今日はメタヘルスの特色として、他のアプローチ・セラピーとの違いについてお話しますね。
まずは下の図をご覧ください。メタヘルスとその他のアプローチが、人間の健康をどう捉えているかを示しました。
一番上、西洋医学に代表される従来の医療においては、人間の心と身体はまったく独立した異なる要素として捉えられています。
そのため癌や潰瘍・高血圧など、身体に出る症状は身体の問題として、躁鬱病・不安神経症・統合失調症など主に精神面に変化が起こる場合は心の問題として、それぞれが別々に病名をつけられ、別々に治療が行われます。
中段は、最近注目されている種々の代替療法や補完療法です。アロマセラピーやレイキなどのエネルギーヒーリング、鍼灸といった手法がこのグループの代表格でしょうか。これらのアプローチでは、人間の心・身体・魂は無関係ではなく、お互いに影響し合っている、と考えています。
つまり、従来医療よりも、より統合的な観点から人間を見ています。
けれども心と身体と魂の三者がどの程度影響しあっているのか、そしてどういった形で影響しあっているのか。これらを明確に説明することは難しいのが実情です。
それに対して一番下のメタヘルスは、人間の心・身体・魂は社会的環境の中で完全に一体である、という考え方をしています。これを心・身体・魂・社会的環境の共時性と呼びます。
心・身体・魂を一つの存在として捉えている点、社会的環境までを人の健康に含めている点で、他の代替療法・補完療法と異なっており、一歩進んだ考え方と言えるでしょう。
メタヘルスが提唱する共時性という観点から見ると、健康な人生を送っている方は、心・身体・魂・社会的環境のすべての要素が健全でありバランスが整っています。
逆に、何か一つの面で問題を抱えている人は、その方が気づいているか否かにかかわらず、他のすべての要素にも問題を抱えています。一つの要素だけは問題満載、でも他は順風満帆、なんてことはありえないのです。
例えば、「私の職場ってすごく冷たい人ばっかり。みんな自分のことだけで、私が大変な時にも全然手伝ってくれないのよね」と、常日頃から不満を漏らしている人。ご自身は職場という周囲の環境だけに目が向いているかもしれませんが、実はこの人の健康状態をよく観察してみると、往々にして手足がむくみやすく、腰痛を抱えていることもあります。
あるいは血液検査で肝機能低下を指摘された人。ご本人は身体だけが問題だと考えていらっしゃるかもしれませんが、その方の心の奥底を覗いてみると深く激しい怒りを抱えていることが。
こういった他にも、皆さんご自身やご家族、周りの人々をよく観察すると、身体だけではない、心だけではない、環境だけではない、と思い至るケースがたくさんあるはずです。
どうしてこんなことが起こるのでしょう。
なぜ心・身体・魂・社会的環境が共時性を持っているのでしょう?
それについては、次回にご説明しますね。