集合住宅ビル1階に出現する、極めつけブラジリアン・ブテコ

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Kaipiras  カイピラス

※店名が変わって再オープン!

友人に連れられなければ絶対に知ることもなかった驚きロケーションにあるブラジリアン・カフェに行ってきました。

そこは南西ロンドンはゾーン2、Kilburn。メイン・ストリートの1本裏に入れば公営住宅を含む庶民の住宅エリアかと思いきや・・・カウンシル・フラットのようなビルの1階に、一見、単なるニュース・エージェントのようにも見えるブラジリアン・カフェ、Barraco がありました。ロンドンの移民マップで言うと南米から来ている人が多く住むのは南ロンドンだと思っていましたが、キルバーン周辺はブラジル人の人口が最も多いエリアの一つなのだそうです。

カウンシル・フラット的建物の1階にたたずむバラッコ。しかも外壁改修中で足場付きw

カウンシル・フラット的建物の1階にたたずむバラッコ。しかも外壁改修中で足場付きw

小さなブラジリアン・コミュニティーといった感じ

小さなブラジリアン・コミュニティーといった感じ。ワインはボトルが10/12ポンド!

低い天井、コーナーに押し込められたバー、7、8つしかないテーブル席。このコンパクトなスペースは細部に至るまでカラフル&キッチュなデコレーションでまとめられ、ブラジルにおけるパブや居酒屋のような役割をしている庶民の「Buteco/ブテコ」そのまま、独特の存在感を放っています。何度も通っている友人は「まるで19世紀モンマルトルのカフェのようにボヘミアンだ」と言っていましたが、お客は線の細いフランス人芸術家というよりもサッカー好きの若い南米系ロンドナーたちが半分、中産階級のカップルや家族、グループが半分といった感じでした ^^

ドリンクは各種ブラジリアン・ビールのほか、伝統のカクテル、カイピリーニャなど☆

ドリンクは各種ブラジリアン・ビールのほか、伝統のカクテル、カイピリーニャなど☆

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さて、肝心の料理なんですが、これがものすごくリーズナブルで、お味もとても美味しかったんです☆ かつて日本でも大流行したキャッサバ粉入りモチモチのチーズ・パン、ポン・デ・ケージョ、塩ダラ(バカリャウ)のコロッケ、そして日本の海老フライとそっくりのCamarao Frito Com Ou Sem Cascaなどを前菜にしましたが、注文してから焼いてくれるポン・デ・ケージョの美味しさは言わずもがな、バカリャウのコロッケは塩加減もちょうどよく、ほどよくクリーミー、中がプリっとした海老フライの揚げ具合はカリカリで言うことなし。しかも1ポーデョンに8、9本入っていたと思うのですが、これで6ポンドです :0

コッテリした前菜は、やはり3人以上でシェアしたい ^^;

コッテリした前菜は、やはり3人以上でシェアしたい ^^;

ブラジルと言えばビーフ。ビーフ・ステーキを絶対に食べる! と言っていた友人は迷わず本日のメニューの中からスペシャルを注文。部位はメモらなかったのでよく分からないのですが中サイズのお皿いっぱいに巨大な肉がのってきてびっくり。グリルのメインを頼むとサイド・メニューをライス、豆、チップス、サラダの中から2種類選べるのですが、伝統的にはライスと豆で。シンプルな豆シチューをライスにかけていただくのがブラジル流です(この豆ご飯がものすごく美味しい・・・!)

巨大ステーキ!! 友人が希望した焼き具合はレア。とても美味しかったそうです ^^

巨大ステーキ!! 舌の超えたイタリア人の友人が希望した焼き具合はレア。とても美味しかったそうです ^^

魚介もよく食べるブラジル料理のメニューには、魚介シチュー「Moqueca/ムケッカ」も定番。当店には海老や白身魚やミックスなど5種類もあります。この日のスペシャルでもあり、固定メニューにものっていた海老や白身魚、タコなどが入ったリッチなミックス・シーフードのムケッカをメインでいただくと・・シチューとはいえ、きちんと海老や魚の身が固くならないように仕上げてあり、トマト・ベースのココナッツ・ミルク入りスープも出汁と塩加減がベスト・バランスで旨い! この日、気になりつついただかなかったリゾット類に次回、期待がかかります ^^

ミックス・シーフードのムケッカ。うまい!

ミックス・シーフードのムケッカ。底にやわらかな白身魚の切り身が潜んでいます。うまい!

締めはエスプレッソ&マキアートで♪

締めはエスプレッソ&マキアートで♪

概してポーションが多いので、できれば3人以上で出かけて、少しずついろんな味をシェアできるとベスト(もちろんガッツリ派のあなたは一人でメイン料理をたっぷり召し上がれ♪)。カエルの足のフライ、フェジョアーダ(豚肉とソーセージ、豆のシチュー)などの人気メニューもいつかは試してみたいもの。ブラジル料理と聞いてシュラスコしか思い浮かばない方にぜひ訪れてほしい究極の庶民派ブテコ・バーです。あ、南米と言えばもちろんカクテル類もお忘れなく!! 金・土・日曜日はライブ・ミュージックあり(奥にミュージック・スペースがあるみたいなですけど、次回、偵察します ^^; )

10 Kingsgate Place, London NW6 4TA

店名Kaipiras
最寄り駅Bronsesbury / Kilburn High Road / Kilburn
住所10 Kingsgate Place, London NW6 4TA
電話番号020 7604 4664
営業時間毎日 12:00 – 23:00
URLhttps://kaipiras.com
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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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