ざざっ、ざざざっ、ざざざざっ、ざざざざざーっ。
はて、これは何の音?
答えは・・・
広い麦畑の中を、ラブラドールのタンゴが駆け回る音!
丈高ーく実った麦穂のあいだを、ジグザグジェットで走り抜け、からだに勢いよく当たる麦の感覚を楽しむ。
フィールドで見かけるほかの家の犬たちも、この遊びを満喫しているのをよく見かけます。
これって、人間だったらスイミングをするような感覚?
最近はヨシエもその真似をして、歩きながら手を広げて木々の葉を撫で歩き、葉の柔らかさ、手触りの違いを感じて楽しんでいます。
駆け回った後、ボウルから水を飲み、単純に満たされた顔でハアハアと息をきらして草の上にへたりこむ犬たちを見るのは、無上の喜び♪
麦畑スイミングに消えた愛犬を呼び戻す飼い主やドッグウォーカーの声もフィールドに高らかに響き渡る、そんなイギリスの夏のお散歩風景です。
それにしても、夏の自然のパワーはすごい。
育ちに育った草の中、犬のボールを見失ったら、さあ大変!
でも大丈夫。わたしたちには、ビイがいるー♪
ジャック・ラッセル・テリアのビイは、ボール探しの達人(犬)。
草茂みの奥だろうが、麦畑の中だろうが、どこへでも小柄なからだで潜っていき、ほぼ100%見つけて持ってきてくれるのです。
ほかの子が、たとえ遊びの途中で草むらにボールを落として知らんぷりしていても、ビイにお願いすれば、ノー・プロブレム。
ボールを見つけてくれるたびに、ごほうびをあげて、褒めて、ビイもハッピー、ヨシエもハッピー。
だったのですが・・・。
いつしかヨシエは、「今日はビイがいないから、(他の犬たちが失くした)ボールはもう見つからないわ」と決めつけて、さっさと諦める姿勢になっていったのです。
ボールが失くなってはお店に走り、ビイのいないお散歩ではまたボールを失くすという日々を送っていたある時、フィールドの丘高い場所の、ヨシエがよく雲と会話をするスポットで、いつものように犬たちと遊びながら空を見上げていたら、その事にハッと気づいたのです。
気づいた瞬間、脳内に突風が吹き、横にいた当時のボール紛失名人(犬)のバングルに向かってトレーニング開始宣言をしたのを覚えています。
その時は、バングルも、他の子たちも、「何、おやつ?」みたいな感じでこちらを見上げてお座りしたり、空振りのお手をしたりしていたけれど。
というわけで、それ以来、ビイのいないお散歩時には、他の犬たちと遊びながらのトレーニング。
ボールを投げて合図する (「Bring it!」) → 持ってくる(走ってくる途中で落とす、またはヨシエが走って取りに行く、または見つからないで終わる事も多数)→ 持ってきたら、ごほうびおやつで褒めまくり(「Good girl/boy〜♥」)→ 時々、犬たちの様子が面白すぎて大笑い → ボールを投げて合図する、をくりかえし・・・、
いまではビイに加え、バングルもボールを見つける名人(犬)となりました♪
気づけば、人生の中でも、自分が決めつけて(思い込んで)可能性を狭めてしまっている物事ってたくさんあるなーとしみじみ思いながら、今日も麦畑のざざざーっをBGMに、はしゃぐ犬たちとボールの行方に目をこらすヨシエなのでした。
(ヨシエのインスタグラムのストーリーズでは、イギリスでの犬散歩中の森や小川の風景を時々シェアしています。イギリスの自然散策気分を感じてみたい方は、この記事の下の「ブログ」ボタンからご覧くださいね。)