La Canteen by Flying Frenchman ラ・キャンティーン・バイ・フライング・フレンチマン(臨時休業)
Flying Frenchmanのブランドで展開するフランス人オーナーシェフが意を尽くす、小粋なフレンチ・ビストロ。ロックダウンの現在は持ち帰りとデリバリーに対応してローカルの人々に重宝されていますが、実はここ、昨年春の最初のロックダウン時に、大半のレストランが右往左往する中で、いち早くレストランとしてデリバリー営業に切り替えた先駆者でもあるのです。
ロケーションはイズリントンとハックニーの中間にある高級エリア、ニューイントン・グリーン。ロンドンで今いちばん元気な飲食店が集まるグルメ地区でもあり、ロンドンの他地域からのお客さんも引き寄せているのです。昨年春、ロックダウン1の直前はガーディアン紙の食評論家であるJay Raynerさんも訪れたようですよ。おそらく訪問後にロックダウンになり、すぐさまデリバリー形態に切り替えたLa Canteenの情報も載せています。記事はこちら。ご興味あればぜひ。
この店を総指揮するのは、パリ生まれのギヨーム・デミュールさん。両親ともにパリのホスピタリティ業界で成功している、いわば業界を知るサラブレッドですね。若い頃にパリからニュージーランドへと渡り、現地の食肉を使ったシャルキュトリー・ブランドを立ち上げ、15年に渡って営業を続けてドバイにも支店を出したりしたようです。2014年にロンドンに移住。同様に別ブランド名で立ち上げた食肉ブランドを、現在も継続営業しています。肉の専門家なのですね!
そして2017年、ついにフラッグシップとなるレストラン、Frying Frenchmanを創業! 食肉産業をよく知る者、そして自らのフレンチ・ルーツを基礎としたとてもカジュアルな名店と言っていいと思います^^
ウッディで落ち着ける店内は天井が高く開放的。思わず「朴訥」という言葉を使ってしまいそうなログハウス風のデコレーションですが、偶然か否か、フランスらしい女性的な美を表すかのようなビルディングの丸い曲線が、ちょっぴり繊細さを感じさせてくれます。
メニューは手書きの黒板ボードのみ。スターター、メインともに4種類くらいから選ぶことができます。ざっと見たところ、テリーヌやブリオッシュを取り入れたサラダ、チキン・レバーなどフレンチな小皿が各6ポンドで並び(これはすごい)、メイン・コースにはコンフィ・ダックやステーキ、パイ料理などお得意のメニューが15ポンド前後で用意されています。全体的に大変リーズナブルで、まさに夕方サクっと立ち寄って小皿とワインでくつろぎの時間を愉しみたいタイプの小粋なビストロ♪ あ、コース仕立てでいただいても、かなりお得だと思います。
昨秋のある日、早めの夕方に訪れスターター2種とメイン1種を2名でシェアしたのですが、前菜類はどれもよく練られたレシピで美味しく、堪能しました^^ 一つだけ残念だったのは、メインの鴨コンフィが少し塩辛かったこと。鴨コンフィが大好物の身としては残念なマイナス点なのですが・・・他のお料理が全て高レベルに美味しかったので、みなさんには「ここで鴨コンフィは頼まないほうがいい」とだけ、書き留めておきたいと思います^^
さて、デザートもフランスの香りを楽しませていただきました。バニラ風味の生シュークリーム(プロフィトロール)に、メレンゲをのせた可愛らしい一品!
手作りのシュークリームも美味しく、軽くてデザートには最適でした。フレンチ・レストランでこういったクラシックな一皿に出会えると、本当に嬉しくなりますよね。
イギリスのロックダウンは短くても2月半ばまで続くそうなので、お気に入りのレストランをサポートするために、持ち帰りやデリバリーをたまに利用したいな〜と、切実に思う今日この頃です。