柏木圭子 オリジナルニット展＠メイフェア → 9月26日（土）まで

Each Stitch, Each Step  – Original hand-knit garments by Keiko Kashiwagi

オックスフォード・サーカス駅すぐ近く、リージェント・ストリートから1本入った通り沿いにあるギャラリー「Art Galleries Europe」で、日本のニットデザイナー、柏木圭子さんの個展「Each Stitch, Each Step」が明日まで開かれています。

月曜日から開催されているのですが、やっと足を運ぶことができました。ギャラリーのショーウィンドウに飾られている作品を見て、思わずはっと目を奪われました。なんと潔く、日本の伝統美を表現しているのでしょう。柄、色遣い、形、どれをとっても素敵だったのですが、これがニットで手編みされていること、そしてご本人がデザインされていること、パターンなしで丹念に時間をかけて編まれているとのことを聞いて、ますます驚嘆したのでした。

柏木圭子さんは和歌山県を拠点として活動されていますが、2010年のミラノ展か皮切りに、ニューヨーク、パリ、ジュネーブ、そして今回のロンドンと、ここ数年は活躍の場を海外へと広げられています。ご本人に作品について少しご説明いただいたのですが、どうも彼女にとって、ニット編みのテクニックには限界がないようです。ご自身がイメージするまま、素材、パターン、色を組み合わせて、自由自在にデザインし、編んでいくことを心から楽しみ、出来上がった作品を慈しんでいる。それが柏木さんのアートの本質であり、デザイナーとしての流儀になっているのだと感じました。

ニットアーティストの柏木圭子さん（右上）。左上の作品はニューヨーク展に際して制作した作品「クレオパトラ」。
幾何学模様である三角形を組み合わせること面白さを見出した作品。

写真下手前の作品は、完成までに3年を要した力作！ デザインも編み方も繊細を極め、その完成度の高さに舌を巻く

とくに私のお気に入りは、日本の伝統を思わせるパターンや形 ^^ こういった中間色を中心とした色使いは、ヨーロッパの風土にも合っているのではないでしょうか。それから柏木さんはグラフィック・アートも学ばれていて、カンディンスキーやミロ、 モンドリアンなどから色彩感や幾何学パターンを学んだそうです。壁に飾られているグラフィック・アートも柏木さんの手になるものだそうですよ。

写真右の作品、好みです♪　柏木さんの色彩感覚に心奪われます

柏木さんの愛を感じられる見応えのある展覧会です。会場にはご本人もいらっしゃると思いますので、明日の土曜日までですが、お時間あればお運びになってみてください ^^

＊＊＊＊＊ Each Stitch, Each Step ＊＊＊＊＊
Original hand-knit garments by Keiko Kashiwagi

会場：Art Galleries Europe, 18 Maddox Street, London W1 1PL
会期：9月21日（月）〜26日（土）11:00 – 19:00
柏木圭子さんのオフィシャル・ブログ：http://madamkeiko.jugem.jp