犬とホリデー、英国事情

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「 Welcome back!
ホリデーはどうだった?
◯◯(←犬の名)が、ヨシとのお散歩を待ち焦がれていたよ!

ところで、うちも近々ホリデーに行くのだけど、この日からこの日まで預かってもらうことって、できる?」

という会話ではじまる、今回の記事。

みなさま、おひさしぶりです。

キッズの夏休み中一ヶ月ちょっとの日本帰省を終え、寒さと暑さの奇妙な反転具合にイギリスらしさを感じつつ「英国暮らしと絵と犬と。」の日々に戻った、ヨシエです。

本題の前に・・・

今回の日本帰省は、最高!でした。
パンデミック以来、数々の規制の中、家族全員でがんばって日本にたどり着いた去年の夏とはうって変わって、今年の夏はなんの規制もなく、思いっきり、ほんとうに思いっきり、好きな人たちに会い、好きな場所へ行き、好きなことをして、好きなものを堪能することができました。

さらに、ありがたいご縁で滞在中に個展とワークショップの開催も叶い、たくさんの素敵な出会いと新しいアイディアの、スペシャルなお土産付き♪

そして、本題・・・

こちらに住んで10年以上経ち、つくづく感じることのひとつが、「イギリスには、ペットとの暮らしとホリデーの両方を思いっきり楽しむ人が多い」ということ。

さまざまな場面で「イギリスで出会う人との会話には、ホリデーのことがよく出てくるなあ」という印象がありましたが、数年前にドッグウォーカーのお仕事をするようになってからは、それをひしひしと肌で感じることになりました。

ヨシエにはじめて「犬とホリデー」の洗礼を受けさせてくれたのは、家に迎えて間もない子犬を家に置いて、恒例の家族スキー旅行へとフランスに一週間ほど飛んで行った飼い主さん。

その時はパピーウォーカーとして雇われていたので、飼い主の友人さんたちとスケジュールを組み、時間交代で毎日数回その家に通い、子犬とたわむれながら「なんだか、すごいな!」と思ったものです。

その後さらにいろいろな飼い主さんと関わるようになり、子犬がいても、老犬がいても、持病持ち犬がいても、まわりと連携したり、犬の宿泊施設やペットシッターなどのさまざまなお世話サービスを駆使しながら短期・長期のホリデーに出かける姿を見ているうちに、ヨシエも次第にその感覚に慣れていきました。

幼い頃、ひどく怖がりで、家族かドッグウォーカーのヨシエ以外誰にもなつかなかったバングル(いまはよそにお泊まりできるまでに成長♪)や、1才以下のため犬の宿泊施設に預かってもらえなかった頃のタンゴの自宅に、飼い主一家のホリデー中に寝泊まりしてお世話をしたことも。
犬とたわむれ、ワインを飲みながら自分の作品制作もしたりして、夜はなんとなく Air B & B にお泊まりしている気分で犬と眠った、今はもうしなくなったけど、ふりかえると楽しい思い出♪

「不在の間、同じ町の両親(または友人)宅からの犬散歩をお願い!」とか「犬をどうしても自宅に置いて行かないといけないので、一日2回の散歩と、ごはんをあげてもらえる?」などの依頼もよく来ます。

とくに学校のホリデー期間や、クリスマス・年末年始期間には予約が殺到する、犬の預かりサービス。大きい施設から個人宅まで、数ヶ月前から予約をしておかないと、あっという間に埋まってしまいます。

そうとは知らない新・飼い主さんたちが、ホリデーが近づく頃に愛犬の預け先が見つからずにパニックになり、ご近所さんや学校保護者のチャットグループにヘルプを募るメッセージが増えるのも、「ホリデー前、あるある」です。

それはさておき、ホリデーを大切に考える人が多いからなのか、逆にヨシエがホリデーに行くこと(=仕事を休むこと)にも飼い主さんたちは理解があり、今回の日本帰省へも「ふるさとの家族や友人と、素晴らしい時間をねー!」「I miss you already xx(犬の可愛い写真付きメッセージ)」みたいな感じで送り出してもらいました。

