前衛フィッシュ・バーのお手並み拝見

0

The Sea The Sea  ザ・シー・ザ・シー

イギリスでいただくシーフード料理はシンプルなものが多いだけに、時に物足りないと感じてしまう方もいるかもしれませんが、多国籍なロンドンだからこそ味わえるシーフード体験の醍醐味もあります。本日ご紹介するThe Sea The Seaは、熟練のポルトガル人シェフが腕をふるう通好みのフィッシュ・バー。他とはちょっと違う魚介料理を楽しむことができます^^

オープンしたのは2019年4月。ロンドナーたちに愛される続けるカジュアルなシーフード・レストラン、Bonnie Gullの共同経営者がお届けする21世紀のお魚専門店で、日中はイギリス近海で獲れたサステナブル認証の魚たちを扱う魚屋さんとして、夜になるとフレッシュな素材がみるみる前衛的な料理へと姿を変えていくフィッシュ・バーとして賑わいます。

自家製の燻製が窓際に! 場所はチェルシーのニュータウン、パヴィリオン・ロード。

昼間は魚屋さんで、夜になるとレイアウトが変わります。

そのフィッシュ・バーの厨房を取り仕切るのは、昨年惜しくもクローズしてしまったバーモンジーのポルトガル・レストラン、Londrinoから引っ張ってきたエグゼクティブ・シェフのレオ・カレイラさん。カレイラさんは輝かしいキャリアを誇るポルトガル人シェフ、ヌノ・メンデスさんのレストランやミシュランの星を持つカジュアル・ダイニング、Lylesで腕をふるっていた方で、クリエイティブな皿を構築することではかなりの手練れと言わざるを得ません。この日はばっちりレオさんの手料理をいただくことができました^^

サワードゥもワインも上質です♡ カウンター席に乾杯♪

小さなお店で最も惹きつけられるのは、シェフとお話ができる素敵なカウンター席。そしてテーブル席やサイド席が少々あり、食材を販売している一角もあります。「せっかくのフィッシュ・バーだから、やはりカンター席に座りましょう♪」と、ありがたくも友人が予約を入れてくれていたおかげでシェフの動きをしっかり観察することができました。

軽く燻してあるホタテ。たいへん美味しゅうございました。もっと食べたいなぁ^^

イカをアーモンド・オイルで和えた一品。体験したことのない味でした! イカのクオリティが高い。

メニューの大半は火を使わない料理ですが、いくつかは温かい料理もあります。この日はホタテの燻製とヘーゼルナッツ・ポリッジ、イカのアーモンド・オイル&ワイルド・ハーブ和え、サバのハーブ・ロールといった冷製アパタイザーに、スパイシーなムール貝とエノキダケの温かい一皿。

ふっくらムール貝とエノキダケ。これは出汁を楽しむ一品で繊細な美味しさがあるのですが、胡椒のかけすぎで、咳き込んでしまうことになった、ちょっぴり残念な一品。

左はサバの刺身をハーブとライスペーパーで巻いた一品。こちらはお魚料理というよりもサラダという感じです。

お料理はいずれも大変繊細で、口に入れるとすぐに「美味しい!」と言えるものばかりで堪能しました。ただお魚レストランにありがちな「量が少なくお値段高め」の公式も当てはまり、ワインもいいものを取り揃えているので、このお店でお腹いっぱいいただこうと思うと少々お値段は張りそうです。ディナー前の一軒目として1、2皿とワインを軽く楽しむか、または「前衛的な魚料理をめいっぱい楽しむぞ!」と腹をくくってオススメどんどん持ってきてもらう贅沢を体験するか。何れにせよ、お魚が好きな方なら楽しめそうなチェルシーの一店です^^

カウンターに入っている左端の方がエグゼクティブ・シェフのカレイラさん。

ロックダウンの完全解除前の現在は、持ち帰りに対応! お魚も販売していますし、バー・メニューからお料理を持ち帰りすることもできます。

オンラインショップはこちら:
https://the-sea-the-sea.slerp.com/order

174 Pavillion Road, London SW1X 0AW

店名The Sea The Sea
最寄り駅Sloane Square
住所174 Pavillion Road, London SW1X 0AW
電話番号020 7824 8090
営業時間月 12:00 – 22:00 火〜土 8:30 – 22:00 日 10:00 – 16:00
URLhttps://www.theseathesea.net
Share.

About Author

アバター画像

岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

ウェブサイト

Leave A Reply

CAPTCHA