But First Coffee バット・ファースト・コーヒー
「まぁ、まずはコーヒーでも一杯」。
店名どおりのゆったり感が心地よい、センスのいい小さなコーヒーショップが北ロンドンの鉄道Harringay駅前にあります。
ひっそりと登場したのが4、5年前。ごく狭いスペースをこれしかないという絶妙の間取りでレイアウトし、北欧モダンを思わせる現代感覚でデコレーションした憩い空間。平日朝はハリンゲイ駅からシティへと向かう通勤客が朝一番のコーヒーをゲットする場所として賑わい、午後にかけてはママたちやフリーランスの人々が思い思いの時間を過ごすのに欠かせない人気カフェに。それが、次第にご近所さんだけでなく、ロンドン中のコーヒー好き、カフェ好きの知るところとなっていったのです・・・! こんなマイナーな場所にある小さなカフェが、でもどうして?
それはまず、このカフェの店主マットさんの温かくチャーミングな人柄に絶対的に依るところが大きいのでしょうし、オゾン・コーヒー豆のカプチーノがこだわり屋さんをも唸らせる上質クオリティだからとか、いろんな理由があるのでしょうが、もう一つとても大切な理由があります。それはバット・ファーストが、コミュニティの中核としての役割を劇的に果たすようになったからです。
マットさんの人柄が地域の人々の心に灯りをともし、相互扶助を促しているのかもしれません。近所に住む友人によると「このカフェを中心にいろんな情報が交換され、カフェ外での交流も生まれている。店主はもちろん、ここにやってくる他の住人も弱者を助けようという精神が素晴らしいんだ。コミュニティ・カフェのお手本のような場所だよ」。
コーヒーのお味? カプチーノを頼んでみましたが、私の好きなコクのある芳醇なタイプでミルクとのバランスも完璧。友人によるとやはりマットさんが淹れるコーヒーが一番美味しいのだとか^^
But First…Coffee。忙しい現代人に語りかけてくるような店名も絶妙。こんなカフェがご近所にあったら、やっぱり通っちゃうかも^^ ハリンゲイ周辺に来られることがあれば、ぜひぜひ楽しげな様子をのぞきにきてくださいね。