私の住んでいる建物は一つの家の中に9つのフラットがしつらえてあり、廊下と階段はスイッチを押すと30秒ほど明かりが点灯するようになっております。ここ最近歳のせいかすっかり夜目が効かなくなり、ちょっと暗くなると階段を踏み外すのが怖くてわたくしは自分の部屋を出たら、まずは電灯のスイッチを入れます。
ある晩トイレに行こうと部屋を出たら、どなたかが暗闇の中を電気もつけずに廊下を歩いて階段を登り、ご自分の部屋に入られる足音を聞きました。あぁ、猫かフクロウのように暗くても視界が効くなんて羨ましいと思ったものの、そういえばまだ自分も若かりし頃、消灯後も目が慣れると部屋の中のこまごまとしたものが結構見えるようになるんだわ、と思った記憶がございます。でも自分は怖がりなので、暗闇で目が効かないのは余計なものが見えなくてかえって好都合。わたくしはばちばち電気をつけてトイレに行くであります😝
お友達のグレアムさんから「Sleeping policemenに躓いて、膝のお皿にヒビが入っちゃったよ」というメッセージをいただきました。Sleeping policemenとはSpeed bumps/humps の別名です。
イギリスには、Speed humpsが住宅街の道路にいくつも設置されております。時折そのまま滑走する車も見られるのですが、着地した際に車の前面を道路に打ち付けるため、結局どの車もやむなく減速をするという光景がよく見られます。
さてさて、転んでお皿にヒビが入ってしまったグレアムさんは、膝が曲げられないように腰からすねにかけてのサポーターを眠る時も装着して、しばらく自宅で過ごされております。グレアムさんのお家は、居間とキッチンが半地階にありベッドルームが地上界にあるので、階段をしょっちゅう上り下りしなければなりません。階段を登るときはヒビの入っていない方の、膝が曲げられる足を先に踏み出して、降りるときは曲がらない足を先に踏み出して降りるのだそうです。なるほどなるほど。
ここのところどうもお天気がパッとしないで、強風が吹き荒れる日が多いロンドンです。日曜日は久しぶりに日が差したと思ったら大粒の雹が降り出し雷も鳴り出しました。でも昨年より早く桜、アーモンド、プラム、モクレンと、木に咲く花々が開花して、ついこの間までは丸裸だった淋しげな木が、ドレスを纏ったお姫様のように艶やかに胸を張っています。来週はもっと日が長くなって、ますます若芽が顔を出すことでしょう。
わたくしはロンドンの春から初夏にかけてが大好きであります。ご旅行をお考えの方には5月末から6月にかけてのシーズンをお勧めしたいです。