ふとワープして訪れる渋谷【フルミナ】今を大切にするお話

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毎年日本に一時帰国する友人がいる。25年ほど前、幼稚園で同じクラスになったお母さん友達である。

彼女は卒園と同時にご主人の国であるアメリカへ帰った。その後も子供達の学校の休みに合わせ、日本に住むおじいちゃん、おばあちゃんに会うために一時帰国を続けていた。その度に私たち母親も会う機会を設け、時には子供達も飛び入り参加して交流を続けていた。そしてあっという間に子供達は成人したが、私達の両親は年老いてしまった。アメリカに住む彼女もご両親の様子が心配になり、ここ数年は年に2回一時帰国することにしているようだ。

これは2020年撮影ナミヘイの母。現在も元気ですが もう包丁を握ることも何かを作るということも全て忘れてしまいました。

実は彼女とは昨年の秋に鎌倉で会ったばかり。浜風にあたりながらお互いの近況を報告し合い、健康を願いあったばかりである。

2024年9月。彼女と共に鎌倉から江ノ島へ。

その日から半年が経ち、この3月にまた彼女は日本に帰ってきた。幼稚園のお母さんグループで集まる会があったのだが、私は所用で不参加だった為、日をあらためて二人で会うことになったのだ。

渋谷と表参道の間に、私が前々から行ってみたかったお店フルミナさんに彼女を誘った。細長いビルの3階にあるこじんまりとした喫茶店。確か店主さん一人でお店を切り盛りしているとか。手作りの焼き菓子や野菜をたっぷりと使った食事、丁寧に淹れたハンドドリップコーヒーと紅茶を楽しみにお客さんが絶え間ないと聞いたので、私は早めに到着し、お店の周りをうろうろ歩き回っていた。

一巡目、階段下から3階を確認した時は誰もいなかったのに、二巡目ではすでに先客が並んでいるではないか!落ち着きを装いながら3階まで駆け登り、自分達が2組目であることに内心「セーフ!」と安心した。するとすぐに3組目のお客さんもやってきた。さすが噂に聞く愛され店、早めに来ていてよかった♪ そうこうしていると彼女から「近くまで来てるのに場所がわかんな〜い」と電話が入る。3階から見下ろすとキョロキョロしている彼女を発見!「お〜い!後ろを振り返って上を見て。ほら、手を振ってる私が見えるでしょ〜」と。

10年ほど前はランチではなく夜ご飯を共にすることが多かった。でも時は流れ一時帰国する目的も変化し、娘の帰りを楽しみに待つ年老いた母親の気持ちを考えると、彼女と過ごす時間は日が明るいうちがいいんじゃないかなと思うわけであります。

さて店主さんが一人切り盛りされているということは、提供に多少時間を要するということ。そこで素早くオーダー。きっとデザートも食べたくなるから食後に再びオーダーします、とも告げた。彼女はドリンクは食後にするわと言い、私は温かいミントティーを食前にお願いした。イギリス、マンチェスターからやってきたBrew Tea Co. ブリュー ティー カンパニーの気持ちもスッキリするミントティー。なぜなら二日酔い明けの私。前夜恵比寿でちょいとお酒を飲んだつもりが、終電逃しタクシーで帰宅。どう支払ったのか、どこで降りたのかも記憶にない。ただ気怠さと胸焼けを抑えるためのスッキリしたミントティーが必要だった。そんなことをぽろりと彼女に打ち明けると、なんと彼女も昨日二日酔いだったらしい(笑)。還暦目前の女性が二人、一体なにしてるねん!と大笑いしてしまった。でも二日酔い明けって食欲不振気味なのに、なぜか猛烈に空腹感も感じたりするんですよね ^^;

食事メニューはこちらのプレートのみ。「イベリコ豚のソーセージとスコーンのプレート」

単品1450円、ドリンクを頼むと200円引!

小ぶりなお皿にこんもりどころか盛り沢山メニュー。食べ始めはほろりと葉っぱがお皿から溢れます。もうちょっと大きめのお皿なら溢れることもないなんて思われるかもしれませんが、このお店の雰囲気、テーブルの大きさ、マグカップとの並ぶバランスを考えるとこのお皿がピッタリ!何よりもお皿に盛られた組み合わせがいい感じにまとまっていると思うのです。

「ソーセージにジャムやマスタード、ポーチドエッグのとろっとした黄身とかからめてみてくださいね」と店主さん。「お〜〜〜」とうなづく私達。

バター香る外はサクッ、中ほわほわスコーンにキャロットラペの酸味を挟んだり、とろっと黄身をすくってみたり、いろんな組み合わせや食感が味わえるスコーンプレートに二人大満足でした♡

お待ちかねのデザートタイム♡ 数ある中からミルクティのカスタードプリンか、かぼちゃのタルトか、〆のデザートに悩む二人。ミルクティのプリンなんて初めてだわ、って同じものを注文。アールグレイの香りを鼻と喉越しで堪能。そこへほんのり甘酸っぱい苺。徐々にからまるカラメルがすっごく美味しい。プリンによく合うほろ苦いコーヒーをお供にいただきました。

このオリジナルマグカップがまた素敵でしょ♪ 取手がとても持ちやすいのにはびっくり!お店でも購入できるそうです。

石井啓一さん @ishii_teto_ceramics が作るフルミナ オリジナルマグカップ

喋り続け食べ続け、ふと顔を上げると店内満席。お腹いっぱい、胸いっぱい、楽しい半年ぶりのランチタイムを過ごしました。「無理せず、詰めすぎず、ある程度のハプニングを予測し、いつでも柔軟に行動できるだけの余裕を持っていこう」が今回会って話した二人の終着点となりました。次回は秋に帰ってくるよ〜って言ってたな。もうすぐじゃん!その日を楽しみに、会えたら会おうっていうノリで待つことにしようと思います。

あ!この話にはまだ続きがあって、アメリカの自宅へ帰る際、ハワイを友人と経由して帰ると話していた彼女。一緒に行く友人が急用で来れなくなったらしい。「ホテルは確保済みだから、なにもなかったら一緒に行かな〜い?」なんて誘ってくれたのだけど、4月は仕事月間のため「無理せず、詰めすぎず」にのっとって明るくお断りしました。

忙しく流れた時間にふっと息抜きしたい時、表参道の喧騒からふっとワープしてくつろげる場所。また行ってみようと思います。

【フルミナ/ Flumina
最寄り駅:表参道駅、渋谷駅から徒歩約10
住所:東京都渋谷区渋谷2-8-10 ビルグーテ青山3F
営業時間:日水定休12:00-17:00 LO16:30(ランチ平日LO16:00土曜LO14:00)
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兵庫県伊丹市出身。東京都在住。主婦時々パートタイムジョブをこなす。子育て期をニューヨーク、ロンドンにて駐在生活を送る。思いつきのその日決めで行動する一匹オオカミ派。『成るように成る』をモットーに今世を生きる。水泳・ジョギング・登山・ウクレレ・映画・ライヴ鑑賞・奉仕活動と未知なる自分を今後も探求し続ける。Instagram: @n_amihey

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