059 | オーラはバイオフィールド?

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初夏の訪れとともに、猛暑と急な気温低下の繰り返しは止むことなく連続していますが、みなさんは体調を崩すことなく、元気に楽しく夏をお過ごしでしょうか。今号ではアングルを変えて、「オーラ」としても知られている、バイオフィールドについて取り上げます。仕事でエナジー・メディスンを取り入れていることもあり、個人的なランキング上位のトピックです。ワイヤレス・テクノロジーと切り離せない関係にあることもわかったのですが、生物学、量子物理学に加えて、システム工学など複数の領域が複雑に重なり合っているため、これらをある程度つなげて見ない限り、基本的なことすら理解できないという結論に至っています。ということで、今回はその基礎となる部分のお話です。

バイオフィールドの昔と現在

一般的に「オーラ」として認識している人の方が圧倒的に多いかもしれませんが、「バイオフィールド」とはサイエンスの領域で使われている名称で、オーラと同一のものを指します(1)。バイオフィールドの存在は、大昔から認識されていた記録があちこちに見つかり、わかりやすいものなら仏像や宗教画などに見られる「後光」などもバイオフィールド(頭部の光の輪は、その一部)だと理解して差し障りないと思います。

「オーラ」というと何だかミステリアスなものとして受け止められがちですが、バイオフィールド関連の研究は、宗教やスピリチュアル的な見解とは無関係なところで盛んとなっているようです。生物学や量子物理学の視点から見たバイオフィールドと生命の関係(2,3)をはじめ、テクノロジー関連では、レーダーなどによる人体の動作認識(4,5)、個人の特定や健康状態などを知る情報源(6,7)、ワイヤレス・ネットワークとの接続や人体のアンテナ的機能(8,9,10,11)、さらには電気のパワー源(12,13)としても研究されています。

バイオフィールドとは、生体電気(体内の電気)によって体内から発せられ体の周りに生じる電磁界(生体電磁気)のことで、生命活動と共に常に変化しながら派生するバイオシグナル(生命のサイン)の集合体だと考えられています(14,15)。生体電気とは、例えば、心電図(ECG/EKG)や脳波検査(脳電図、EEG)で測定される電気のことです。(この電気がどうやって生じるかについては、別の記事で取り上げますね。)生体電磁気は、電気のあるところに磁場が生じるという法則により、電気が流れている電線や電化製品とそのケーブルの周りに電磁界が生じる現象と基本部分は同じ。生命の宿っている体は、電化製品に例えるなら、スイッチが入っている状態だといえるでしょう。わたしたちの体は、生きている限り電磁性を帯び、通常人間の目には見えなくても体の周りには電磁界(電磁場)があるということです。

生体電気やバイオフィールドが関係するテクノロジーは、軍事と医療の領域(主要部分は共通)を中心に、電子機器やデジタル・デバイスを使ったゲームなどにも取り入れられているようです。また、風変わりなところでは、バイオフィールドを使って触ることなく(楽器の前で手や指を動かすことによって)演奏するテルミン(英語ではTheremin)という楽器もあり、誕生から既に100年近く経っています。

日々変化しているバイオフィールド

人間のバイオフィールドは、感情や健康状態などと共に常に変化していることも研究されています(16,17)。具体的には、健康な状態より低いエネルギー(ジュール)や周波数になると体調不良、そして重度の病気ではさらに低く、ゼロになると生体電気はなくなりバイオシグナルは消えます。そして、全ての生命活動が止まると、生命は存在しない状態だと理解されています。東洋医学でいう「気」と同様に、元気に満ちたバイオフィールドは健康を支え、バランスの崩れやエネルギー不足が生じると、体調不良や病気の原因になると考えても問題ないでしょう。

バイオフィールドと心身ともの健康は、切っても切り離せない関係にあるので、日頃から無理なくできる健康促進法に取り組んでおくのが理想的です。ちなみに、腸内細菌の生命活動により、彼らのバイオフィールドも加わるため、消化や腸内環境の健康管理をセルフケアの基本部分に取り入れるのがお勧めです。その他では、各個人が抱えている重荷を軽減することはもちろんですが、基本的には心身ともの健康をサポートすることなら何でも有効となるはず。自分に合う健康法を見つけて、楽しみながら健康の維持や促進に取り組むのが一番ではないでしょうか。

見えないから「ない」わけではない

ところで、人間の目に見えているものは、かなり限られているのをご存知でしょうか。もし「見えるものしか信じない」という人がいるなら、それはとても近視眼的なアイデアで、現在認識されている周波数帯域のうち、可視光線は約0.0035(18)。ということは、約99.9965%は見えていないということ? 通常見ることはできませんが、体内では電子場の変化でフォトン(光子)も生成されます。生命の宿っている体には電気が流れ、目に見えない微量の光を放ち、体の周りには生体電磁気の層があるのです。

ただじっとしているだけ?