通常どおり仕事がある飼い主さんは困るかもしれないけれど、そこはさすが、犬とホリデーの国。
メインのドッグウォーカーがいない時のための、バックアップ・ドッグウォーカーのリストもみなさんしっかり持っていて、おかげで問題なく回るのです♪

ところで、夏の間、うちのマーゴはどうしていたかというと、今回は Lee(夫)とイギリスでお留守番でした。
家で山積みの仕事や課題に取り組みつつひとり時間を満喫していた Lee と一緒に、毎日早朝に公園をジョギングしたりして、よく動き、よく食べ、ひたすら寝ていたそう。

ちなみに、イギリスには犬連れOKな宿泊施設や飲食店が多いので、国内旅行であればいろいろな場所へ犬とホリデーに行けます。

犬と子どもとアウトドア用具を車に積んで、キャンプ場とホテルに交互に泊まりながらあちこちの田舎や海辺を数日〜数週間かけて巡る、なんて友人家族も多く、アラン家もマーゴと一緒の国内旅行もときどき楽しんでいます。

飛行機で行くような行き先の時には、一年の約半分をスペインの海辺で暮らしている義両親がイギリスにいれば、マーゴはそこにお泊まりさせてもらい、義両親がいない時は、友人からの口コミで見つけた信頼できる預かり手さんにお願いします。

ホリデーに行く・行かない(もしくは行けない)、ペットを置いていく・いかない(もしくはいけない)、など個人によっても違うので、あくまでヨシエのまわりの犬とホリデー事情を書いてみましたが、イギリス暮らしで出会った人たちが、ペットがいてもいなくても、ホリデーを楽しむ達人ぞろいなのは間違いないです。

お金があって、シーズンごとにラグジュアリーなホリデーに行く人もいれば、予算が少なくても工夫してホリデーを楽しむ人もいて、それぞれが次にしたいと思うリフレッシュ & リラックス、またはエキサイティングなアドベンチャーの計画を楽しい燃料にして、日々のことを淡々とこなす、その姿勢はすごくいいなと思います。

今日も犬と水辺で遊びながら、みんなのグッド・ホリデーを願いつつ、アラン家の次のホリデー計画にも思いを馳せる、夏の終わりのイギリスの日々です。

ヨシエのインスタグラムのストーリーズでは、イギリスでの犬散歩中の森や小川の風景をシェアしています。散歩気分を味わいたい方いましたら、ぜひご覧ください♪)

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About Author

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1979年、福島県生まれ。漫画描きやDIY、動物のお世話を楽しむ子ども時代を経て、日本大学獣医学科在学中に進路を変え、ESMOD JAPON東京校でファッションデザインを専攻。 アパレル業界に勤務後、2006年より東京を拠点にイラストレーター・コラージュ作家「ヨシエ」 の名で作品の発表をはじめる。 絵本「世界にたった2人の仕立てやさん」の雑誌 Spoon. への掲載以来、書籍イラスト、広告・展示・イベントのコラージュや布ハギレの立体作品、ファッション・インテリア柄デザイン、オーダーメイドのアートワークなどを数多く手がける。 2014年から、アーティストの Sarah Bellisarioと組んだデュオ ‘Sas and Yosh’ でのデザインも担当しており、商業・病院施設などの壁画、書籍挿絵や柄デザインなど、デジタルイラストレーションをイギリス国内外へ発信している。 近年は、自然からインスパイアされた光と影のコントラストの中に自分なりの人生哲学を織りまぜ、それをペインティングやドローイング、切り絵や色とりどりの素材ハギレ、柄で表現することに興味があり、色と素材と遊びながら模索中。 ロンドン郊外の小さな歴史ある町に家族と暮らして10年以上になる現在、愛犬マーゴをきっかけにはじめたドッグウォーカーとペットポートレート制作もライフワークに加わり、笑いと発見の溢れるリズミカルな毎日を楽しんでいる。 著書絵本は「ヨシエフォンデュ」(角川書店)、「ポンポルトンタン」 (祥伝社)、「ツキミモザ」「ギイドロとマレンカレン」(Skyfish Graphix)、「ハッピーイースター」 (くもん出版) 他。

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