自分でも信じられないくらい急に忙しくなり、ブログの更新がかつてないほど遅れてしまいました。:-)
忙しかった理由は、この一年間ほぼ毎週色々な所でコンサートやギグ、イベントをしていたこと、2枚同時発売となるCDアルバム「SKY FLOWERS」と「RED SHOES GREEN TEA」の準備をしていたこと、それから息子の水泳教室が週5回に増えその送り迎え、さらに息子・娘共々突然子役デビューして「羊のショーン・UFOフィーバー」と言う映画のドキュメンタリー番組の司会役に抜擢され、その撮影に付き添って’一日マネージャー’をやったりしてたからでしたw
さて、1つ目のアルバム「SKY FLOWERS」は、今までに書いたオリジナル曲を数曲日本で演奏した際にウッドノートスタジオのディレクター兼プロデューサーさんの笹井慎二さんに気に入って頂き、「クラシックギターのCDとしては大変珍しい、オリジナル曲のみのCDを作りませんか?」と言うことで始まったプロジェクトでした。
本来ならエンジニアさんの隣に座って編集作業をすれば数週間で終わるはずのプロジェクトだったのですが、録音後すぐに僕がイギリスに帰国、更にその後日本に約2年間帰るタイミングを逃し、気付けば録音から2年後の発売となりましたw
日本では今年、2019年6月21日に無事発売され、何と日本はもちろん世界中でも評価の高い「現代ギター」誌の新譜情報欄に信じられないくらい素晴らしいレビューを描いて頂きました!:-)
以下現代ギター2019年7月号より抜粋
「…恩師藤井敬吾に捧げられた1曲目から武本の並々ならぬ才能が爆発する。ロックやファンクの要素が抜群のセンスで集約された約6分間は、ギターを弾くものであれば誰しもが無条件に格好良いと感じるはずだ。抒情的な〈ジェフ〉や美しいトレモロ曲〈母へ〉も秀逸だが、彼が体得したロック、クラシック、ポップス、民族音楽等の多彩なモードやリズム、演奏法を巧みに組み合わせ、唯一無二の個性的な楽曲へと昇華させ得る手腕に武本の作曲の才は顕著である。その真髄と言えるものが全3楽章からなるギター協奏曲『祇園』であり、祇園囃子、ロック、インド音楽等が絡み合いながら怒涛のプログレ・メタルへと変貌していく様は戦慄を覚える程に凄まじい。オリジナルのオーケストラ版もぜひ聴いてみたいものだ。」
…怒涛のプログレ・メタルw
確かにプログレ・メタル(=Dream Theater)の影響は計り知れません。このアルバムの中にも沢山彼らの作品やLiquid Tension Experiment に影響された部分がありますw
本当は一曲ずつ解説したいのですが、このアルバムの中の曲のほとんどはお世話になった友人や家族のために書いたもので、結婚のお祝いに書いた曲、亡くなってしまった大切な友人や家族のための曲、遠く離れた彼らのことを想って書いた曲、そしてほぼ初心者だった僕を見捨てずに一から育てて下さった恩師、藤井敬吾先生の為に書いた曲で構成されています。あとは、プログレ・メタルw
実はダメもとで藤井敬吾先生に、アルバムのブックレットに文章を書いて頂けないかとお願いしたところ…
書いて下さいました!:-) 🙂 🙂
イギリス盤には英訳したものが載っているのですが、訳していない日本語の文章をこの場を借りて紹介させて頂きたいと思います。
「武本君に出会ったのは1995年だったと思います。それは大阪音楽大学の入学試験だったのですが、彼が大学に入学後私の担当になりました。最初はほとんどビギナーのようなレベルだった彼も2年後にはレッスンでヒナステラのソナタを弾いていました。私が大学で指導した生徒の中でも最も短期間で上達した生徒でした。私の作曲の授業においても大変熱心な生徒で目覚ましく進歩しました。クラッシックは勿論、ロックや色々なジャンルに詳しい武本君の演奏と作曲作品はいつも新鮮な感動と驚きを与えてくれます。このCDでその喜びを再び味わえることが楽しみです。」
藤井敬吾
もう一つのアルバムは、
「RED SHOES GREEN TEA」
これは一緒にこのアルバムを作ったティムこと Tim Hopkinsがいつも緑茶かミントティーを好んで飲むので、初めて彼のパフォーマンスを聴いたHigh Barnet のカフェのグリーン・ティーと、その時履いていたブーツにちなんでこのタイトルを 付けました。:-)
