ユーストン駅すぐ近くに昨年できた中国内陸部、陝西省西安のストリート・フード食堂。メニューはほぼ麺類とダンプリング類のみ。客層はほとんど中国人の学生さんといった感じ。前知識なしで行ったので後でいろいろ調べてみました(笑)。
店名の「Murger 」(マーガー)は中華風の肉サンドの意味で、サブ店名の「西安韩记凉皮肉夹馍」に謳われているように、西安市で食べられている冷麺「凉皮」と肉サンド「肉夹馍(rou jia mo)」の専門店であることが分かります。ちなみに「韩记」の「韩」はオーナーさんの母方の姓であるようです 。「西安の韩さんの冷麺と肉サンドの店」みたいな感じでしょうか ^^
訪れたのが日曜日の夜で、しかも繁華街でもない場所であるにもかかわらず、食堂のような店内は大賑わい。明らかに口コミでウワサが広がっているようです。予約時には「5分過ぎても現れなかったら予約はキャンセルしますよ」という強気のコメントをもらって不思議だったのですが、ウォークインでどんどん埋まってしまう人気店なら仕方ないですね。
さて、ここに来たからにはマーガーを食べなくては・・・ということで、ポークとビーフのマーガーを1つずつ注文。写真は分かりづらいですが、上にのってるのがビーフで、その下にポークが隠れてます。実はこの肉サンドをウェブサイトの写真で確認したときは、今、ロンドンで大流行りのBao(ふわふわの蒸皮に包まれた肉まんタイプのサンド)だと思っていのです。そしたらなんと、皮の部分はピタパンというか、ふくらし粉を使わずに焼いた小麦粉のフラットブレッドだったんです。これがどうも本場の味らしく、少し肩すかしでしたが、どうでしょう、日本人の口にぴったり合うかどうかはそれぞれ試していただきたいところです ^^
私自身はこのフラットブレッドに問題はなかったのですが、肉餡は、塩気がキツいなと感じました。お酒飲みの友人は「ビールに合う」と言っていましたが ^^ それとポークのほうはスタンダードを頼むと脂たっぷり肉汁いっぱいという感じなんですけど、脂が少ない部位で作ったマーガーもあるので、脂っぽいのが苦手な方はそちらのポーク・マーガーをぜひ☆ 当店ではこのマーガーのフラットブレッドからダンプリングの皮、麺、もちろん肉餡まで全部手作りしているみたいなので、その辺りの味では「本場」を感じられるのかもしれません。
さて餃子類はいろいろある中からチキン餃子を注文してみました。これは皮が薄い焼きタイプだったので、日本の餃子にそっくり! 肉餡の味付けも歯ごたえもちょうどよくて美味しくいただきました。そして当店のスペシャリティというか、中国のダンプリングと言えばこれ、スープ入りダンプリング!
注文したのは「Dumplings in spicy and sour soup」。ポークの肉餡が入ったクリア・スープで、ダンプリングの皮は厚めで中国伝統のよそおい。このスープはけっこうチリ辛なんですけど、トッピングに海藻がのっているように、なぜか日本で言うワカメ・スープの味(笑)。さっぱりと美味しくいただけました。
そして・・・私にとって謎だった「卵とトマトのホウレン草麺」というのを注文。「Noodle in stair fried tomato sauce with eggs」とうヤツです。ホウレン草を練り込んだグリーンの麺を、卵とトマトのソースで食べるのですけど、こちらは塩気がほとんどなくて、ピリ辛。そのままでも十分に美味しくいただけるのですが、お醤油をほんの少〜しだけ垂らしていただくと、旨味がアップして好みの味になりました ^^
その他、エキゾチックなメニューが目白押しですので、本場西安の味に興味のある方は、気負わずフラリとヌードルやダンプリング目当てで立ち寄ってみてはいかがでしょう。じっくりいろいろな味を試してみたい方は、要予約。ウェブサイトで情報を見る限り、スープも何時間もかけた自家製みたいですよ。