LeCoq ルコック(閉業)
「鶏」という単刀直入なフランス語が付けられてはいますが、フランス料理の店ではありません。ここはイギリスでも国民的な人気を誇るロースト・チキンの専門店。セット・メニュー(2コース、または3コース)のみの構成で、スターターとデザート、そしてメイン・コースであるロースト・チキンに付いて来るサイド・メニューが週ごとに変わっていくシンプル仕立てのレストランです。
当店のオーナーはロンドンのタパス・バーのレベルを大きく底上げしたソルト・ヤード・グループや、人気イタリアンのBocco di Lupo、トレンディなシンプル・ブリティッシュのRochelle Canteenなどで経験を積んできたモリス姉妹で、2013年夏にオープンしました。最近、お洒落なカフェやレストランが続々と登場しているハイバリー&イズリントンのSt Paul’s Road沿いです。
いつも3種類が用意される前菜から一つずつチョイスしてみたところ、いちばん美味しかったのはベジタリアン・オプションのフモス! ガーリックがほどよく利いた完璧な味、テクスチャー、そして春らしいプレゼンテーション。香ばしくグリルされたピタパンと一緒にいくらでも食べられそうでした♪
サバのグリル、トマト・ソースとステム・ブロッコリーのパンシェッタ添えは素材ありきの直球料理。そしてデンと登場する主役のロースト・チキン!
旬の野菜が豪快に添えられてくる鶏肉のブランドは「Sutton Hoo Chicken」。お里はイングランド東部のサフォークの農場です。ここでのびのびと放し飼いにされている健康な鶏がロンドンまで旅をし、熱々のロティセリー(串刺しグリル器)に入れられてこんがりとグリルされるというわけ。その仕上がりが当店自慢の「Rotisserie Sutton Hoo Chicken」。
付け合わせ野菜は込みですが、別注文のポテトは、チキンから出て来た脂でローストし、ローズマリーで風味付けされているのでなかなかテイスティー☆ チキンそのものがかなり淡白なので、この塩強めのポテトは必須かもしれません。ちなみにチキンに添えられてくるグレービーはわざとサラっとした感じに仕上げてあるらしいので、個人的にはよきお供とは思えませんでした(自然な味と言えばそうかも)。
デザートもシンプルで間違いない美味しさ。2コースが17ポンド、3コースで22ポンド。サイド、飲み物、食後のコーヒー、サービス料などを入れると30ポンド超えにはなりますが、ガツンとヘルシーなチキンを食べて栄養をつけたい方におすすめです。日曜はチキンに加えて別のメイン・コースも登場します。