彼の声はTom Waitsの分身かと思うほどで、初めて聴いた彼の弾き語る「Christmas Card from a Hooker in Minneapolis」のカヴァー・バージョンを聴いてすっかり彼の声に引き込まれてしまい、何度か彼の演奏を聴くうちに仲良くなり、ある時一緒に演ってみようという話になりました。その後、数年の時間をかけてアイデアを温めて出来上がったのがこのアルバムです。
ティムの曲は、彼の人生を架空の登場人物の声を借りて語るような詞や、ある人物の人生を彼が代わりに語るといったスタイルが多いのですが、彼自身が病気で生死の境を彷徨ったりと壮絶な人生を送っています。その彼の曲は切ない歌詞が多く、この曲も亡くなってしまった女性と結婚した日を思い出す男性の目から語られており、彼女と踊ったウェディング・ダンスを懐かしむ歌詞が小説のように綴られます。
I hear your laughter, high in the trees
And I hear your soft voice, carried on the breeze
If you can hear me, answer me please
O’ Mary come dance with me, O’ Mary cone dance with me
君の笑う声が聞こえる、高い木の上から
君の小さな声が聞こえる、その風の中から
君に僕の声が聞こえるなら、応えてほしい
ああメアリー、もう一度、ああメアリー、一緒に踊ってくれないか
他の曲も日本語訳をいつか作りたいと思っているのですが、心にしみる曲ばかりです←声が渋すぎて、どんな歌詞でも必要以上にカッコよく聞こえてしまうのですが。:-)
そんな想いが詰まった2枚のCD発売記念イベントにこれまた沢山の友人達が協力してくれることになりました。:-)
Yusuke Okamoto氏は今回の協賛、Gig Connection代表、僕がエレキギターをステージで弾くキッカケを作ってくれた張本人で、僕にとってイギリスで唯一のDream Theater の素晴らしさを共有出来る友人です。今回、2人でアレンジした彼等の名曲「Solitary Shell」を初披露することになりました!:-)
MC一寸法師さんは日本語でラップを歌った最初の世代の方で、日本初のラップ教則本の著者でもあられます。:-)
最近はすっかり家族ぐるみのお付き合いになり、一緒に演奏することに対する緊張感がほぼゼロになっていますが、ラッパーなのに歌詞が無茶苦茶前向きで心に沁みます。:-)
ヴァイオリニストのJuri Uchishiba さんはロンドンのバンドThe Alpacas のヴァイオリニストとして大活躍中!彼女は僕と同じGuildhall School of Music & Dramaを卒業生なのですが、偶然にも彼女のお母さんが僕にギターのレッスンを受けていて、
「Uchishiba って珍しい名前ですね~」っていう話をしてたら、
「それ、私の母です」ってw
そして更には、そのお母さんが実は糀(こうじ)のスペシャリストで、何と今回のイベントで糀を使った食品を出してくれることになりました。:-)
北ロンドンで超~人気の料理研究家、Mizue さんとThe Koji Fermenteria として出店して頂きます。
去年から殆ど毎月演奏させて頂いているSake and BeyondチームのKeikoさんからは日本産クラフトビールを、録音やコンサートの時に使うハンドクリームを提供して下さっているKOTOHA London さん、英国一との評判もあるアコースティック・ギター製作家のOkumura Guitars さん、更には僕のオリジナルピックを販売して下さるErica Amishiro Jewelleriesさん、元Times(!)のイラストレーターで、あぶそる〜とロンドンにも連載中のAya Tokitaさんの新作展示・販売などなど、信じられないほど沢山の方々に支えられて今回のイベントを開催出来ることになりました。
イベントは2019年9月21日(土)、12:30~14:30(ストールと展示・販売は12:00~15:30まで)です。
Official Website:
http://www.hideguitar.com/news/
日本語詳細ページはこちら:
https://uk.mixb.net/information/articles/8814
大成功でした!皆さん、本当にありがとうございました!!!:-) 🙂 🙂