Lupins ルーピンズ
ゆるりゆるりと、しかし着実に再開発が進んでいるバンクサイドで目玉となるマーケット、Flat Iron Squareの中に位置している小さなブリティッシュ小皿の店。2人の素敵な女性シェフが2017年春に始めた食の冒険をのぞいてみましょう♪
1階はカウンター席とオープン・キッチンのみの活気ある空間。その日の気分でふらりと立ち寄りたいフーディーたちのお気に入りです。
そして2階はカジュアルなダイニング・スペース。シンプルでカフェに毛が生えたような雰囲気だけれど、座ってみると意外と落ち着くテーブル席^^ この日は女子会で盛り上がり、ついついいちばん最後まで残ってしまいました。
2人の共同オーナーシェフは共にイギリス人。ロンドン市内のあるレストランの厨房で出会い、意気投合。その後、食をもっと知りたいと偶然にもカリフォルニアに別々に滞在した経験から、かの地の陽光の下に育った生き生きとした食材や料理にインスピレーションを受けることになります。そこから「英国産食材でカリフォルニアの光を採り入れた料理を作る」というコンセプトに行き着いたのだとか。
女性が作る料理だから・・・と言うと差別的な言い方と取られるかもしれませんが、私たちがいただいたお料理はどれも、まさに「女性ならではの味覚が生かされた」とあえて表現したくなる、女子が好きそうな味わいであり、仕上がりでした。何をもって「女性らしい」と表現するかと言うと、味のセンスやプレゼンテーションが、なんと言うか女性的なんです^^; 女性が好きな食材の例として日本では「イモ・タコ・ナンキン」とよく言われますが、そんな感じの味ベースがある、と言えばいいでしょうか? 例えばそれは、完熟ピーチのグリルとソフト・チーズの組み合わせや、ラム入りサモサに添えられたソースがフルーツ・ベースの甘酸っぱい味だったり、コーンミールをまぶして揚げたスプリング・オニオン(!)にチポトレ・マヨをつけていただく楽しさだったり、白味魚のグリルに添えられた薬味がやはりフルーツの甘みをベースにしたものだったり。
一方で、ウェールズ産ラム肉のシチュウは伝統的な英国料理ですが付け合わせは柔らかポレンタ。味付けも隅々までシェフの味利きがゆきとどいたとても滑らかな仕上がりです。デザートはレモン・ポセットのショートブレッド添えをシェアし、こちらも非常にブリティッシュで美味しくいただきました。
ここまで書いてきて、どこがカリフォルニア的なんだろう?とふと思いましたが、フルーツを多用しているところなのかも ^^ 味はもとより、量やお値段まで全般的にとても深く満足しましたので、ぜひまたリピートしたいと思いました・・・色々な方にお勧めしたい、お気に入りのお店になった、と言ってもいいと思います。ルピナス、かなりいいです!