第4話「アヤシイお客の見分け方」

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その日は、レジに立つなり、立て続けに3人の男女が小銭の入った袋を手にお店に入ってきて、「これをお札に替えて」と頼んできました。Marieが、よく分からんからダメ、と言うのでいずれも断りましたが、両替なら向かいの銀行に行けばいいのに。

・・・・・なんか、変なスタート。ま、いっか・・・・・。

次に、店内にはお客さんが4人程。忙しくないのに、やたらとMarieが店内を歩いています。手に何も持っていない。店内を歩く時は、いつも陳列する品物を手にしているのに。

・・・・・なんか、変な感じ。 ま、いっか・・・・。

しばらくして、20代前半と思しき綺麗な白人女性が、スカートを手にレジにきました。
支払いの時、ちょっと違和感があったんです。「4.75pounds、Please」と言ったのに、何故か2poundコインを1つ出してきました。「No,it is 4pounds and 75pence、madam.」というと、無言で10pound札を出してきた。・・・この人、妙な間違え方をしたなあ・・・英語が分からないのかな? 女性は、終始無言、商品を受け取ると足早に去っていきました。

そして、次に、50代のふくよかな白人女性が、レジにきました。ハンドバッグから財布を出そうとしたところ・・・「あら!!カバンが空いている・・・財布がない!!何てこと さっき変な感じがしたわ 後ろに立っていた男性のことを、あなた見た?!彼のこと覚えている!??」

顔を引きつらせ、完全にパニックになる女性。私は男性のことは全く記憶になく、Marieもやってきました。女性は店の中を慌てて歩き回った後、「そうだ、ひょっとしたら財布は、家にあるのかも ちょっと帰ってくるわ。」と急ぎ足で出ていきました。

すると、Marieが言いました 「やったのは、男性じゃない。さっきの、あの彼女。彼女に違いないわ」。先ほどの、スカートを買っていった女性。感じた違和感は、そういう事!?

Marie曰く、どうも彼女が気になったので、警戒して店内を歩いていたのだそうです。あきらかに動きが怪しかったそうです。他のお客さんに不自然に近寄ったり、あまり品物をみていなかったそうですが、私には、分からなかった・・・

被害にあった女性から、電話が入りました。財布は家にない、といいます。そこで、店内を再度見回ったところ、なんと! みつかったのです 店の奥のおもちゃコーナーのところに、おもちゃに紛れて、お財布が捨てられていたのです!!!

お財布の中の現金はなくなっていましたが、幸いなことに、クレジットカードや運転免許証は取られていませんでした。

見つかった財布は、店にしばらく保管していましたが 女性が取りに来られなかったので、 クレジットカードの発行元の銀行に届けにいきました。

ということで・・・

アヤシイお客を見分けるには、お店の全体をみて、動きの違う人は要チェック。
犯行は、お店の奥のほうで起こることが多いので、気を付けること。

あと、今回は一人の犯行でしたが、二人組でやってくることが多いそうです。一人がスタッフの注意をひきつけもう一人が盗みを働く、とか。

また、お客さんが高額の商品を手にしている際は、決して彼らの手元から目を離さない事。以前に、女性二人組が、ショーウィンドーに飾られている金のネックレスをみたいというので渡したら、しばらく手にした後、いらない、といって返してきたので、スタッフが元の場所にネックレスを戻したのですが、なんと!!!そっくりのネックレスとすり替えられていたそうです・・・。

それと、犯罪を未然に防ぐために、お客さんには、カバンが開いていたら必ず教えてあげる事。

お客さんは良い人ばかりではないという事を、身をもって学んだ一日でした。

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(終わり)

今回も読んでいただき、ありがとうございました!

次回は、「誰かのゴミは、誰かの宝物~チャリティショップの売り物あれこれ、一挙ご紹介☆~」をお届けします。^^

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About Author

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在英14年目のロンドン在住、駐在妻。大阪府出身。家族は、夫、子ども二人(娘、息子)。専業主婦として家を美しく保ちつつ、空いた時間は好奇心のおもむくまま、興味のあることに片っ端から取り組む。奈良市女性起業の会「やまとなでしこ」ロンドン支部担当。あぶそる〜と編集長からは「ピンと来たらすぐやる課」の課長と呼ばれているほどの行動派で、講師を招いてのイベント企画なども行う。趣味はナチュラル家事、自力美容など。好きな言葉は「Life is like a box of chocolates」。

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