イギリスに、秋の風が吹いてきました。
夏のお散歩中は木陰でバテていた犬たちも、涼しくなったこの頃は、元気に野原を駆けまわっています。
夏よりもまろやかに見える光と影、ニットの太い編み目みたいな雲や、空でスキーをした跡みたいな何本もの細長い雲、風が吹くたびに舞う落ち葉。
自然の中の音や匂いや手触りの変化がほんとうに楽しい秋のお散歩では、犬たちとつい時間を忘れて楽しんでしまい、
「あら、大変!次の子(犬)の家に行く時間だった!」
と、あわてて向かうことも、時々(?)あります。
それはさておき、そんな気持ち良いイギリスの秋は、新学年がはじまる季節でもあります。
それにともない、飼い主さんの仕事のシフトや暮らしのルーティンが変わると、ヨシエのドッグウォーキングのスケジュールも変わり、新しい犬との出会いもやってくるのがうれしい♪
最近、新しくお散歩メンバーに加わったのは、イングリッシュ・コッカー・スパニエルのベティ。
長い垂れ耳と、白黒模様のボディの、上と下で毛の長さが異なる姿がとても可愛い、4歳の女の子です。
ヨシエは、ドッグウォーキングの宣伝をしておらず、口コミで依頼を受けているのですが、今回は町内の友人を通じての出会い。
うちのキッズもかつて通った小学校に勤務する飼い主さんが、9月からの勤務日数が増えるとのことで、その愛犬・ベティのお散歩を依頼されたという流れでした。
まずは、ベティの家に行き、飼い主さんと本人(犬)に、はじめましてー♪
それから、ベティの性格とかふだんのお散歩の様子、気をつけてほしい点などを聞かせてもらいます。
ドッグウォーキングをする時に大好きなことのひとつが、お散歩メンバーのグループ・マッチングをすることなので、この時点ですでにワクワク。
「この子(犬)たちは運動量が似ていて、テンパメント(気質)的にも合いそうだ」とか判断して一緒にお散歩をするのですが、ヨシエのお散歩メンバーは、可愛いけどクセのある(=クセがあるから可愛い♪)犬ぞろいなので、このマッチングは、かなり重要なのです。
最初から仲良くなることもあれば、思わぬところでけんかを始めることもあり、つねに トライ & エラーでもあるのだけど・・・。
というわけで、ベティとのお散歩初日は、フレンドリーなビイとのペアにしてみました。
2匹が犬挨拶(おたがいのお尻をぐるぐると回りながら嗅ぎ合う時は、けっこう友好的であるサイン)を見届けてから、ベティがふだん行き慣れている家近くのフィールドへ。
はじめのうちは、ヨシエにもビイにも慣れていないので、ちょっと及び腰で離れて歩くベティ。
でも途中から、少しずつビイとの歩く距離が縮まり、しっぽを元気に振りはじめ、あちこちの匂いを一緒に嗅ぎはじめ、最終的にはフィールドで一緒になって駆け回る姿を見て、こちらも思わず心の中でガッツ・ポーズ。
このベティ、次のお散歩からは、3-4匹くらい一緒のグループでも大丈夫そうな気がします。
淡い青色の空の下、「Good girls〜!」と犬たちを褒め撫で、おやつをあげている時に、ふっと、娘のメロのことを思いました。
この9月から、兄のルーと同じセカンダリー・スクール(中高学校)の新入生となった彼女も、今日のベティと同じように、はじめてのことだらけの環境に、少しずつ慣れていっているところなんだなー、どんな毎日なのかなー、と。
その姿を想像したら、なんだか、もっともっと褒めてあげたくなりました。
そもそも普段から、人間より犬を褒めているほうが断然多い自分にも気づいたりして。
そんなこんなで、記念すべき初散歩を終えた2匹を家に送り届け、飼い主さんたちにお散歩中の動画とともに、とってもいい子(犬)だったよーということを伝えた帰り道、近所のベーカリーでキッズの好きなジャムドーナツを買い、家でチャイをつくり、褒め言葉とともにキッズを出迎えた母・ヨシエ。
それを、娘は満面の笑みで受け取り、息子は微妙な反応を見せつつも、2人ともドーナツを食べながら、学校での近況をいつもよりちょっぴり多く話してくれたのでした。
犬たちからリマインドしてもらった大切な事が、今日も、ひとつ、ふたつ・・・。
犬以外の生きもの(人間を含む)から受け取ることも、今日も、ふたつ、みっつ・・・。
ありがたい気持ちで、温かいチャイを啜る、そんな秋のはじまりの午後です。
(ヨシエのインスタグラムのストーリーズでは、イギリスでの犬散歩中の森や小川の風景をシェアしています。散歩気分を味わいたい方いましたら、ぜひご覧ください♪)