昨年末、コベント・ガーデンを歩いておりましたら、新しい中華料理のお店ができていて気になっていました。店の名前は「鼎泰豊」。奇しくもそれからほんの数日後、「鼎泰豊/ ディンタイフォンに行きたい!」という声が周囲から上がり、さっそく行って参りました。
私はこのお店について全く知識がなく、行列ができる人気店だと知ったのは、その後すぐでした。現在のところ行列はしなくていいのですが・・・行列の代わりに代表者の名前を残し、呼ばれるまで待つシステムが採用されています。私たちは近所のカフェへと移り、そこで待つこと1時間強。この順番待ちのシステムはかなりスムーズで「待ち時間、あと◯分」の表示も正確でした。
そして東京ではとても有名なお店だと知ったのは、鼎泰豊について調べ始めてから。
1972年、油屋さんから小籠包を扱う食堂に転身した台湾の鼎泰豊が、最初の海外店として1996年に進出したのが東京だったんですね。今や日本では東京を中心に全国に10店舗以上を展開していて、その後は世界各地に支店を出して大成功を収めている世界的なブランド。ロンドンのフーディーたちの間で瞬く間に話題になっていたのも頷けます。
2フロアに分かれたダイニング・スペースはかなり広いので、平日の昼間などは待ち時間なく入れるとの情報ありです。私たちは木曜日の夕方に挑戦したため、待ち時間も長い方だったのかと。ともあれ人生初の「鼎泰豊/ ディンタイフォン」体験です! さてさて、どうだったでししょう?
やっと席に案内され、まずは前菜メニューの中からいくつか。次回もぜひ頼んでみたいと思ったほど気に入ったのが、海藻や揚げ、もやしやライス・ヌードルなど細切り具材を和えたオリエンタル・サラダ。それぞれの具の歯ごたえの妙としっかりとしたドレッシングの味が大変バランス良く感動。キュウリのチリ・オイル風味もさっぱり美味しく、箸休めはこれで決まり。
鼎泰豊はもともと小籠包の専門店なのですよね。その他の点心も店内で全て手作りされており、包んでいる職人さんの様子が外から見られるようになっていて興味津々! 新鮮な点心類がどんどん出来上がっていく様子は見ていて飽きません♪
さて、小籠包のお味。中華街でいただく小籠包は、ときに皮がすでにふにゃふにゃしているケースもありますが、ここはまず皮に適度な弾力があり、ツルっとしていて歯ごたえがあります。スープを含んだジューシーな肉餡は言わずもがなに美味しく、これまでいただいた小籠包の中でもトップに入る出来栄え☆ 同じ技で包んでいるエビとヘチマの小籠包は、プリっとしたエビと絶妙な塩加減が個人的には輪をかけた美味しさで、どちらかと言うと、豚肉餡より好み。幸せになれる点心です^^
麺類にもやられました。排骨麺。上品な味付けの排骨も太めの麺もスープも美味しくて独り占めしたくなる一品♪ 麺類は海老ワンタン麺もいただいたのですが、こちらはさっぱりとした清湯スープで優しい味わい♡
ピリ辛味の茹でワンタン、海老青菜、卵チャーハン。いずれも美味しく、特にチャーハンは飯粒が固めだったのが個人的には良かったです^^
デザートにはさっぱり味のマンゴー・プリン、そしてタロイモ小籠包を。どちらも上品な仕上がりで大満足☆ 本来はアンコを使ったデザートを試したかったのですが、売り切れ!! 次回のリベンジまでとっておきます ^^
さて、総括ですが・・・この日参加した全員が「絶対にまた来る!」と宣言するほどのレベルの高さだったことは確か。どの皿にも言えることなのですが、全体的に薄味安定で日本人好みです。塩気以外の素朴な旨味を感じられるという意味では得難い中華料理店なのではないかと思います。
もっと他にも試してみたいメニューがたくさんあり・・・並んでも試す価値はある、そんな風に思える鼎泰豊なのでした。ただし、日によっては点心の皮が乾いているなど気配りが行き届いていない日もあるようなので、空いている日が当たりかというと、あながちそうでもなさそう。適度に混んでいる方が点心の回転率も高く、新鮮なものをいただけるのかもしれませんね。ともあれ次に訪れるのが楽しみな店なのであります^^