喫茶店のホットケーキ

0

cafevisit


先日、中々上達しないけれど続けているゴルフレッスンの後
用事があって、息子と亀戸に行くことになった
亀戸で、下町っぽい昔ながらの喫茶店を探そうかな、という目的も持って
私はスケッチブックをバッグに入れて、いざ出発!

今回も「なんと難しいゴルフ…」と思いながらゴルフレッスンを終え
亀戸へ行くと‪2時‬前、お腹も空いたので‬
用事に向かう前に、ランチを食べることにした
狭い路地に入ると
小さな店(その殆どが呑み屋)がギシギシと詰まっていて楽しくなってきた
3月に訪れたマデイラ島の下町横丁を、ちょっと思い出すような…

で、目についたのが餃子屋さん
まだ東京に戻って今回は、餃子を食べていないし
では、「ここにする?」と、入ってみてびっくり!!!

カウンターに座ると、お醤油とマスタードの小皿が出て来て
飲み物を聞かれた
「では、ビール を1本」
「大瓶?」
「はい」

そしてビールと、餃子が5、6個乗っているお皿がさっと出て来て
3つぐらい食べる終わると、2枚目のお皿が当然のように来た!と思ったら
[餃子最低2皿から] というサインが目に入った

このお店、本当にメニューはなくて、みんなビールやお酒を飲みながら
黙々と餃子を数皿食べている
お会計は、シンプルにお皿の数 ✖️ ¥250➕飲み物

私達は、何も知らないで入ったお店だったけれど
実はここ、有名な行列のできるお店だったみたい

私は、餃子が大好きだから、若い頃、友人と餃子パーティーをよくしていた
このお店みたいに、とにかく餃子だけのパーティー
皆んなで作ったこともあったけれど
1人で1日掛かり何百個も作ったこともある
餃子を楽しみに、夕方にみんなが来るのをを楽しみに

そう言えば小麦粉で生地を練って、肉や野菜を包み焼きにしたり
丸く焼いてその上に乗せて頂くメニュー
この基本的な料理法はいろいろな国にある

イタリアはピザ
フランスはクレープ
アメリカのパンケーキ
日本は、お好み焼き
中国は、餃子
韓国は、チジミ
イギリスは、ミートパイ
ロシアは、ピロシキ
インドはサモサ

その他調べてみたら…

タイのカムロック(揚げバナナ)
ジョージアのハチャプリ(チーズを挟んで焼く)
チュニジアのブリーク(卵、ツナ包み揚げ)
ラトビアのピラグス(ベーコン入りモッチリした三日月パン)
アルゼンチンのエンパナーダ(オリーブ、ゆで卵、レーズンなどの包み焼き)
トリニダードトバゴのロティ(インド食の濃いドライカレーを包んだもの)

などなど沢山出てきた

イギリスのミートパイは、羊飼いが
前日の残り物をパイ生地に包んで焼いてランチ用に持っていく
お弁当料理だったと聞いたことがあるけれど

どれも手軽で安上がりで美味しい、が共通
さて、美味しい餃子ランチを終えて用事を済ませ
今度は、亀戸下町風な喫茶店ハントに出かけた

私は、餃子も好きだけど、どうも負けてしまうのは
パンケーキあるいは、日本のホットケーキ

それも、とにかく普通のホットケーキが好きだから
上に何も乗っていない、2段重ねのホットケーキを
バターとメイプルシロップだけで頂くのが好きだ

イギリスでパンケーキを頼むと、大体ブルーベリーが上に乗っている
だからオーダーする時
「上には乗せないでね」
と、一言付け加えるのを忘れない

ホイップクリームも私は要らない

とにかく、シンプル イズ ベストなのでございます

だから、この町に昔風のホットケーキを作ってくれる

喫茶店があったら、イイな〜と思いながら、歩き回った
けれど、あっちこっち歩いても、あるのは呑み屋ばかり…

無いのかな〜???と
諦めかけたときに

「あった!」
それも、入り口には
ホットケーキの文字が!

th_亀戸

入ると、予想通りの普通の日本の喫茶店
寡黙なマスターが、1人で店を取り仕切っていて
壁には、手書き文字でメニューが貼り出してある

ピザトースト ¥450
グラタントースト ¥450
ミニサラダ ¥80
ロールパン ¥120
ナスのミートソース¥600
ベーコンしめじとほうれん草のスパゲティ ¥600
喫茶店のナポリタン ¥600
あさりのスパゲティ ¥600
じゃがいものグラタン ¥500

私は、ホットケーキセットをホットコーヒーでお願いしました

出て来たのは、ホイップクリームは付いていたけれど
ほぼシンプルホットケーキ2段重ね

嬉しかった

このお店に来る人は
学生風、営業中のサラリーマン風、仕事前の呑み屋のママさん風
御隠居の旦那風の人達が1人で入ってきては
お店にある雑誌を読みながら、ケイタイを見ながら、ボーッとしながら
ゆっくりとコーヒーをのんで一息入れている

今は、caféばやりだけれど、私が若い頃には
どこにでもあった普通の喫茶店は
本当に少なくなってしまった

だから自分の暮らす町に、昔風の普通の喫茶店があるって言うのは
このcaféブームの中にいると、逆に特別で希少価値が高くて
ちょっと優雅な気分になる

新しいcaféウェーブが来たこともとても素敵なことだと思うけれど
こういう昔ながらの喫茶店は、日本独特のものだから
是非、ずっとずっと残っていってほしいと私は思う

工夫されているパンケーキじゃなくて、とにかくシンプルなホットケーキが
オシャレにしていなくても、マスターが美味しいコーヒーを煎れてくれる
喫茶店が、ずっとずっとこれからもずっと日本に生き残ってほしい

私はそう思いながら、総武線に乗って神田に出て、有楽町へ向かいました

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【きょうのヒント】
マスターのこだわりホットケーキは、焼き方にあるそうです
強火で、パッと焼くことで、美味しいホットケーキが出来る、と言う
だから、マスターはいつもタイマーで、キッチリと時間を見て焼くのだそう
あ〜、これは日本の喫茶店、日本の味、ホッとする空間でした

ヒントは、亀戸の商店街を歩くとある
とは書いたものの…亀戸には幾つか商店街があるのでしょうか?
よく分からない私が出す今日のヒントは、ヒントじゃ無いかもね、ゴメンナサイ!

【前回のこたえ】
表参道駅
Delifrance

Share.

About Author

アバター画像

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

ウェブサイト ブログ

Leave A Reply

CAPTCHA