ロンドンから、おくればせの7月便り。あれもこれも!

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皆さん、こんにちは! 日本の皆様へ、暑中お見舞い申し上げます。

今年のロンドンはかなり涼しく、日中は25度くらいにはなるものの、朝晩が冷え込むせいで、今年は朝露(?)というか、朝の窓は結露していますw そのくらい涼しい夏です。でも、このくらいがイギリスらしいなぁと思う7月末なのであります。

今日は最近の出来事や、ご紹介したいものについて♪

▶︎オンライン講座「イギリス・ロンドン・フードの今!」終了!

先日7月20日、イギリス好きな皆様が集まるグループ「イギリスを知る会」の197回セミナー講師としてお招きいただき、イギリス・ロンドンの食についてオンライン講座をさせていただきました。

当初は「ロンドンの最新飲食店」紹介などを主軸とした企画だったのですが、リサーチするうちにどんどん包括的な感じになってしまい、イギリスの「現在の食」について1時間半でざっとお話しする形となりました。

イギリスの食は進化している。しかし好むものは変わらない。だからその好きなものを進化させる! そんな内容にもなったような・・・^^;

でもね、イギリス人が日常的に食べているものって、クラス(階級)とか関係なくだいたい下記のようなものですw 日本人がどうしたっておにぎりや味噌汁を日常的に食べているのと同じことなんだと思います。そんな日常がまた、愛おしいのですよね^^

 

▶︎英国政府観光庁・監修「コッツウォルズへのいざない」パンフレット出来!

これはもっと早くご紹介したいと思っていたのですが、なかなかきちんとした形でお伝えできずにいました。今年1月に発売された「コッツウォルズ – 伝統と洗練が息づく英国で一番美しい風景」が英国政府観光庁さんに注目され、この本をベースにアイテムを抜粋した旅行代理店用の観光パンフレットが、英国政府観光庁さんによる監修で作られ、今年4月に発刊されました! 自由国民社さんによる制作です。

これってすごい!とずっと思っているんですけど^^  私自身も今年6月に日本に一時帰国するまで現物を見ることなく過ごしていたので、手元に来た時には本当に嬉しい驚きでした! とにかくクオリティがすごく良い! 印刷がキレイ! 見やすい! レイアウトが良い! セレクションも素晴らしい!♡

グロス系のツルツルの紙なので、発色が良く、写真がパキッとしているのが嬉しい♪

この観光パンフレットは、H.I.Sさんや近畿日本ツーリストさんなど、大手旅行代理店様で取り扱いがあります。ただ、すでになくなっている可能性もありますね・・・もし入手された方がいれば、私が言うのもアレですがw 貴重なもののような気がします。重版するといいけれど、それは英国政府観光庁さんの今年の予算次第かもしれないですね^^

こんなパンフレットを制作いただけたなんて、本当に光栄です! ありがとうございました!

 

▶︎安田真理子さんの名著復刊「新版 おうちでつくるイギリス菓子 BRITISH HOME BAKING」刊行!

英国菓子を愛するすべての人へ。
幻の大人気レシピ集が新版で再登場!
スコーンだけで7種類、新規レシピも11点収録しました。

というのが、この素晴らしいレシピ本の謳い文句。

イギリス菓子研究家で、あぶそる〜とロンドンでも連載いただいている安田真理子さんが、2018年に出されたレシピブック『BRITISH HOME BAKING おうちでつくるイギリス菓子』が、この度大幅に写真を撮り直し、人気のレシピを新たに11点収録して、表紙の装いも新たに6月17日に出版されました! おめでとうございます♡
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新版 おうちでつくるイギリス菓子 BRITISH HOME BAKING』(山と渓谷社)

真理子さんといえば、何年も暮らしていたイギリスから日本へ戻られた後も、定期的にイギリスに戻って来られ、各地を旅しながらご自身の足で取材し、現地の味をしかと確認して考察を深められているところが本当に素晴らしいのです。そんな真理子さんが魂を込めて贈る新版。写真の美しさでも定評あります^^ 皆さんも、ぜひぜひお手にとってみてくださいね♡

安田真理子さんの連載「イギリスおかし百科」も引き続きよろしくお願いします!

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さて、そのほかに最近のマイブームというか、お気に入りを2つご紹介♪

6月に一時帰国した際、友人の漫画家、森泉岳土から手渡された最新コミック佐々々奈々の究明(上・下)』

ビッグコミックスに連載された謎解きミステリー!森泉流^^  淡々とした流れの中に、日常と非日常、気づきと事件が潜む。

SFや心理スリラー、ゴシック・ホラーなどを爪楊枝で描きつつ、古典文学を大胆にコミカライズしていく森泉岳土が挑む、社会派ミステリー。ミステリーの体裁をとっているけれど、キャラクターの言葉に現在の日本社会に対する痛烈な視点を感じ取ることができる。そしてその視線はあくまでも優しい。

彼はSFを描いていても、何を描いても、現代社会への問いかけを忘れない律儀な男なのだ。そして歳を取らない。

ミステリー・ファンはぜひ!謎解きを共に娯しみ、随所に潜むメッセージを受け取って欲しい。

ちなみに現在は早川書房のマンガサイト「ハヤコミ」で、スタニスワフ・レム原作『ソラリス』の連載が始まっている。森泉岳土がソラリスをどう捉えるのか、目が離せない!(第一話が無料で読めるよ

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そして唐突ですが(笑)Netflixのコメディ・ドラマ「KLEO / クレオ」のシーズン2を見終わっての感想をw 近年のシリーズ・ドラマの中でも5本の指に入るお気に入りです。

1980年代の東西ドイツ分断時代から、ベルリンの壁崩壊後のドイツを描くスパイ・コメディ。主人公のクレオは東ドイツの秘密警察で訓練を受けたエージェントで、国家秘密を握る諜報家族の一員として幼少時から諜報員としての訓練を受けるが、通常の家族愛に恵まれずトラウマチックな過去を背負っている。少女のまま諜報員になってしまったかのような・・・

しかし彼女はメンタルに問題があるわけではない。そしてめっぽう強い。腕っ節もメンタルも。

このドラマは脚本とキャラクター設定が秀逸だ。非常にうまく描かれているし、誰もが魅力的。少なくとも主人公のクレオは乱暴だがコケティッシュな魅力あふれる女性として描かれている。

私がクレオに惹かれるのは、彼女が自分に嘘をつかないと決めていることだ。男性目線のスパイドラマのように、計画のためにすぐに異性におもねったり、枕営業をしたりしない。恋人選びも慎重だしね^^

ドラマというよりもコミックのような感じだけど、その戯画化の中に真実も見え隠れしている。レトロな色合いやデザイン、80年代らしい小間物使いにしびれる元気なドラマ。何か鬱屈したものがあるときは、ぜひクレオで前向きになってほしい^^

 

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス。2014年にイギリス情報ウェブマガジン「あぶそる~とロンドン」を創設。食をはじめ英国の文化について各種媒体に寄稿中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。カルチャー講座の講師、ラジオ・テレビ出演なども。英国の外食文化について造詣が深く、企業アドバイザーも請け負う。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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