Temple and Sons テンプル・アンド・サンズ(閉業)
シティにそびえるロンドン最高峰のTower 42ビル。その隣にたたずむ「Temple & Sons」は、ロンドンのレストラン業界きっての伊達男であるジェーソン・アサートン氏が2016年末にオープンした渋めのレストラン・バーです。19世紀に2度も英国首相を務めた政治家、第3代パルマーストン子爵であるヘンリー・ジョン・テンプルにちなんだ名前。時代に則したカジュアルさを取り入れながらも、どこかイギリスらしいダンディズムが漂う内装はいかにもアサートン氏が好みそうな風情。
ここはシティのど真中という場所柄、アフター5のバブルを求めるシティ・ワーカーのためのカクテル・バーの役割をしていて、1階バーでも2階ダイニングでも仕事帰りの一杯をグループで楽しむ人びとの姿もちらほら・・・。カクテルのリストは「Fever -Tree」というミキサー会社とのコラボでトニック・ウォーターへの強いこだわりを見せるラインナップ。16時から19時まではご機嫌なハッピーアワーで同じカクテルなら2杯で1杯のお値段! お酒好きならぜひ、いろいろ試してみてください♪
食事も含めてゆっくり過ごしたいなら、2階ダイニングへどうぞ。アサートン帝国のエクスクルーシブ・シェフとしてCity Socialでもヘッドを務めるポール・ウェルシュさん率いるチームが、伝統のイギリス料理を素敵にモダン化したレシピを披露してくれています。
驚きだったのはコテージ・パイのアサートン流。シルクのような舌触りのクリーミー・ポテト(と言ってもクリームが多いわけではない)、深みのある濃厚なミート・ソース・・・流動とまではいかないけれど、固形食というよりも舐めるように味わうコテージ・パイの洗練形でした。そして、もっと驚いたのは・・・デザート、もとい、プディング!
伝統のスティッキー・トッフィー・プディングは、キャラメル・ソースが別添えでやってきて、このようにトロ〜りと回しかけていただきます♪ 甘いけれど、この甘さはスティッキー・トッフィーには欠かせません。またトリークル・タルトにもハニーコムが付いてきて、こちらは素材の良さを感じられる上品な甘さでペロリ。
ウェブサイトを見る限り、もしかするとメニューはすでに刷新されていて今日ご紹介したものはないかもしれないのですが、イギリスらしい伝統スナックのモダン形を試してみたい方には、おすすめです ^^