やや脱線しますが、生物(鳥類、昆虫類、哺乳類など)の多くには、可視光線より波長が短くエネルギーが高い紫外線の領域も見えているため、物の見え方は人間と違うことがわかっています(19,20)。猫や犬が、何もないところを一寸も動かずに凝視しているのを見かけたことがある、という人は少なくないと思います。彼らには見えたり聞こえたりしても、わたしたちには見聞きできないものがあるということの一例かもしれませんね。ちなみに音も光と同様に、人間が聞き取ることのできる領域は限られています。

***

バイオフィールドの基本的なメカニズムと、それが健康に関係しているということが、何となくおわかりいただけたでしょうか。追って、生体電気やバイオフィールド関連のテクノロジーとつなげながら、引き続きわたしたちの安全と健康をサポートするためのアイデアなども取り上げていく予定です。

 

(参照)

  1. Chhabra, Gunjan & Prasad, Ajay & Marriboyina, Venkatadri. (2019). Future Trends of Artificial Intelligence in Human Biofield. International Journal of Innovative Technology and Exploring Engineering, 8. 3809-3814. 10.35940/ijitee.J9987.0881019. https://www.researchgate.net/publication/335420379_Future_Trends_of_Artificial_Intelligence_in_Human_Biofield
  2. G, Nevoit., O, Filiunova., M, Potyazhenko., O, Minser., IA, Bumblyte., and A, Vainoras. (2023). Modern biophysical view of electromagnetic processes of the phenomenon of life of living biological systems as a promising basis for the development of complex medicine: towards the concept of Bioelectronic Medicine. Journal of Complexity in Health Sciences, Vol. 6, No. 2, pp. 49–66, https://doi.org/10.21595/chs.2023.23867
  3. Nunn, A. V. W., Guy, G. W., & Bell, J. D. (2022). Bioelectric Fields at the Beginnings of Life. Bioelectricity, 4(4), 237–247. https://doi.org/10.1089/bioe.2022.0012
  4. Zheqi, Yu & Taha, Ahmad & Taylor, William & Zahid, Adnan & Rajab, Khalid & Heidari, Hadi & Imran, Muhammad & Abbasi, Qammer. (2022). A Radar-Based Human Activity Recognition Using a Novel 3-D Point Cloud Classifier. IEEE Sensors Journal. 22. 18218-18227. 10.1109/JSEN.2022.3198395. https://www.researchgate.net/publication/362766871_A_Radar-based_Human_Activity_Recognition_Using_a_Novel_3D_point_cloud_classifier
  5. Shenoy, J., Liu, Z., Tao, B., Kabelac, Z., Vasisht, D. (2022). RF-Protect: Privacy against Device-Free Human Tracking. SIGCOMM ’22, August 22–26, 2022, Amsterdam, Netherlands. https://doi.org/10.1145/3544216.3544256
  6. Savelyev, Ivan & Miller, Richard & Myakishev-Rempel, Max. (2021). How the biofield is created by DNA resonance. 10.13140/RG.2.2.18698.39363. https://www.researchgate.net/publication/349519641_How_the_biofield_is_created_by_DNA_resonance
  7. Matthews, RE. (2007). Harrold Burr’s Biofileds Measuring the Electromagnetics of Life. Available at: https://journals.sfu.ca/seemj/index.php/seemj/article/view/401/362 (Accessed: 17/03/2025)
  8. Zafar, S., Nazir, M., Bakhshi, T., Khattak, H. A., Khan, S., Bilal, M., Choo, K.-K. R., Kwak7, K.-S., & Sabah, A. (2021). A Systematic Review of Bio-Cyber Interface Technologies and Security Issues for Internet of Bio-Nano Things. IEEE Access, 9(2021), 93529 – 93566. Article 9467302. https://doi.org/10.1109/ACCESS.2021.3093442 
  9. Pater, Ciprian. (2025). The Emergence of Bio-Digital Convergence as Wide Body Area Control Grid Network. 10.13140/RG.2.2.28535.12965. https://www.researchgate.net/publication/393805166_The_Emergence_of_Bio-Digital_Convergence_as_Wide_Body_Area_Control_Grid_Network
