ダルストンと言えばトルコ料理レストランの強豪が揃い踏みする北の横綱地区。目抜き通りとなるStoke Newington Road沿いには地元の人それぞれにお気に入りレストランがあると思うのですが、中でもCirrikは伝統的なテイストを上手に取り入れた飾らないインテリアと、炭火焼ケバブの美味しさに定評があるレストランで、特にトレンドに敏感なおしゃれロンドナーたちの間で評判がいいようです。確かにイスタンブールにある気取らない味勝負の定食屋さんといった佇まいを感じます。
まずは冷菜の盛り合わせから。写真は「Mixed Meze for 2」で7.50ポンド。日本人なら3、4人でちょうど良い量です。同じく炭火焼のミックス・ケバブfor 1 personはラムやチキンの大盛りが17.50ポンドで、こちらも複数人数でシェアするのに最適。
そしてミンチ肉をフラットブレッドで包んで焼いたものをスライスし、トマト・ソース、ヨーグルト・ソースと一緒にいただくベイティ・ケバブ「Et / Tavuk Beyti Yogurtle」はマスト! 私たちは鶏ミンチのTavukの方を選び、ほどよくスパイスと塩で味付けされたベイティをヨーグルトでさっぱりといただき、本当に美味しかったです。
ウェブサイトを見るとCirrikというのは、南東トルコで見られる鳥の種類だとかで、調理して食べるととても繊細なお味なのだとか。Cirrikのグリルは南部アダナ地方の名物となったのですが、中でもあるマスター・シェフがその鳥を調理すると格別に美味しく、彼のところに狩りで仕留めたCirrikを持ち込むハンターが後を絶ちません。しかも、その鳥の調理代を、ハンター達には決して請求しなかったとか。
このマスター・シェフは自分の店で何人かの弟子を取り、彼と同様のケバブを焼くことができる職人を育てました。その中の何人かがトルコ料理レストランを開くことを夢見てロンドンに渡ります。数年後、国からマスター・シェフの訃報が届き・・・。そこで有志が集まり、彼の料理を継ぐトルコ料理レストランとして、Cirrikが産声をあげたのだそうです ^^
最後に「もしもハックニー・フィールドあたりでCirrikを見つけて捕まえたら、喜んで無料で調理しますよ」と締めてあるところが、なんともニクいですね^^ 当レストランは本場トルコのマスター・シェフの技を受け継ぐ職人が切り盛りしているということですね。
雰囲気も良く味も良いCirrik。機会あればぜひ他のトルコ料理レストランと比べてみてください。