この秋、3年半ぶりに一時帰国してきた。すっかりコロナが終わってしまったイギリスから、まだコロナ中の日本への帰国で「同調圧力」について友人たちから耳にタコができるくらいいろんな話を聞いていたが、時期が良かったのか何事もなく穏やかな滞在となった。
実験したわけではないのだけれど、ヒースロー空港を飛び立ち、羽田空港を経由してまたヒースローに戻ってくるまで、JALの機内も含めてマスクを一度も着けなかったけれど、何事もなく、嫌な思いをすることもなく無事に旅を終えることができて、感謝の気持ちでいっぱい。
どうやって機内でマスクをしないですんだのか? これは乗る前に地上スタッフさんに理由を説明するのだが、「健康上の理由で」と言うと、割とすんなりOKが出た。説明責任もないので、具体的なことも説明しなかったし、「他の人と話すときはハンカチやスカーフで口を覆ってほしい」と頼まれたので「もちろんです!」とお答えして、そのまま乗った。とっても簡単だった。
羽田から岡山までのANAフライトでも、同様にOKだった。健康上の理由についてこちらはやや突っ込まれたのだけれど、「苦しくなるので」と答えるとOKになった。
マスク禍についていろんな話を聞いていたのだけれど、実際に降り立った日本は成熟社会となっていて、マスクを着けない人に対して攻撃的になる人は皆無で、嫌な顔もまったくされず、快適だった。
滞在中は眼科も訪れたし、店の人、駅員さん、道を聞くために警察の人ともなんども話をした。顔をしかめたり注意されたりすることは一度もなく、誰もが親切で素晴らしかった。
そう言えば、家族も何も言わなかった。母は最初だけゴニョっと何か言っていたけれど、そのうち何も言わなくなり、私がマスクを着けずに方々で丁重に扱われているのを見て、何か感じ取っているようだった。兄の家族も同様。すんなりと受け入れてくれて、滞在の後半になると岡山の田舎にもかかわらず私に感化されてかマスクの着用に関して無頓着になり、店の中でも着け忘れたりするようになった。
思うに、同調圧力について過度に構えていると、気持ち的に萎縮して圧倒されてしまうのではないだろうか。あっけらかんとマスクを外して歩くと、皆があっけらかんと接してくれてこれまたあっけらかんとした状況になり、とてもよかった。
もちろん「お客様、マスクは?」と聞かれることは何度かあった。その度に「健康上の理由で」と言うと、だいたい「左様でございますか。失礼いたしました」と言う感じになって、深く追求したりされなかったし、まして入店拒否などにはあわなかった。
Viva Japan! 快適なマスクなし滞在を送ることができ、日本の懐深さを見た気がした。思うに皆がすでに「マスク自由」社会にシフトする準備ができているのではないだろうか。着けたい人が着ける社会になっていく直前の一時帰国だったような気がしてならない。
※ちなみに帰りのフライトは2度のキャンセルを経て、最終的に南回りのシンガポール航空に・・・! マスク規制はなくてさらに快適でした。乗客・乗務員ともにマスクしている人はほとんどいませんでした。社会性を持たないといけないと言う考えも、そろそろ手放してもいいのかな?(個人の理由も尊重してもらうってことです。)
以下、細々としたことになるが、今回の日本滞在で気づいたことをざっとまとめてみた。話のネタになれば^^
◇私が接したほぼ全ての人がとても丁寧で親切だった。
◇10代はそれなりに元気。
◇おしゃべり好きで開かれた年配の方が多かった。
◇笑顔でがんばっている人が多い。
◇ソフトコンタクトレンズのすすぎ用の精製水の、トラベル・サイズがない。