだけ
味のある面白み、なんて言うのは全くないのだけれど

奥の部屋は、邪魔されず、いつも空いていて、テーブルも大きく
何より、ドックの目の前にあるから、3面水に囲まれている様な感じで
そう!そこは私の大好きな、水辺カフェなのだ

マイウォーターカフェへ行くと気分転換になり
原稿を書くような仕事だったら、とても書きやすくて
私は、週に多い時には3、4回行く

そんなんで、リビングルームにも、仕事場にもなる
お気に入りのカフェを自宅の近くに持つ、と言うことが
私には、必要不可欠なことになってしまった

それは私にとって
ちょっぴり贅沢なことではあるけれど…

あそこに行けば仕事が出来る、というカフェがあれば
ちょと気持ちに余裕が出来るし
家が狭ければ
スペース的にもある意味、余裕が出るということ

だから、自宅近くのマイカフェみたいな存在はとても大事

でも…
自宅の近くだけじゃなくて
あっちこっちに、お気に入りカフェリストがあったら

なお素敵!

このプロジェクトを完成させるのには、あのカフェへ
この原稿を書き上げるのだったら、こっちのカフェへ
アイディアに詰まったら、向こうのカフェへ

そういえば、私の沢山ある夢の一つは…

《色々なの国々に、そういった自宅の延長線上にあるような
お気に入りカフェを持つこと》だったじゃない!

でもって、仕事の内容に合わせて行き先を決めて飛ぶ

一本の原稿を書きに、アーティスティックなベルリンへ!
アイディアを練りにちょっと静かなグルノーブルへ!
ドラマチックなベニスのカフェでは、ショートストーリーを書いて
そして、下絵を書きに異国情緒溢れるホーチミンへ…

ウッフッフ…
こんな風に、ちょっと煮詰まったら
ヒョイっと飛んで異国のカフェで仕事ができたら、楽しいな〜

こんなことを想像していると
また人生に、楽しみが増えてきたような感じ…

みるだけだし夢は、大きく!と言うじゃない

でも、実は思っているとそれが本当に、忘れた頃にやって来る
というのも事実だから、そんな風なことができる様に…

これからは、
《旅行先でマイカフェを探すプロジェクト》をやっていかないと!

 

こんなことを、ダブリンのカフェに座って、ボーっと考えていたら、
一緒にいた夫が

「ねえ、一杯飲みに、今度はイイ感じのパブを探しに行こうよ」
というので、私達はカフェを出た

《世界の国々に!お仕事カフェ探し》これ、始めましょう〜
でもって、その異国の土地には、お気に入りバーもある!

ふ〜
夢は大きく!

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【きょうのヒント】
クライストチャーチ大聖堂の陰に隠れている…
というのは、ちょっと大げさですが
そこの近くの、大通り沿いにある

「ちょっとなに?あれ!あれ!!」って
反対側を歩いていても
ウィンドウディスプレーに目を引かれるの!

とにかく、ダブリンに行くことがあったら
このカフェは覗いてみてね!
私が入ったところ以外に同じ名前で姉妹店として、あと3店舗ある

どこも、同じ様にイイ感じらしいので
是非姉妹店も訪れてみて!

【前回のこたえ】
Cafe 10 Shepherd Street
10 Shepherd Street, London W1J 7JE
opening hours: 8:00 – 21:00 Mon-Fri, 10:00 – 21:00 Sat/Sun

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About Author

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東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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