ロックダウンが厳しかったあいだ静まり返っていたSohoも、ようやく活気づいてきました。持ち帰りやデリバリーに対応せずにギリギリまで閉まっていたお店も再オープン。Sohoの伝説的なモダン・タイ料理のKilnも、やっとです。
1階のオープン・キッチンで全ての料理をこしらえていくKilnは、タイ伝統の炭火コンロで調理する本格スタイルがエンターテインメント性の高さと味の良さで大評判となり、2016年にオープンしてから2年後に「英国ベスト・レストラン」アワードを受賞してしまいました。イギリス国内レストランの「ベスト」が現代風タイ料理? それはもう、大変な話題になりました。
レストランというのは、総合芸術なんだと思います。味が第一にあり、プレゼンテーション、ホスピタリティ、お店のインテリアや雰囲気、客層、そしてシェフやオーナーの人柄や哲学まで、全部がカウントされます。
Kilnはもともと元気のいい男性チームがプロデュースするタイBBQで大人気のSmoking Goatから枝分かれしてきたレストランなので、すでに顧客が付いていたといえばそうなのですが、レストラン賞を審査するようなイギリス人はこういった旅情をそそる設定に弱いということもあり^^ 味は大前提ですが、厨房のあり方も大変アピールしたことは間違いありません。もちろん、チームのタイ料理へのパッションがそこに立ち現れているからなのですが。
Kilnでいただきたいのは、まずはタイ屋台を彷彿させるラム肉の焼き鳥風、クレイポットに入ったグラスヌードル、フィッシュ・カレーなど。カレー・ソースはタイ料理によくあるココナッツ・ミルクで仕上げるタイプではなく、あん肝でコクをつけたりと、独自の工夫が見られるシグニチャーです。
厨房エンターテインメントが醍醐味のKilnでは、ゆえに1階カウンター席が特等席なのですが、ここを確保するのはとても大変。時にお店の外に行列ができていることもあります。グループで予約すると地下スペースに案内されますが、こちらもこぢんまりと居心地良よく、リーズナブルで気取らないタイ料理をつつきながら会話をするのにぴったり♪ ただ人気店なので食事時間が短くなるかもしれないので、そこは悪しからず・・・
ともあれ早く再訪したいレストランの一つです^^