野菜が退屈だなんてもう言わせない。

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今春から食通のための専門誌「料理王国」のオンライン・マガジンにて、イギリス食情報コラムを発信させていただいております^^ 

「料理王国」と言えば国内の一流シェフの皆さんをはじめ、ホスピタリティ業界で働く方々や食通の皆さんが楽しみにしている料理専門誌ですよね。シェフにフォーカスした記事の数々、業界に切り込むコア情報など、レシピだけではないコンテンツが大人気です! 1994年創刊だそうなので、もう28年かぁ。紙媒体も健在ですよ。そのような歴史と特徴ある媒体に月に2本ぺースで記事を寄稿することができ、光栄なのであります。

私のイギリス情報コラムは、こちらのページから読めますのでぜひに。
https://cuisine-kingdom.com/category/newsandreports/worldnews/london/

最新記事では、世界初の高級フレンチ・ヴィーガン専門店「Gauthier Soho / ゴーティエ・ソーホー」を取り上げています。オーナーシェフであるアレクシス・ゴーティエさんが、ご自身がヴィーガンになったことをきっかけに野菜だけを扱う高級フレンチに大改革。ヴィーガンになる理由は人それぞれですが、ここでは動物愛護の精神がベースにあるようです。

記事はこちらから!
https://cuisine-kingdom.com/gauthier-soho

そのアレクシス・ゴーティエさんが、 野菜料理の楽しさと可能性をもっと知ってもらいたいと、ゴーティエよりも敷居の低いカジュアル店をメイフェアにオープン! それが本日ご紹介する「123 V」です ^^

ロケーションはメイフェアのファッション・デパート、Fenwick内。キッチンとバーは地下にあるのですが、この地上レベルの優雅なテラス席は暑さ寒さ関係なく大人気! 富裕層になるほど環境への配慮からヴィーガン・シンパが増える傾向にあり、123Vが高級ショッピング街メイフェアにあるのもうなずけます。もちろんヴィーガン文化そのものがすでにZ世代と切っても切り離せないので、ファッショナブルであることも人気の理由なのかもしれません。

123Vのメニューは世界各地のいいとこ取り♡  バーガー、スシ、メキシカン・ケサディラ、ポケ・ボウルなどなど多彩な面々が並びます。123Vの狙いは、通常メニューと同じ満足感をヴィーガン・メニューで実現すること。なのでお腹が空いているなら、ぜひバーガーやケサディラを試してみてください!

ミート・パテはヴィーガン食品で定評のあるブランド、Beyond Meatのものを使用。豆類を主原料とした本物に近い食感、そしてビーツで色付けしたパテは見るからにジューシーでファンが多いのですよね。また韓国風チキン・バーガー、メキシコ発のケサディラも人気メニュー。チーズ好きの私にとってはヴィーガン・チーズの美味しさも選ぶときの決め手に。このグリーンのケサディラは思った以上にチージーでリピートしたい美味しさでした♪

ヴィーガン・バーガー、そして手前はひよこ豆の粉から作ったチップス!

めちゃファンになったケサディラ。美味しい♡

すごくミーティーでしょ? 左手前にあるのはヴィーガン・エビ天!うまい!

そして特筆すべきはスシ!  スシ・メニューの横には「幸せな魚」というフレーズが入っているのですが、これはレストラン全体のコンセプトでもあります。食感&テイストを極限まで再現した植物ベースのマグロやサーモンは「動物性のものを一切使わない」哲学をアートとして昇華しているアイコニックな素材でもあるわけです。

バナナの花を巻き込むドラゴン・ロールは甘辛で大変美味♡ 新メニューには何やらコンニャクや山芋を使ったものもあり、試してみたい!という大きな期待が胸にきます。ヴィーガンの可能性はどこまでも広がっていくのですね〜。

こちらドラゴン・ロールです♪

野菜の美しさ。そしてアート。

右はスシ・プラッター。右奥にサーモン&マグロが見えてます♡

さて、デザートです。ヴィーガン・デザートは、それこそ創造の宝庫ですよね。

私がいただいた70%ダークチョコのフォンダン・ケーキ、ヴィーガン・ヴァニラ・クリームのティラミスは、とても洗練された味に仕上げられていました。デザートは全てゴーティエ・ソーホーの方で作られていると聞くと、その上品さの理由も納得。思わずニンマリとしてしまいました。ココナッツ・ミルクのトレスレチェ・ケーキも気になるなぁ。

左がチョコレート・フォンダン、そして右がティラミス。大満足のデザートたち♪

フェンウィックの地下1階にあるバー・レストランの方も見てみましょう♪

落ち着いて話ができるボックス席が人気で、こちらを好むお客さんもいるそうです。フェンウィックの閉店と同時に営業終了なので夜はあいていないのですが、早めの夕方に来ればクイック・プレシアターを楽しめます。

フェンウィックの地下にあります。

座り心地良さそう。

123Vの厨房を監修しているのは、フランス生まれの若きステファンさん♡ まさにヴィーガン世代です。

この記事を書きながら123Vのメニューを眺めていると、アレクシスさんがしきりに「食の未来はヴィーガンにあり」と方々で語っておられる意味がわかる気がします。

野菜や豆、穀類、フルーツ、ナッツの奥深さ。素材同士のケミカルを利用し実験を重ねることで味や食感に変化を持たせ、さらに優れたタンパク源も提供することができるでしょう。個人的にはカシューナッツ由来以外のチーズをもっと開発してほしいなということでしょうか。ココナッツ・ミルクの方がもっと色々できそうだけどな・・・♪

野菜が退屈だなんてもう言わせない。そんなアレクシスさんの意気込みが、ゴーティエ ・ソーホー、そして123Vの両方から強く伝わってきます。123Vの方はフランチャイズ展開も視野に入れているようで、ここはそのためのロールモデルでもあるのでしょう。

123Vは、ヴィーガンでない人にもおすすめ。特に肉や魚を諦めきれない潜在的ヴィーガンの皆さんは、一度足を運んでみてください。インターナショナルな多彩さ、野菜とミート、両方へのリスペクトあり。食事をした後に「ヴィーガン・レストランだと気づかなかった」というお客さんもいるそうですよ^^

Fenwick Bond Street, 63 New Bond Street, London W1S 1RQ

店名123V
最寄り駅Bond Street
住所Fenwick Bond Street, 63 New Bond Street, London W1S 1RQ
電話番号020 8132 9088
営業時間月〜土 10:00 – 18:00(地下レストランは12:00〜) 日 12:00 – 15:30
URLhttps://123vegan.co.uk
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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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2件のコメント

  1. アバター画像

    LondonLOVEさま
    そうなんです、野菜メニューにこんなにオプションがあるって本当に心強い^^
    コンセプトが素晴らしく、これを書きながら私もまた立ち寄りたいと思いました。
    次回の渡英時にはロンドンのベジ・シーンも見てください!

  2. ここ、いいですねー(*^^)v
    カラフルで、野菜たくさんで、目も体も
    喜びそう💓😊
    メニューの日本語にも感動です!
    しかも、こんなアクセスのよい場所にあるし!
    渡英時は、絶対行かなきゃ!です。(((o(*゚▽゚*)o)))

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