Les 2 Garçons レドゥ・ギャルソンズ
ふたりのギャルソン。これ以上ないフレンチな響きを持つ極上ビストロが、今年春に誕生しています。(2023年中期:同じクラウチ・エンド内の別の住所に移転)
共同オーナーシェフは、南ア生まれのロバート・リードさん。彼は華麗なる経歴の持ち主。南仏で毎年行われるジュニアシェフ選手権で優勝したことをきっかけに、フランスの三つ星レストラン「Moulin de Mougins」から仕事をオファーされ若き日の2年間を過ごしたラッキー・ボーイでした。10代で三つ星レストランのキッチンで働けるのもラッキーだけど、彼のような優秀な若手シェフにきてもらえるレストランも、きっとラッキーだったでしょうね♪
その後、ストラスブールの三つ星「Au Crocodile」、パリのロブション「Jamin」など、錚々たるレストランで引き続き修業を積みます。フランス滞在中にロンドンを拠点にした豪腕シェフ&レストラン事業家のマルコ・ピエール・ホワイトさんと出会い、ロンドンに移住。今では伝説の「The Oak Room」(ミシュラン三つ星)で10年間を過ごしました。彼がヘッドシェフを務めていた時代のオーク・ルームは、三つ星を維持していたそうですよ。
三つ星率、高すぎる^^ つまりロバートさんは、ミシュラン三つ星クオリティのシェフなんです。
そんな彼がようやく独立したのが、2007年。自身のレストランをプリムローズ・ヒルにオープンし、2018年にクローズするまで大人気だったそう。L’Absintheと呼ばれたそのレストランに、残念ながら私はお邪魔したことはないのですが。
そして2022年。オーク・ルームでマネージャーを務めていた友人、ジャン=クリストフさんとともに、この「ふたりのギャルソン」をオープン。ロケーションは北ロンドンのクラウチ・エンド。おしゃれなカフェやショップがどんどん増えている注目のエリアです。
私はある晴れた夏の日に、ゆったりとした気分でお邪魔しました。外から見る限り完全なパリのビストロなのですが、中に入ってもやはり、一貫してパリのビストロでした^^ 壁一面の大きな黒板にはオススメのアペリティフやワインなど、目利きお二人によるセレクションが手書きで並んでいます。
スターターからは、もちろんエスカルゴを!♪! う〜ん何年ぶりにいただくかしら・・・フランス食カルチャーのディープでシンプルな一皿でまずは心と身体を順応させ、いざメイン・コースへ。
ワインはハウスの白をグラスでいただいたのですが、これが目が覚めるような美味しさでした! リフレッシングでフルーティー。雑味なし。南フランスはラングドックのDomaine Andreu 2021 ソーヴィニヨン・ブランと書いてあります。順次変わっていくとは思うのですが、まだこれがあったらぜひ試してみて!
さて、メイン・コースはナス料理と、鴨料理にしました。
ゆっくりと火を通してあるナスの隠し味は味噌。ひよこ豆と野菜のシチューと一緒にいただく味わいバランスの良い一品でした。ベジタリアンの方も大満足だと思います^^
そしてコンフィ・ダック! フレンチ・ビストロなら絶対にいただきたい一品です。どんなレストランでも美味しいのかと思いきや、塩加減が店によって違うんですよねー。身の締まり方も。ここは塩もほろほろ加減もパーフェクト。おまけにハリコット・ビーンズ、そしてキノコのソースでヘルシー度とボリュームがアップ。フランスの田舎を旅して、こんな一皿に出会えたなら、その旅は大成功だと言えるのではないでしょうか。私にとっては理想的な一皿でありました♡
デザートはこちら、アップルパイ+バニラ・アイスクリームの王道♪
ハズレなしです♡
食事が終わって人も少なくなった頃、厨房から出てきたロバートさんをキャッチ! お話していたら、「この皿はちょっと欠けちゃったから、あげるよ」と、おもむろに特製の小皿を1枚くださったのです。
友人と二人、目をキラキラさせてその一皿を熱視していると、その熱を感じとったロバートさんが「コホン、これもちょびっと欠けてるから、あげる」と、もう1枚を差し出してくださったのです〜 ><
ロバートさん、ありがとうございました!
オープン直後に、全国紙でも軒並み紹介されてました。
現時点で、クラウチ・エンドの最大デスティネーションであります^^