ダイルクロコダイル氏 〜クリスマスの思い出〜

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cafevisit


2017年、最後のカフェビジットは、やっぱりクリスマスストーリーにしようと思った時に
頭に浮かんだのが、私の一押しオリジナルキャラクターのダイルクロコダイル氏でした

そこで先日、私はダイルクロコダイル氏と彼のお気に入りカフェで待ち合わせをし
クリスマスの想い出を語ってもらいました
そして、それをストーリー仕立てにしたものが、今回のカフェビジットです…

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クリスマスストーリー
ダイルクロコダイル氏
ークリスマスの想い出ー

ダイルクロコダイル氏は、先日
サウスケンジントン界隈で最後のクリスマスショッピングをした後
博物館へ少し立ち寄ることにしました
広い館内を散歩する様に歩き回り
大好きな彫刻や壺、東洋の美しい美術品を眺めました
気がつくと、ダイルクロコダイル氏の小さな足は
クタクタになっていましたので、いつものように
疲れた足を休めるため、博物館のカフェで
スコーンとお茶をいただきました

 

読んでいた雑誌から目を上げた時
おしゃべりな友人、スザンがお茶とケーキを買って
列に並んでいるのを発見しました
「あのおしゃべりスザンに付き合う時間が今はない」と
ダイルクロコダイル氏はそそくさと席を立ち
スザンに見つからない様にカフェを出ました

博物館のショップで、2、3枚絵葉書を買い
正面玄関から外へ出て駅へ向うその途中
反対側にある科学博物館の前に設置されているアイススケートリンクと
クリスマスライトが目にとまりました
そしてその瞬間ふっと、ダイルクロコダイル氏は
子供の頃の懐かしいクリスマスの思い出に浸ってしまいました

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それは、アフリカからロンドンに突然連れてこられてしまった後
2本足で歩けるようになり
人間の言葉を理解し、話せるようになり
食事を養父母のヘンリー、エリザベスと一緒に
ダイニングルームで、ナイフとフォークを使って食べ
3階の屋根裏部屋に自分の部屋をもらったり
シャワーを浴びてベッドで寝るようになったり…
そして、「ワニなんて嫌だわ!」と初めは嫌われていた
家政婦のアリスにも愛されるようになった
その頃のことです

11月の終わりになると、アリスと一緒に
毎日クリスマスに向けて準備を始めました
ミンツパイを作ったり、クリスマスツリーに飾るオーナメントを
クッキーで作ったり、クリスマスカードを書いたり
それから、少しだけもらっていたお小遣いを使って
ヘンリーとエリザベスとアリスにプレゼントを選んだり
それを見つからないように、こっそり持ち帰って
自分の部屋で綺麗な紙で包んだり…

忘れられないのは、11月の最後の週の日曜日に
ヘンリーに「これは男の仕事なんだ」と
少し郊外にクリスマスツリーを2人で買いに行くことです
たくさんある中から、やっと一番素敵な木を選びます
それを車の屋根に落ちないように積んで帰って来て
自慢げに、まだかまだかと待っていたエリザベスとアリスに見せます
すると、2人は「今年の木は枝ぶりも良くて、大きくて、素晴らしいわ!」
と、毎年同じことを言うのです

ツリーを部屋の中に入れると、庭に面したキッチンにみんなで集まって
アリスの焼きたてのミンツパイと熱い紅茶を頂きます
そして、その後リビングルームの暖炉の隣にクリスマスツリーを設置し
飾り付けをします、そしてダイル少年が最後にライトを付けるのです!

ダイル少年は、その日からクリスマスまで少しづつツリーの下に増えていく
素敵にラッピングされたプレゼントを見るのが、何よりもの楽しみでした

「これはアリスのだ、これは僕の、これとこれはヘンリーのでエリザベスのは3つもある!」

こんなことを言いながら、学校から戻って来ると、すぐにツリーの下にある
プレゼントをチェックして、ツリーの下でゴロゴロしているのがダイル少年でした

これらは、とてもとても、幸せな
ダイルクロコダイル氏の心に残る素晴らしいクリスマスの想い出です

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あれから、時は経ちダイル少年も、ワニですが立派な英国紳士になりました

さてダイルクロコダイル氏、今年のクリスマスはアリスに誘われて
アリスの故郷であるスコットランドの山岳地帯へ行く予定です
今日は、アリスの大勢いる家族へのプレゼントを全て揃えたし…

そうだ、せっかくだからダクイーズにでもちょっと寄ってみることにしよう

そう思いついたダイルクロコダイル氏は、ウキウキしながら
駅から近い、お気に入りのポーランド料理の店へ向かって歩き始めました

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【きょうのヒント】
ダイルクロコダイル氏に、お話を聞いた場所が今回のカフェ
ヒントは、お話の中に書いてあるので簡単でしょ?

【前回のこたえ】
V&A Museum of Childhood
Cambridge Heath Road, London E2 9PA

2018年も、どうぞよろしくお願いいたします!

カオル ^_^/

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About Author

島田カオル

東京生まれ、ロンドン在住の絵本作家。高校卒業してすぐに渡米。その後、パリ、南仏に暮らし、ロンドンへ。ロンドンでセシルコリン氏に師事、絵や陶芸などを学ぶ。1984年からイギリス人の夫と2人の子供と暮らしながら東京で20年以上イラストレーターとして活躍、その間、「レイジーメイドの不思議な世界」(中経出版)の他、「ある日」「ダダ」「パパのたんじょうび」(架空社)といった絵本を出版。再渡英後はエジンバラに在住後、ロンドンへ。本の表紙、ジャムのラベル、広告、お店の看板絵なども手がけている。現在はロンドンのアトリエに籠って静かに絵を描いたりお話を創る毎日。生み出した代表的なキャラに、レイジーメード、ダイルクロコダイル氏などがいる。あぶそる〜とロンドンにはロンドンのカフェ・イラスト・シリーズを連載。好きなものはお茶、散歩、空想、友達とのお喋り、読書、ワイン、料理、インテリア、自転車、スコーン、海・樹を見ること、旅行、石(特にハート型)、飛行場etc etc...

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