ニューヨーク生まれでロンドン・ベースの日系シェフ、Jun Tanakaさんが手がける9番目のレストランが、この11月にフィッツロヴィアのプレミアム・ストリート、Charlotte Streetにオープンしました♪ 今回のレストランは、ホテル内レストランの雇われヘッド・シェフでもなく、ストリート・フードのジョント・ベンチャーでもなく、彼自身がソロでオーナー・シェフとなるロンドン初の試みです。
Le Gavroche、Marco Pierre White、The Squareといったロンドンのトップ・フレンチ・レストランで本格的な仏キュイジーヌの修業を積んだジュンさんが、エグゼクティブ・ヘッド・シェフとしてそのユニークな才能を発揮した「Pearl」を経てようやく実現したソロ・ベンチャーは、おそらく彼自身が最も得意で好みとするフレンチ&地中海料理のエキサイティングな融合。クラシックなフランス料理の確かな技術に、軽やかな地中海食材やハーブを組み合わせた現代風のメニュー構成が見事です。
例えばレッド・ペッパーとスモークしたアンチョビのサラダ、スズキ・カルパッチョのサルサ・ベルデ添えなどの前菜類は、とても新鮮でメリハリのあるテイストはもちろんのこと、その鮮やかな色彩にも目を引かれます☆ ホットなスターターの一押しは甲殻類の濃厚出汁が秀逸なエビ・マカロニ。ぷりぷりの海老と魚介の旨味を吸った小粒パスタの組み合わせはまさに地中海素材を使ったフレンチ・ビストロ風メニューとでも呼びたくなる小粋なフュージョンです ^^
古典フレンチの完璧なスキルは鴨肉の調理の仕方に明確に現れているほか、尾頭付き鯛のローストを味噌風味のスモーク・ナスといただくメイン料理には素材への理解とリスペクトを感じ取ることができます。サイドでぜひ試していただきたいのは、ヘーゼルナッツのペスト・ソースで和えたカーボロ・ネロ。あまり他では見ないメニューですし、いくらでも食べられそうな調和のとれた味が印象的なジュンさんらしい一品でした。
デザートにはフランスとイタリアのチーズに力を入れているようですが、焼き立てを何個でも頬張りたくなるベビー・カステラのような小粒マドレーヌは甘いもの好きは必食! 8個で3ポンドと良心的な価格は、他のメニューにも感じることができるお値段設定♪
「Jun Tanakaさんの手料理」なーんてタイトルを付けて語弊があるかなとは思ったのですが・・・・お店の方によるとJunさんは毎日朝早くから夜遅くまで厨房にいらっしゃるとのことなので、あながちウソでもありません〜☆ そして、せっかくなので食後にジュンさんにご登場いただきました♡ 自分ではお呼びする勇気がなかったんですけどw、この日の食友が「ぜひ来ていただきましょう ^^」と、ウェイター氏にお願いすると快く登場してくださったんです。ありがとうございました!
ジュンさんのご両親の出身は千葉県。日本にはほとんど行かれないそうなんですけど、お母様は日本語でジュンさんに話しかけるそうなので理解はできるみたいですよ ^^ おそらくまだしばらくはジュンさんが厨房でしっかりと指揮していらっしゃると思うので、ジュンさんファンの皆様、素晴らしい才能を感じられるお料理を賞味しに、ぜひ足を運ばれてみてください♪