Old Queen Street Cafe オールド・クイーン・ストリート・カフェ
国会議事堂から歩いてほんの5分。人目につかない通り沿いに、ひっそりと佇むハンサムなカフェ・ブラッセリー。これぞまさに、隠れ家〜。
それにしても見惚れる佇まい♡
オープンは2022年。オピニオンeマガジン「UnHerd」の拠点が2階にあり、「UnHerd Club」と称して政治的なトーク、上映会、レクチャー、イベントなどが行われているみたいなんです。
そしてUnHerdの主宰者が、このカフェ・ブラッセリーのオーナーさんでもあります。元ヘッジファンド・マネージャーで投資家、自由民主党サポーターでもある活動家のサー・ポール・マーシャルさん。彼のイメージする政治的コミュニティーが、ここで花開いているわけですね^^
ブラッセリーの立ち上げに際しては、ロンドンきっての有名グランド・カフェ、The WolseleyやThe Delaunayを経験したシェフがメニューを監修し、旬の食材で現代風英国料理の数々を組み立てています。
この日は朝食メニューから!
トリュフが香るマッシュルームとほうれん草のベネディクト、南欧風ハーブが彩るロースト・トマトを添えたウェルシュ・レアビットなど、いずれも美味しく丁寧なお皿でした。
ウェルシュ・レアビットがメニューにあると必ず頼んでしまう私なのですがw きっちりと調理してありました。ちゃんとウスターソースもピッチャーに入って添えられているところはさすがイギリス。その脇に見えているのは「ブラディ・メアリー・ジャム」。ということは、トマト・ベースのジャムということですが、自然の甘みが強いナチュラル・ケチャップのようなものでしょうか。これも美味しい♪ ロースト・トマトも添えられ、栄養バランスも良い一皿です。
デザートにも興味が湧いたので、「ベイクウェル・ブリオッシュ」に挑戦。チェリーのコンポートが挟まれたまさにパンのようなケーキ。甘すぎずフルーツ・コンポートの甘酸っぱさが際立ってなかなか美味しかったです^^ ヴァニラ・クリームがとても軽い! いかにもイギリス人が好きそうなプディング。
インテリアには、やはりこの地域ならではのこだわりがありました。床に使われているタイルは、ウィンストン・チャーチルが指揮した旧陸軍省で使われていた建物のものを、わざわざ持ってきているのだとか。
また壁にはイギリスが誇る写真ジャーナリスト、マーティン・パーさんによるイギリスの暮らしを捉えた写真作品が飾られていて、伝統ある英国のお宅の居間に招かれたような気分に♪
私たちが午前中に着席してしばらく、タトゥーいっぱいの両腕をあらわにしたガッチリ体型プロレスラー風の金髪長髪男性が、一人で入ってきました。
スーツ姿のビジネスマンが出入りするイメージのあったこのカフェに場違いな様子だったのでちょっと愉快な気持ちになり、彼のその後をなんとなく注視していました。
するとリュックからコンピュータを取り出し、何やら仕事を始めて・・・スルスルとこのカフェの雰囲気に馴染んでしまったのでした^^
よく考えると、オーナーのマーシャルさんがつけた雑誌の名前が「UnHerd」。「Herd」が「群衆・群れ」という意味なので、これは「群れない」という意味なんでしょう。だからここには、一匹狼も、思想的少数派も、誰でもウェルカム。旅行者の皆さんもたくさんいたと思います。
ビッグ・ベン観光の際には、ぜひ立ち寄ってみてください! ランチもディナーも営業中♡