Dominique Ansel Bakery ドミニク・アンセル・ベーカリー (閉業)
ドミニク・アンセルさんと言えば、世界で最も尊敬されるトップ・ペイストリー・シェフとして名高いフランス人ニューヨーカー。ニューヨークではフレンチ・レストラン「ダニエル」がミシュラン三つ星を獲得するのに貢献したペイストリー・シェフだったのだそうです。2011年に独立してニューヨークSOHOに一号店を出した後、初の海外支店として2016年6月、東京に2店舗を出店、同年9月にはなんとロンドン・ヴィクトリアに海外3店舗目をオープンしてくれました!
というわけで、私たちはロンドンにいながらアンセルさんの独創的かつ繊細なパンやケーキ、焼き菓子をいただくことができるのです。パリよりも先にロンドン店ができたというのはちょっと不思議な気がしますけれども ^^; きっとアンセルさんの深い考えがあったに違いありません。ヴィクトリア駅裏手のベルグレイビアに店舗が登場したときは鳴り物入りで、メディアでも大きく取り上げられ、しばしば行列ができているのをよく目にしていました。半年以上経ってようやくの訪問・・・さすが世界最高峰のペイストリー・シェフが考案するパンやケーキは、ひと味もふた味も違いました ^^
フランス菓子がベースにあるため、クロワッサン生地やブリオッシュ生地を使った創作菓子パンの種類とクオリティには目を見張るものがあります。ここの名物は「Dominique’s Kouign Amann」(ドミニクのクイニーアマン)を略した「DKA」、そしてアイデアマンであるアンセルさんの面目が躍如している「クロナッツ」です。クイニーアマンは個人的には甘過ぎで日本で流行っていたときもあまり食べなかったお菓子ですが、アンセルさんのものは生地の旨味を重視している印象で興味あり! そしてクロナッツはロンドンでも大流行している焼きドーナッツですが、アンセルさんが生みの親だったのですね。知りませんでした。2013年にニューヨークで誕生したようで、こちらは美味しさ保証済み ^^ 何層にもなったクロワッサン風生地とドーナッツ特有のイースト発酵の風味が融合したユニークなお菓子ですよね。アンセル版をいつかいただくのが楽しみです。
さて、チェルシー界隈を歩いて疲れていたこの日・・・ベルグレイビアまで戻ってきて私が注文したのは・・・こちら、何だと思われます?
ウェルシュ・レアビット・クロワッサンです ^^ あまりのユニークさに甘いものをやめて思わず頼んでしまいました。
しっとりとしたハイクオリティのクロワッサン生地の中にたっぷり詰まっているのは、ギネスとウースター・ソース、チェダー・チーズで味つけされたベシャメール・クリーム。粒マスタードがアクセントになっていて、その濃厚な味わいに思わず唸ってしまうイギリス食文化を意識したアイデア商品でした。巨大なので半分残して持ち帰ろうと思ったのですが、気づいたら全部なくなっていた!? ^^; クリームがかなり濃厚なので、個人的にはもっと量が少ないほうがクロワッサン生地とのハーモニーを楽しめるのではと思いました。それにしても生地はさすがの出来映え。世界一のペイストリー・シェフの腕前を垣間みた気がしました。
アンセルさんのファンが着実にロンドンで育っているんだなと感じたのは、焼き菓子とケーキという2アイテムを嬉しそうに注文して一人で頬張っている女子が何人かいたこと。なぜか2アイテム注文している人が多いんです ^^ ケーキも繊細を極めたフランス風。今オンラインでメニューをチェックしたら店内でケーキを食べると1個7ポンド以上するのですね。これに焼き菓子と飲み物を付けると20ポンド弱。なんと優雅なベーキング・ミールでしょう♪
焼き菓子やケーキ以外にも、スープやパイ、サンドイッチなどアンセル・マジックを感じられるハイクオリティ・メニューが並んでいます。一つだけ気になったのは、店の雰囲気全体がニューヨークや東京のドミニク・アンセルとはまったく異なるカジュアル路線であること。カジュアルでも上手に雰囲気作りってできると思うのですが、この店にはスペシャル感があまりない。ちょっと特別な感じがするのは左手奥にあるテラス席だけです。ちょっともったいない気がしますが、これも長居されることを避けるための作戦なのかな? ともあれお味のほうは超一流。焼き菓子/ケーキ好き人間なら一度はお試しあれ。
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