春のある日、ロンドンへ♫
ヨシエが暮らす町・ヒッチンは、ロンドンから北(ケンブリッジ方面)に電車で、快速なら30分ちょっとで着くような距離。ロンドン通勤者も数多く住んでいます。
とはいえ、お昼の森や丘での犬散歩仕事と、自宅アトリエでの絵の仕事のWワークをしているヨシエにとって、ロンドンはいつでも軽々と行けそうで、でもそんなに頻繁には行かない場所。
なので、時々用事をまとめて行く時には、毎回ウキウキ、観光客に負けないぐらいの観光気分で行きます。
この日は、Sas and Yosh (ヨシエがイギリスで Sarah と二人で組んで仕事をしている、デザインデュオ Sas and Yosh: sasandyosh.com ) がロンドンのNHS (公的医療機関) 病院の一つで手がけた、小児病棟ウォールアートの内部関係者向けのお披露目イベントに出席してきました。
担当チームとはずっと、メールや電話、デザインデータのオンライン納品などでのやり取りをしていたので、この時はじめて病院に足を踏み入れた時のヨシエの心の中の第一声は、
「ここって、病院?!それとも美術館?!」
光溢れる吹き抜けのロビーや各階の壁には、いくつもの大きなオリジナル絵画作品やアーティストたちのグラフィックウォールパネルがずらり。高い天井から吊り下げられた、大きな立体作品のモビール(これもアーティスト作品)。そして、患者さんが座っている丸みのあるデザインのベンチスペースでは、アップライトピアノを弾くミュージシャンに合わせて、オペラな歌声を響かせる歌手と、管楽器奏者のトリオ。上の階には、リアルなグリーンが植えられた植物園のようなスカイガーデンと、そこで患者さんがセラピーや休息をできるという卵型のチェア。
アートを患者さんの治療に積極的に取り入れている病院だとは聞いていたけれど、こちらの想像をはるかに超えた中身だったのでした。
この内部関係者お披露目会では、担当チームのみなさん、そして今回わたしたち Sas and Yosh のほかにこの小児病棟のウォールアートを手がけたロンドンを拠点に活躍する壁画アーティストさんとついに会えて、みんなといろいろお話をさせていただきました。またアート・キュレーション担当さんと実際に完成したウォールアートを病棟まで見に行って、患者さんとファミリー、そして現場のスタッフさんたちの反応を聞いたり、心理療法士さんが実施しているア-トセラピーセッションで子どもの患者さんたちが描いたという絵の数々を見せていただいたり、ほんとうにたくさんの会話を通してあたまがパンパンになって病院を後にしたのでした。
「病院のウェルビーイング系の設備の充実には、やはり大きな資金が必要なのだなあ。この富裕層エリアにある以外の全国のNHS病院にも、アートと治療の融合がもっと身近になる日が来るといいな。」とも感じながら・・・。
そんな、あたまパンパンなヨシエが自動的に向かう先は、美術館。
この日は(も)、大好きな V & A Museumへ。
美術館の中の、すべすべの彫刻を眺めながら、お気に入りの陶器を眺めながら、ベンチにしばらく腰かけていると、ハイパーになった脳内は鎮まってきます。
それから、この日海外にいたために出席できなかったデザイナーの相棒 Sarah に電話をかけて、お披露目会の報告。
続いて、美術館内をひとりうろうろしながらいろいろな展示物を見て、湧いてくるアイディアやインスピレーション ー この先手がけるウォールアートだったり、今つくり中の作品だったり、数年後に日本での開催を予定している作家さんとの一緒展だったり、他いろいろ ー をあたまに楽しく納め、美術館を出る頃にはまるで瞑想をした後のように、穏やかにリフレッシュした自分がいました。
ちなみにこの後には、いつもお世話になっているあぶそる〜とロンドン編集長のまゆさんにひさしぶりに会うことができて(まゆさん、ありがとう!)、美味しく飲んで食べて語ること数時間。
いろいろ起きている変化を楽しむことや、これまでしてきた事からつながる新しいはじまりへのワクワクなエネルギーにも満たされて、月夜の電車に揺られ、ヒッチンの我が家へと帰ったのでした。
ロンドンへのお出かけは、なんだかんだで毎回とっても楽しくて、刺激的。
次の予定もカレンダーの中で楽しみに弾む、そんな春の日々です。
P.S.
ロンドンの病院のウォールアートは、公式お披露目になったらまた写真を載せたいと思います♥
イギリスでアートと
ドッグウォーカーの仕事をして
暮らすアラン ヨシエの
展覧会やワークショップ情報、
犬散歩中に見る風景を、
インスタグラムで発信しています🐕🦺🌳
*インスタグラム:@yoshiemilkallan.art