  10. Kibret, Behailu & Teshome, Assefa & Lai, Daniel. (2014). HUMAN BODY AS ANTENNA AND ITS EFFECT ON HUMAN BODY COMMUNICATIONS. Progress In Electromagnetics Research. 148. 193-207. 10.2528/PIER14061207. https://www.researchgate.net/publication/270081918_HUMAN_BODY_AS_ANTENNA_AND_ITS_EFFECT_ON_HUMAN_BODY_COMMUNICATIONS
  11. Li, J., Nie, Z., Liu, Y., Wang, L., & Hao, Y. (2017). Evaluation of Propagation Characteristics Using the Human Body as an Antenna. Sensors, 17(12), 2878. https://doi.org/10.3390/s17122878
  12. Sobianin, I., Psoma, S. D., & Tourlidakis, A. (2022). Recent Advances in Energy Harvesting from the Human Body for Biomedical Applications. Energies, 15(21), 7959. https://doi.org/10.3390/en15217959
  13. Turab, N.M., Owida, H.A., Al-Nabulsi, J.I., Abu-Alhaija, M. (2022). Recent Techniques for Harvesting Energy from the Human Body. Computer Systems Science and Engineering, 40(1), 167–177. https://doi.org/10.32604/csse.2022.017973
  14. Sa, R. (2025). Human biofield components explained: a tensegrity-based biophysical framework for energy medicine. Int J Complement Alt Med. 8(2):77‒85. https://doi.org/10.31219/osf.io/euhwd_v3
  15. Pagliaro, & D., Gullà & Simonetti, Giulia & Stivanello, Elisa & P, Pandolfi & Musti, Muriel & S, De & C, Ventura & Tressoldi, Patrizio. (2024). PHOTON EMISSION OF THE HUMAN BODY (BIOPHOTONS) AND PERCEIVED WELL-BEING. Journal of Quantum Science of Consciousness. 2. 1-9. 10.69573/jqsc.2024.2.1.31.01-09. https://www.journal.cqaedu.com/wp-content/uploads/2024/02/01-Photon-emission-of-the-human-body-biophotons-and-perceived-well-being-1.pdf
  16. Chhabra, G., Onyema, E. M., Kumar, S., Goutham, M., Mandapati, S., & Iwendi, C. (2022). Human Emotions Recognition, Analysis and Transformation by the Bioenergy Field in Smart Grid Using Image Processing. Electronics, 11(23), 4059. https://doi.org/10.3390/electronics11234059
  17. Barsotti, T. J., Jain, S., Guarneri, M., King, R. P., Vicario, D., & Mills, P. J. (2023). An exploratory investigation of human biofield responses to encountering a sacred object. Explore, 19(5), 689–694. https://doi.org/10.1016/j.explore.2023.01.007
  18. U.S. Department of Energy. (2025). ‘Visible Light: Reading the rainbow for NNSA’s missions’. Available at: https://www.energy.gov/nnsa/articles/visible-light-reading-rainbow-nnsas-missions (Accessed: 22 July 2026)
  19. Stella, D., & Kleisner, K. (2022). Visible beyond Violet: How Butterflies Manage Ultraviolet. Insects, 13(3), 242. https://doi.org/10.3390/insects13030242
  20. Douglas, R. H., & Jeffery, G. (2014). The spectral transmission of ocular media suggests ultraviolet sensitivity is widespread among mammals. Proceedings. Biological sciences, 281(1780), 20132995. https://doi.org/10.1098/rspb.2013.2995
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About Author

大阪府出身、1996年よりロンドン在住。ナチュロパス、ファンクショナル・メディスン・プラクティショナー、ニュートリショナル・セラピスト(mBANT, CNHCreg, mCThA, CFMP)。ハックニー地区にあるホリスティック・センターと並行して、オンライン・クリニックでも活動中。好きなこと:健康的でおいしいものを作って食べること、ナチュラル・ヘルス・フード・ストアでヒット商品を探すこと。好きな色:ピンク紫(夕暮れ時の空の色とか)。好きな言葉:(実現の状態を)見る前に信じること(”You’ll see it when you believe it.” by Wayne Dyer)。

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