私には大阪で自営業を営む一つ違いの弟がおり、大阪に帰る度に食事をして近況を報告しあいます。逆に弟は年に数回、東京で開催される仕事の勉強会に参加するため、土曜の夜に新幹線でやってきます。
弟:「お姉ちゃん、◯月◯日、東京に行くけれど日曜日一緒にお昼ご飯食べれるかな?」とラインが入ります。
姉:「おー了解!◯時に◯◯の店で集合ね!」
弟:「ありがとう!楽しみにしてるわ〜」てな具合です。
今年6月、いつものように連絡をもらいましたが
姉:「ごめん、この日は用事があって行けないわ」
弟:「了解、ありがとう。じゃあまたね」という時もあります。
そんな時は美味しいものでも食べて新幹線に乗っただろうか、と内心時計を見ながら無事に大阪に帰ることを祈ります。
その日も時計を見ながら弟のことを気にしていると、ピロリン♪と着信音が鳴りました。
弟:「お姉ちゃん、東京駅の近くでイギリス発見したで!写真撮ったから送ったよ」
姉:「一体、なになに?」と見てみると…
「イギリストースト、ロングセラー商品、もっとジャリまし」
「な、な、なんだ、コレは!」
基本の【イギリストースト】とは、どうやらマーガリンとグラニュー糖(ジャリ)を山型パン2枚で挟んだだけのシンプルな作りのようです。その後、さまざまなバラエティーが生まれたのですね。
私はユニオンジャックをあしらった奇抜なデザインと、レアな味の展開に驚きを隠せなかったのでありました。
製造元は、青森県青森市に本社がある「株式会社工藤パン」。1967年頃(昭和42年)に発売を開始した菓子パン、イギリストーストは、55年以上も愛され続ける超ロングセラー商品、青森県民のソウルフードです。
早速どこで購入できるか調べてみました。
東京・飯田橋にあるアンテナショップあおもり北彩館東京店。
青森県の新鮮な野菜や海産物、名産品がずらっと並びます。
あっ、ありました!1個216円、人気ダントツNO.1だそうですよ!しかも豊富な品揃えにはびっくりしました。
イギリスパンを使用したことでイギリストーストと名付けられたそうですが、商品名の特徴を押し出したユニオンジャックのパッケージデザインは一際目立ちます。
2023年9月には英国大使館からの発案で、ジュリア・ロングボトム駐日英国大使が工藤パンの工場を訪問、試食され、さまざまな形で英国と英国の魅力が紹介されている事を大変ありがたく感じているとコメントされたそうです。
お店の人に一番人気を尋ねてみたところ、やはりマーガリンとグラニュー糖の基本形「イギリストースト」だと返ってきました。時は流れても、みんな変わらぬこの味を求め続けているんですね。
しかし残念なことに、コロナ禍が明け客足が戻ってきた中、所在地一帯の都市開発事業に伴い、2025年7月31日をもってあおもり北斎館東京店は閉店することとなりました。都会にいながら青森の名産品イギリストーストを購入できる場が減ってしまうのは、ファンにとってはとても残念なことですね。
北彩館では11月に入りイギリストースト「チーズ&マヨ」味が新しく仲間入りしたばかりです。一体どんな味なのか?楽しみですね!但し消費期限が3日と短い上に、製造ラインも小さいため全国で販売するほどの数は作れません。北彩館の入荷は、毎週火曜木曜土曜の週3回となります。お間違えのないようにおでかけ下さい。あるいは青森県へ旅行する際には、ここでは出会えない数のイギリストーストに出会えることでしょう。
実を言うとこの私も写真は撮ったもののまだ食べてないんですよ〜 (^_^;) もっちりとした食パンと、マーガリン+グラニュー糖のジャリ感が混ざり合う病みつきの味は、次回までのお預けです。
情報をくれた我が弟に感謝。果たして君の住む大阪でイギリストーストをゲットできる店はあるのだろうか。
弟よ、またそこんとこの情報、ヨロシク!
【あおもり北彩館 東京店 青森県アンテナショップ】2025年7月31日閉店
最寄り駅:JR総武線 飯田橋駅西口より徒歩3分/ 東京メトロ東西線 飯田橋A4出口より徒歩6分、有楽町線・南北線・大江戸線 飯田橋B2a出口より徒歩3分
住所:東京都千代田区富士見2丁目3-11 青森県会館1F
TEL:03-3237-8371
営業時間:平日10:00-19:00/ 土日祝10:00-18:30
ウェブサイト:https://www.hokusaikan.com
X:@tky_hokusaikan
【株式会社 工藤パン】
ウェブサイト:https://www.kudopan.co.jp/
X:@kudopan_aomori
4件のコメント
憧れの「あんバタ」にそんな歴史があったとは♡ まゆさんのお菓子食べたいな〜完成した暁にはロンドンまで飛んでいくぞぉ!!
出雲にそんなソウルフードがあったとは! 地方にはもっと隠れた名産品がありそうです♡
ちなみに「あんバタ」は、まだ東京に行っていなかった学生時代に吉田秋生さんの漫画で見て以来、憧れの食べ物でしたw 確か主人公の学生たちがあんバタのファンだったような・・・^^; 私自身、あんこもバターも同じくらい好きなので、いつかホイップしたバターと、あんこを重ねた美味しいお菓子を開発したいですw
まゆさん、ありがとうございます!のちに知ったことですが、同じむつ市にあんバターなるものもあり、イギリストーストと同様名物なんだそうですよ。バターを食べる習慣、確かにそうですよね。いつからそうなったのか謎多き特産品!(笑)。余談ですがこの間出雲に行った際、出雲のソウルフード「バラパン」(自家製クリームをスポンジで巻いたバラの花をイメージ)を地元スーパーに買い求めに行ってきました。ふんわ〜り甘くて昭和な味🌹ちょっと私のマイブームになりそうなソウルフードです!
青森の特産品にほとんど接したことないので、新鮮な驚きを伴って拝読しました。一番興味を引いたのは、なぜ青森のむつ市大湊でバターを食べる習慣があったのかとか、そういう文化的な部分。渡来人が多い土地柄だからかな?とか、ユダヤ人伝説と関係があるのかな?とか(笑)。いずれにせよ衝撃的な「トーストしないトースト」商品に乾杯です!