サイダーで勝負!:あるエステートの新章が始まった【3】

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「The Newt=イモリ」なんていうユニークなブランド名を掲げ、2019年に颯爽と登場しているイングランドの新ランドマーク、The Newt の魅力を数回に渡ってご紹介しています。今回はその最終回!

前回はガーデン・カフェでのランチが衝撃的に素晴らしかったことを書きました。キッチン・ガーデンで採れた新鮮な野菜や果物で、現代的な作法を知る腕のいいシェフが素材を生かした素敵な料理を作ってくれるのです♡

今回は、ニュートをニュートたらしめている、とっておきの名産品のご紹介! その前に食後の自由時間を利用して、お庭をもう一度巡ってみましょう♪

季節の花々も見どころ。カラースキームに注目!

レンガのウォールも特徴です。歴史を感じる彫刻を探してみて。

実は敷地内には日本庭園も建設される予定。すでに造園工事は始まっているようでしたが、もう少し時間がかかるみたい! このガーデンができた頃、また行ってみたいな^^

飲食スペースもカフェ・レストラン以外にいくつかあります。その一つがこちら♪  ジェラテリア! この日はピクニック日和の快晴で、行列ができてました^^  子供たちにも大人気!

基本のバニラと、季節のプラムにしてみました。さっぱりとした素朴な味。ストレートで衒いがない! これぞアイスの真髄♡

温室にも座ってくつろげます。

昔のスタイルを再現した温室。いくらでも遊べます!

お世話してくださったジリアンさんが微笑んでます♡ 奥に見えてるのがサイダー・バー。

サイダー・バーの横ではBBQも!

お庭やその他の施設をたっぷりと楽しんだら・・・午後のお楽しみ、サイダー醸造所見学と、サイダー・テイスティング

サマセットがリンゴの名産地ということはご存知でしょうか?  スペインのセビリア地方のオレンジと同等の意味を持つ、文字通りの特産品なのです。つまりニュートでサイダー造りをするのは、セビリアでマーマレード作りをするほど自然なことなのですね。

ここでは収穫期を考慮して約70種類というバラエティを揃えた約3000本のリンゴの木を植えており、年間を通して収穫しながら4万2000リットルのリンゴ・ジュースを絞り、現在のところ12種類の異なるサイダーを作っています。

ニュート・サイダーの特徴は、18世紀のワイン醸造と同様の哲学を持っていること、シングル・サイダーが基本であること、ブレンドする際は絞る前からリンゴをブレンドし、味のバランスを壊さないこと。そして最大の特徴は、100%のリンゴ・ジュースから造っていること! 大手醸造所のように水を加えたり凝縮したりしていないのだそうです。そう聞くとお味のほうが・・・ちょっと気になるでしょう? 英国でいちばんのクラフト・サイダーを造るべく奮闘中だそうですよ。

醸造施設も「最新鋭」!  サイダー愛好家からはすでに「イングランドの新サンダー醸造所のうち、最もエキサイティングな施設だ」との評価をもらっているようです。技術や施設は言わずもがな、いちばん大切なのは・・・サイダー愛ですよね^^  生産部長のポール・ロスさんが、造り方やニュートのサイダーの特徴についてたっぷりと教えてくれました。

まるでワイン醸造所のような設備。オーク樽まで使います^^

生産責任者のポールさん。「サイダー醸造所でアップル・ブランデーを造り始めたらおしまいだ」とおっしゃってました。ここはあくまで、サイダーが主役なのです〜。

さぁ、お楽しみのテイスティング・タイム!!

今回は3種の全く異なるサイダーのテイスティング。色を見ただけでその違いがよくわかると思います。ロゼまで造れるのですね〜。

なににせよイギリス愛の強い私も、実はリンゴ酒に関してはフランスのシードルが好みなのですが、ニュートのDABINETTという種類のリンゴを使ったNo2、ドンピシャでした♡ ドライでマットな舌触り。ちょっとだけナッティなテイストもあり・・上質なスモーク・チキンのサラダとかに合わせたい感じです。ショップで買い損ねたので、実は後日配送してもらいました^^

あなたはどれがお好みでしょうか^^  気に入ったものがあれば、ショップへGO! 各種サイダーはもちろん、様々な興味深いクラフト雑貨を扱っていて飽きません。

右側の洒落たボトルは、ニュート・スペシャルのスパークリング・サイダー「The Winston」。35ポンドのラグジュアリーを教えてくれるでしょう。

イギリス各地のクラフト・アイテムがいっぱい!

日本のブランド「Niwaki」のガーデニング商品はイギリスでも人気。9月半ばにNiwakiの路面店がマリルボーンにできるって知ってました?

さて、The Newt の魅力を3回に渡ってお伝えしました。皆さんにも楽しんでいただけたでしょうか。

私が参加したGreat Garden Escapeというツアーは、Great Western 鉄道との提携で組まれています。ですので、行きも帰りもファーストクラス。帰りの旅もゴージャスに楽しみましょう!

ガイドさんが駅でそっと持たせてくれたのは、小粋なアフタヌーンティー・セット♡ ニュートのキッチンで作られたアイテムが揃います!  オープンサンドになっているのは、スモーク・トラウト&ホースラディッシュ・クリーム、そしてビーツとガーデン・ハーブ。スコーンはもちろんニュートのベーカリーで焼かれたフレッシュなもの。クロテッド・クリームはウェスト・カントリーの名産品ですよね♪

日本から休暇に来ていた日本郵便のキャラクター、ぽすくまちゃんも楽しんでます♡

サマセットはデヴォンに近いけど、コーンウォール式にしちゃいました>< 美味しかったです!

ぽすくま ちゃんと記念撮影してくださったのは、今回の旅をガイドしてくださったジェシカさんとジリアンさん。終始素晴らしいおもてなしスピリットを感じました。本当にありがとう!

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ガーデンのある暮らし:あるエステートの新章が始まった【1】
サマセットの贈りもの:あるエステートの新章が始まった【2】

The Great Garden Escapeツアーは、今年9月末までの週末に催行。旅程はこちらでご確認ください。お一人様295ポンド。今のところ9月18日(土)のみ空きがあるみたいです。ニュートは会員制のエステートで、入場するには年会費がお一人48ポンドで会員になる必要があります。会員になるとガーデンなどにアクセスし放題になるほか、ゲストは15ポンド(16歳までは無料)で入場できるアクセス権がついてきます。The Great Garden Escapeツアーに参加されると、この年間パスが自動的に付くほか、年間パスには提携アトラクションのブレナム宮殿とチャッツワース・ハウスへの無料アクセス、オンラインショップの送料無料などの特典が付きます。ホテルのレストランは会員でなくても予約できそうなのですが、こちらは要確認。ホテルに泊まっても、自動的に年間会員になれそうな気がします。年間会員への道はこちらのページから。

The Great Garden Escapeツアーは来年もまた6月にスタートします。

The Newt in Somerset
https://thenewtinsomerset.com

The Great Garden Escape
https://thenewtinsomerset.com/great-garden-escape

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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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