El Ganso エル・ガンソ
「ガチョウ」という名のスパニッシュ・タパス店。ウルトラ・トレンディなブロードウェイ・マーケットに2014年頃に登場したのですが、当初からまったく気負わない雰囲気で、まるでずっと昔からそこにあるような顔をして佇んでいます。
オープン直後からお客さんが多いのは、分析するに敷居の低さ、屋内とソトの境界のあいまいさ、といった要素でしょうか。少しでも気温が高ければテラス窓は全開、ちょっとしたホリデー気分を味わえるのです。
ヘッドシェフはバレンシア生まれのマルセロ・サンチェス・カブレラさん。代々、食業界で身を立てているという一家に生まれた彼の食への感性はナチュラルで、メニューにはイベリコ・ハム、獅子唐炒めやトルティーヤ、ズッキーニの花など気取らないタパス・メニューが並びます。一方で、マグロのたたきやタコとフモスを組み合わせた皿など、当店ならではのスペシャルも人気。ここは「リラックスした雰囲気の中でリーズナブルに美味しい料理をつまみながらお酒を飲みたい」というロンドナーたちの一貫した思いに応えるナイス・スポットなのです。
正統派のタパスってあまり特徴が出ないことが多いですが、ここはデザートが面白かった。アーモンド・タルトもスペシャルのチョコレート・フォンダンもプレゼンテーションに一工夫があり、美味しかったです♪
ブロードウェイ・マーケット界隈で軽くタパスをつまみながら楽しくおしゃべりに興じたいときの「ローカルが通うのタパス屋さん」。ここはまさに、そういう店です。