The Dairy Restaurant & Bar Bar デイリー・レストラン&バー
南ロンドンの憩いのグラウンド、クラッパム・コモンの北東端に2013年夏にオープンした眺めのいいビストロ。
手前がバー、奥にダイニング・スペースのある当店はさほど広くはないけれど居心地よくまとめられ、毎晩2回はフル回転するであろう客をイケメンのフロア・マネージャー氏がうまくさばいています。え? そんなに人気なのかって? 共同オーナー・シェフ、ロビン・ジルさんの経歴を見れば、オープン以来ずっとレストラン評論家たちをうならせている料理のクオリティに納得するはずです。
アイルランド生まれのロビンさんがダブリンのレストランを経てロンドンで初めて修業したのは伝説のミシュラン三ツ星レストラン、マルコ・ピエール・ホワイトのオーク・ルーム。その後イタリアはアマルフィのミシュラン・スター・レストランでイタリア料理を学び、帰英後は世界的シェフ、レイモン・ブラン氏のル・マノワール・オ・キャトルセゾンの厨房で頭角を現した相当の実力派です。
英国内小規模農場から取り寄せた上質食材のみを使っているのは最近のできるレストランのお約束。デイリーはその上、野菜を屋上テラスで育てているという一枚上手のこだわりあり。しかも屋上では養蜂までやっていて(!)いろいろな料理に使われているみたいです♪
特筆すべきはホームベイクのサワー種ブレッド! オーブンで温められたものが冷めなように麻袋に入って出されるのですが、サワー種のパンとは思えないほど柔らかく、これまで食べたことがないほど美味♪ パン好きの方にはぜひ試していただきたい出来映えでした。
世界最高峰レストランの数々で食のエレガンスを身につけ、アジア諸国や北欧諸国を旅して見聞を広めたロビンさんの料理は際立つ料理テクニックに裏打ちされ、味も器も盛りつけも「ロンドンの食トレンド」のすべてを凝縮していると言っていい仕上がり。食材の一つひとつに、ソースの一滴一筋に職人のこだわりが見て取れます。
一つひとつのポーションはとても小さいので、テーブルにつくと「お一人様3〜4皿をおすすめしていまーす」と案内されますが、それに従わなくったってOK。自分の好きな量を好きなように頼んじゃいましょう。「スナック」は大体5ポンド前後、その他の皿は10ポンド前後です。料理のポーションを考えると、おそらく45ポンドでいろいろな味を懐石のように楽しめるテイスティング・コースがいちばんお得なのかもしれません。さらに素晴らしくお得な水曜から金曜限定の4コース・ランチ25ポンドで小手調べしてみても。お近くの方はぜひぜひお試しください♪