郷愁のポルトガル菓子

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Lisboa Patisserie リシュボア・パティセリー

Portobello Roadを北上し、高架下を過ぎてしばらく歩くと、かつてケンジントン&チェルシー地区で「最もキケン」(汗)と言われたラドブローク・グローブ・エリアに出ます。カウンシル・フラット群が数多い同エリアですが、ノッティング・ヒル人気が拡大し、それにともなって治安が改善され「North Kensington」という別名までもらってすっかりお洒落エリアに変身。東のショーディッチとはまたひと味違う、ラフでクールな独特の雰囲気を持つ注目エリアへと様変わりしています。

この辺りの中心とも言えるのが庶民のがらくたマーケットが立つGolborne Road。最近は両サイドに並ぶ店もトレンディ化しているようですが、20年以上前からこの通り随一の老舗&人気店として君臨し続けているのが、ロンドン中にその名が知れ渡っているポルトガル・カフェ、Lisboa Patisserieです。

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クリスマス仕様のパンも焼き上がってました ^^

クリスマス仕様のパンも焼き上がってました ^^ おじさま率高し!

レトロでちょっぴり鄙びた様子がなんとも言えず味のある同店の一番人気は、もちろんポルトガル名物の「パスティス・デ・ナタ」☆ 言わずとしれた二口サイズのエッグタルトです。エッグタルト発祥の地であるリスボンのベレンにあるジェロニモス修道院を描いたお皿、店内の壁にほどこされた古き港湾都市リスボンの風景を描いたタイル画など、郷愁をさそう昔ながらの佇まいをかたくなに守っているところがリピーターにはたまらないのでしょう。

伝統のパスティス・デ・ナタ(左)と、セモリナ粉のようなものを甘くしたものが入った焼き菓子(右)

伝統のパスティス・デ・ナタ(左)と、セモリナ粉のようなものを甘くしたものが入った焼き菓子(右)

さて、いただいたパスティス・デ・ナタのお味ですが・・・焼き立てが食べたかったかも・・・! 訪れたのが遅い午後だったこともあり、焼いてからしばらく経っていたんでしょうね。もちろんカスタードのお味はよかったのですが、オリジナルのジェロニモス修道院の隣にある店で本場の味に接して感動した身としては、パイ生地のサクサク感が足りない感じ・・・やはりこういったベーカリーは早い時間に来るに限りますね ^^;

カウンター内は文字通りお菓子でぎっしり! です ^^;

カウンター内は文字通りお菓子でぎっしり! です ^^;

ガラス張りのカウンターの中には、そのほかにも卵をたっぷりと使ったポルトガル菓子がたくさん☆ ご近所のおじさま方が、黄色い生地のペイストリーやふわふわクリームのケーキ、卵入りの焼き菓子を嬉しそうに頬張っている様子はなかなか見ものです ^^

せめて2時くらいまでに立ち寄って、焼き立てのパスティス・デ・ナタを食べたい当店だったのでした。西まで足をのばすのが面倒だわ〜という方、カムデン・タウンにも支店があるので、そちらもトライ☆

57 Golborne Road, London W10 5NR

店名Lisboa Patisserie
最寄り駅Westbourne Park / Ladbroke Grove
住所57 Golborne Road, London W10 5NR
電話番号020 8968 5242
営業時間月〜土 7:00 - 19:30 日 7:00 – 19:00
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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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